2015年12月29日火曜日

年末の身震い

12月21-28日の週,特に平日は,動き出した組織改革関連で端役のこちらも忙しく振る舞った。
そこには種々理由があるが,内部事情なので割愛^^;。

問題は急な展開で,来月,大小四つの〆切が重なってしまった。
そのすべてが論文ではなく,論文,解説記事と,学内行政関係が半分ずつ。
まじめに考えると,年越しソバもお屠蘇も喉を通らなくなる。

そこで,目の前の仕事から,となるのが普通だが,
一本抜けているのか,一番先の来月末〆切の仕事から着手。
しかも,書き出す前の,黙考で一週間。

余裕を扱いているのか,嵐の前に身震いしているのか。
直に明らかになる。






2015年12月20日日曜日

別の懸念

12月20日(日) 翌日朝一で授業が入っているため日帰りで上京。

昼過ぎから始まった打合せは1時間と掛からなかったものの「夕食には早いので,駅前の居酒屋で一杯呑みましょう」。
こちらも,つまみに「山形産セリの天ぷら」。
ところが,話が弾み,打ち合わせの倍以上の時間を過ごしていると,
アルコールが弱いこちらも酔いが覚めて,中ジョッキお替わり。


昨晩,今朝上京後と,直前まで説明資料の準備に追われていた打ち合わせは案外すんなりと終わった。
仕事が進まないと,具体的課題が見えてこないということであろう。
したがって,懸念材料は仕事の約束が果たせるかということと,帰りの新幹線乗り過ごさないかということだけになった。

小雪が舞終わった後に

12月19日(土) 県から受託した「地域課題解決実践活動モデル事業」の一環として学生による山寺地区フィールドワークの3回目に帯同。
と言っても,自分は2度目だし,引率は人文地理専門の先生で,自分は文字通り帯同しているだけ。

昼頃,現地到着。最初は小雪が舞っていたが,すぐに止み晴れ上がった。
しかし,寒さは逆に増し,メモを取りシャッター押す指が凍えた。

チャーターしたバスで隣の面白山駅に向かうと,辺りは完全に冠雪。

水も漏らさぬ攻め

12月16日(水) 定例教授会後,学部忘年会。


余興のビンゴゲームでは,リーチ後も升がなかなか埋まらない。
四重のリーチで水も漏らさぬ攻め,のはずが待機10分。
五重目のリーチ後,ようやく最下位賞ワイン。
左、経済法の藤田稔先生、右、国際政治学の松本邦彦先生。

高位平準化

12月14日(月) 午後、山形県社会経済研究所にて年報報告会。


同僚の戸室先生が都道府県別の貧困率とその推移を調べた結果、「貧困率、ワーキングプア率、子どもの貧困率のいずれも関西以西と東北以北で恒常的に高い。重要なことは、それらの地域間格差が急速に高位平準化の方向で縮小している。つまり、もはや貧困は一部地域の問題ではなく、全国一般の問題」だと。

2015年12月7日月曜日

長い1日



 
12月6日(日) 仙台の地下鉄には平均すると年1回も乗っていないが,東西線開業が日曜日だったので1日乗車券を使って新しい出来た駅をいくつか回ってみた。しかし,降りたのが地味な問屋街やベッドタウンだったり,閑散とした日曜日のキャンパスだったりで長逗留できなかった。
仙台市も東西線開業に際してICカード型乗車券icscaを導入。開業記念icscaは1万枚発行され,当日も残部900部が売りに出された。行列の後ろについて90分。後100枚の辺りでゲット。
政宗公も行列に並んでいた。

説業記念1日カード。通常620円のところ500円で発売。但し,12/6,12,13のいずれか1日。結局,計6回乗車。

行き先表示は,漢字,ローマ字,中国語簡体字,ハングル文字の順に表示される。
荒井駅に出ると,和太鼓でお出迎え。
長い首を支える胴は短かった。


レッサーパンダ

象はどこでも人気
無料開放は八木山ベニーランドも。」

ベニーランドの入口で河北がキャンペーン。当日の同紙より「東西線開通」の文字を拾うことができれば,プレゼント進呈。河北のチョロQバスをゲット。

東北大学青葉山キャンパスは日曜日で閑散としていたが,空は青かった。

2015年12月4日金曜日

裁断師

12月1日火曜日,夕方より地理学研究室にて学生が2度にわたる山寺地区フィールドワークで撮った写真を白地図に貼っていった。

地域振興策を練るブレイン・ストームの前工程だ。

当方,フィールドワークには先月23日1回しか参加していないため,打ち出された写真の余白を裁断する作業に専念。

イーブンではない

11月28日土曜日,午後から東北学院大学土樋キャンパスにて三大学合同ゼミ

主催ゼミの学生よりテーマの候補が3つあると通知があった後、決定したという連絡がないと思ったら、「ゼミで3つのテーマをプレゼンしてみましたが、どれも優れていて絞り切れませんでした。そこで、テーマを選んでもらうのが今回のテーマです」。

3テーマのプレゼン毎に質疑,その後,各テーブルが1つ選ぶ。それを承けて主催ゼミがテーマ決定。

1つに絞れなかったというテーブルもあったが,主催ゼミも「やはり1つに絞れませんでした」。

その後,教師による講評。
1.テーマは決めるべき。
合同ゼミのテーマを決めるのは難しい。4つのゼミの専攻が異なるので、普段のゼミのテーマをそのまま持ち出せない。しかし、主催者側としては決めるべき。例えば、主催者以外も意見を持つが、意見ならは3つのテーマどれも不可があり得る。他方、プレゼンは主催ゼミと決まっている。プレゼンする側が責任を持つほかない。

2.「なぜ今なのか」分かりにくい。
例えば、「家族」=血のつながり&社会と密接な関係というとき、(夫婦だけの家庭もだが)同性婚やシェアハウスなど最近話題のグループがは排除。アベノミクスの「新しい三本の矢」でも三世代同居。「安保法制」では通ったけど見過ごせない点は何か、反対論蒸し返してるだけではみえない。賛成論反対論双方が見落とした点を示した方がよい。「同調圧力」は表現する側が現在痛切に感じていること。しかし,いじめ一般と置き換えてしまうと,なぜ今なのかわかりにくい。

3.上と裏表ですが、議論点3ラウンド設定が予め提示されていない
結局、合同ゼミ運営の難しさは、テーマ設定もそうですが、それ以上に、議論点の設定。そこが他人任せではまずい。

少し辛辣だったかも知れない。
実際,前回,7月に主催ゼミを勤めたときに論点設定が上手くいったとはいえないから「偉そうなこと」かも知れない。
また,主催者として他ゼミに聴衆=受動的態度に止まらないよう,インパクトを与えたい,という意図も分からなくもない。
実際,演劇やコンサートなど,聴衆の反応で化学反応が発生すると言うことはあり得る。
それでも,演者と聴衆はイーブンではない。

やはり主催側が「場を設定する」必要がある。

終了後,南町通りの居酒屋で懇親会。
さらに,教師のみの2次会では,当方ウーロン茶一杯だったが,楽しいひとときを過ごせた。

2015年11月27日金曜日

数ではない




11月27日(金) 奥山忠信埼玉学園大学教授をお招きして学生講演会「ピケティとマルクスの会話」。

参加者は決して多くはなかったが,「みな熱心に耳を傾けてくれた」と奥山先生も満足されたようだ。数ではない,ということであろう
仙台に移動して国分町の居酒屋「齋太郎」にて慰労。

三度山寺

翌23日(月),勤労感謝の日は,県の委託事業「地域課題解決型モデル事業」で学生とともに山寺地区フィールドワーク。と言っても,自分は学生と引率の教員に付いていっただけだが。


芦沢地区ないのある地名の由来となった地蔵群を探して回ったが,見つからず,残りの時間で山寺(立石寺)に登る。上まで登るのは数年ぶり3,4度目。祝日にしては少し寂しい。また他の観光地と異なり,外国人観光客が少ないように見えた。

1日では途切れない

 11月21日,22日一橋大学にて開催された経済理論学会第63回全国大会に参加。

所属する研究会がここで開かれたことはなく,初めてのキャンパス。
広くて落ち付いている。

駅前からキャンパスまでにファミレスやファーストフードが点在しており,訪問者が食事を取るところを探すのにも便利。

正門近くにバーミヤンは,地元から撤退していたので,久しぶりに利用した。
ここの麻婆豆腐を食すると,ファミレス残業で週2,3回利用していたことを思い出す。
土日続けて通い,2日とも麻婆豆腐だったのはその懐かしさからか。
もう数年前,いや10年も前のことかな。
結局,2日続けてバーミヤン,2日づけて麻婆豆腐+小ライス+ドリンクバー。
思い出は1日では途切れないことが分かった。


2015年11月16日月曜日

風邪の言い訳

11月14日土曜日朝一番,熱を伴わない咳でも用心して診てもらったところ,
「熱はこれから出ます。週末は絶対に安静にしてください」。

今まで軽い咳や微熱でも仕事を続け,いよいよ高熱となって病院に駆け込み,2,3日寝込む生活を繰り返していた。
そこで発熱前に駆け込んだわけだが,寝込まざるを得ないのは同じ。
つまり風邪を引いたら,症状の軽重に関係なく,安静以外にない。辛いところだ。

ここしばらく毎シーズン1,2度は風邪で寝込んでいるが,本格的な冬入り前にこれで2度目なので,
先行きもっと辛そう。



寝飽きて先週買った新書
洛外嵯峨で育ち,現在は近郊宇治市に住む著者が洛中(その中でもさらに階層意識がある)の中華思想という視点から京都の今と伝統を。


11月15日夕方 肩こりがひどく,行きつけのジムでマッサージ。金曜日から3日,体を動かしていないので,その後,少しマシン。汗をかいたところで,絶対安静を思い出し退出。

11月16日 大学院時代の副主任教員,福留久大先生からいただいた手紙に返事を認める。
届いたのは4月半ばだから失礼この上ない。
お詫び,言い訳で埋めてしまった。

2015年11月7日土曜日

パートとフルタイム

「毒を食らわば皿まで」ほどの覚悟はないし,実際底まで時間を費やしたわけではないが,
引き続き『就業形態の多様化に関する総合実態調査』平成26年版より,雇用形態の違いに着目した興味深いデータを紹介しよう。


雇用形態毎の正社員への転換希望だ。
正規雇用全体を取れば,正社員への転換を望まない者が4分の3を占めるが,それは数としては主婦の家計補助的労働でアルパートタイム労働者が圧倒的多数であるからであろう。
正社員と同じフルタイム就労である契約社員,派遣社員では正社員への転換希望が4分の3に達する。



同じく雇用形態毎の有期契約への転換希望。


最後は月給はどの辺りが多いか。
やはり正社員と同じフルタイム就労である契約社員や派遣社員と,文字通りパートタイムの労働者との違いが出ている。
また,正社員との差も見て取れる。

過去の木鐸

昨6日の日経新聞電子版に「アベノミクス,最後の賭けは内部留保350兆円」という解説記事が載った。

郵政3社の上場を済ませ,「日銀,年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF),地方公務員共済組合連合会,かんぽ,ゆうちょの「5頭の鯨」がアベノミクスの官製相場を支える構図がほぼ完成した形だ」。

だが,先行き楽観はできない。実質成長率は14年度マイナス0.9%,今年も4~6月期はマイナス1.2%だった。「そこで安倍政権が躍起となっているのが,企業が抱え込んでいる内部留保の吐き出し」であり,「カギを握るのは,政府が検討している「法人実効税率20%台への早期引き下げ」のカードをどう生かすか,だ」。

記事は最後に,規制緩和と並ぶ「アベノミクスのもう一つの柱である日銀の異次元緩和は,日銀が銀行などから国債を買い上げても資金が日銀に還流し,日銀内の銀行の当座預金が積み上がるばかり。当初のもくろみのように,市中にお金が出回りインフレになる構図は実現していない。企業の内部留保をどう取り崩すかが,アベノミクスの最後の賭けになるかもしれない」と結んでいる。

法人税を現在したからと言って,さらに現在計画を前倒ししたからと言って,賃上げと同様,企業の判断である内部留保の吐き出しがすんなり進むとは思えない。
記事も「政府・与党内には高収益でも投資を拡大しなかった企業への不信は強く,一律法人減税への反対論もある」と指摘している。

記事は「官製相場」の存在を指摘し,異次元金融緩和が「市中にお金が出回りインフレになる構図は実現していない」と辛らつな批判をしていながら,また円安等による企業利潤の拡大が投資拡大に結びついていないことを認めながら,「法人減税とセットで」という見出しを付け,「カギを握るのは,政府が検討している「法人実効税率20%台への早期引き下げ」のカードをどう生かすか,だ」とあたかも法人税減税が投資拡大の前提であるかのような論調を張るのは矛盾していないだろうか。

既に結果が出た政策は批判できても,現在の政策主張を批判できないのでは「社会の木鐸」の役割を果たせないであろう。

就業形態と雇用形態

11月5日厚労省よりl『就業形態の多様化に関する総合実態調査』平成26年版が発表され,翌日の新聞には「非正社員、初の4割 人件費抑制、背景に」(朝日),「非正社員「不本意」は減少 14年、厚労省調査」(日経)という見出しが躍った。

記事は「非正社員を雇う理由として一番多かったのが「賃金節約」で」「人件費を抑えたい企業が非正社員で労働力を補っている実態が浮き彫りになった」(朝日),「非正規社員を選んだ理由は「自分の都合のよい時間に働ける」という回答が4割近くで最も多かった。雇用環境の改善で、不本意ながら非正規社員を選んだという回答は4.4ポイント減り、18.1%だった」(日経)と解説している。

事業所が「非正社員を雇う理由として一番多かったのが「賃金節約」」というのは間違いないが,その回答の率は前回,平成22年調査よりむしろ減っており,今回増えたのは「即戦力を求めて」や「正社員を確保できないため」であった。
もちろん,正社員が賃上げしたから確保できなかったという意味では賃金節約が主要因であろうが,報道としては正確ではない。


また,当の本人が非正規として働く理由として,「「自分の都合のよい時間に働ける」という回答が..最も多かった」のは間違いないが,その比率は前回に比し若干落ちている。増えたのは「専門的な資格を活かせるから」や「家庭の事情と両立しやすいから」であった。
さらに重要なのは,同じ非正規でも雇用形態によって主な就労理由が異なる,ということである。
パートタイム労働者は,「自分の都合のよい時間に働ける」がトップ,次いで「家計の補助を得たいから」「家庭の事情と両立できるから」であった。
これに対して,契約社員は,「専門的な資格を活かせるから」,「正社員として働ける会社がなかったから」の順であった。
派遣労働者になると,「正社員として働ける会社がなかったから」がトップである。


就業形態と言えば,雇用者,自営業者,家族従業員であるが,既に70年代には雇用者が7割を超え,今や9割が雇用者である。
そして,雇用者の,雇用形態で言えば,2002年くらいから非正規雇用が3割を超え,今や4割に達している。
だからこそ,パートタイム労働者,派遣社員,契約社員等,雇用形態別の分析が重要になっているのではないか。

2015年11月4日水曜日

三日坊主の快感

いまさら記すまでもないが,経済にも社会にも関心はある。
加えて抽象的な理論科目を担当しているため,
少しでも現実との関連を示そうと,
新聞記事のスクラップをしている。
図表やイラストはアピール度が高いので,ついつい保存したくなる。

しかし,
新聞記事を切り取って,冊子に貼り付けても,
かさばる一方で,記事自体を顧みることはほとんどなかった。
結局「三日坊主」で終わる,の繰り返しだった。

新聞記事の電子版が登場して以降は,
記事全文がWEBで閲覧でき,図表も画像ファイルとして保存できるようになったので,
記事内容を講義資料に引用したり,
図表もパワーポイントにそのままあるいは加工して貼り付けたり,
再活用の頻度が高まった。

特にEvernoteを利用するようになって,
その場で読むつもりはなく,後で読もうか,という程度の関心のやや低い記事でも,
いったんスクラップしておけば,
後で容易にキーワード検索できるので,
再活用の頻度が増し,使い勝手が良くなった。
研究費で利用できる容量を拡大させたほどだ。

と同時に,スクラップの作業も膨らんだ。
電子版は,朝日新聞と日本経済新聞を契約しているので,
二紙のスクラップをするだけで数十分かかる。
重要記事は,寝起き自宅でチェックしているが,
なるべく早く最新記事に全文目を通しておきたいものの,
登校一番スクラップしていてはそれだけで疲れ,他の仕事に差し支える。
しかし,昼休みや午後に回せば,数時間、情報から遮断されたような気もする。

今日のように新聞休刊日は,「三日坊主」で終わったときのように解放感でホッとできる。

2015年10月26日月曜日

出発点

10月24日(土) 午後,河北新報社本社ビルにて仙山カレッジ第32回フォーラム
テーマは「伸ばそう! 外国人誘客」。

新しく東北観光推進機構会長になられた清野智JR東日本会長の基調講演に続いて,
宮原育子宮城大学教授をコーディネーターに紺野純一東北観光推進機構専務理事(JR東日本),山口ステファントラベル東北(山形県最上町)社長,三ツ橋明子JTB総合研究所主任研究員によるパネルディスカッション。

関連する新聞記事の配布はあった者の,講演等のハンドアウトはなかったので手書きメモによる記憶をたどると,東北観光は国内客は震災前の水準に戻ったものの,外国人客は落ち込んだまま回復していない。東北という広域観光の誘客戦略が必要で有り,そのポイントとして「選択と集中」と「情報発信」の必要性が語られていた。


もっともなことだが,広域観光が活発でないことの原因分析があって良かったのではないか。
それがなければ,みな善意で進めても,同じことが繰り返しかねないから。

2015年10月20日火曜日

大捕り物




週末,農業体験で大江町に赴いたゼミ生から「軽トラいっぱい収穫したラ・フランス」のお裾分け。高さ12㎝幅9㎝は初めて見た!

2015年10月15日木曜日

近い将来

家計の消費性向が前年比で低下しているということは,先月締め切りの解説論文「ピケティとアベノミクス」でも取り上げていた。



昨14日の日本経済新聞はこの点について「賃金が上がり続ける確信が持てないと家計は貯蓄を優先してしまう」と解説し, 「実質賃金がプラスであり続ける実感を持ってもらうための環境整備が必要だ」との甘利明経済財政・再生相の発言を引用している。

最近の経済状況,せいぜい足踏み,可能性としてはリセッションについて,
消費税増税後の消費落ち込みばかりが喧伝されているが,中国経済の減速に伴う輸出低迷が大きい。
さらに,それ以前の,春先から賃金の伸びが期待ほどでもなく,持続的とも思われていないも大きいのではないか。

まず消費者が将来,と言っても老後というより,向こう2,3年の物価上昇や賃金所得という近い将来の生活に不安を覚えていることを留意すべきであろう。

2015年10月14日水曜日

管理できない円安進行の恐れ

10月14日のロイター通信。

中国の9月末外貨準備高の減少分433億ドル=5.2兆円は海外勢の円債売却額4.6兆円に近い。
「外貨準備の大幅な減少は、中国が8月の人民元切り下げ後、元相場の安定化に向け、ドル売り/元買い介入を実施していることが背景だ。ただ、ドル売り介入の原資となるドル資金の確保には、必ずしも米国債などドル建て資産の取り崩しが必要なわけではなく、円資産を取り崩して、為替市場でドルに換えることも可能」。「中国から資本逃避の動きが強まれば、ドル高/元安圧力が再燃し、円債の一段の売却も予想される」。

記事はドル調達コスト上昇=ドル債投資縮小を心配しているが,管理できない円安が一段と進む可能性がある。

もう一つの生産性向上

10月12日朝日の記事「(いちからわかる!)日本人って働き過ぎてるの?」

武田晴人東大名誉教授によると「長時間労働文化が始まったのは明治時代から。江戸時代後期の農民は、家族が生きるために最低限必要な程度に仕事を抑え、生産性が上がればお休みを増やしていたんだって。20~30日だった年間の休日を80日まで増やした地域もあったというよ」。

経済原論でいう「剰余労働配分の相対的自立性」だ。
 「剰余労働をめぐる社会的労働配分の原則的自由度」(伊藤誠『資本主義経済の理論』p60)
  「モノの生産にみられる生産技術的な決定関係に対して,生活物資の量と労働量との聞には,本海的弾力性があるのである」(小幡道昭『経済原論』p175)。

生産性向上の目的にもいろいろあるわけだ。

2015年10月4日日曜日

夏休みの日記

9月30日(水)に担当学生に前期の成績表を渡し,時期の注意事項を説明するアドバイザー懇談会を済ませ,いよいよ後期開講だ。 

長くて短い夏休みが終わった。

この間何をしたか。

1.自作パソコンをショップの力を借りて完成させた。
a)これについては前に触れたが,春休みを利用して4年半振りに自作パソコンのマザーボードMB,CPU,OSを入れ替えようとしたところ,準備不足でトラブルが続き,最後は根負けしてショップに組立をお願いした(他作に転向)。
 半年もかかったのは,トラブルが続いたこともあるが,基本的に自作に帯する情熱が褪せていたため,事前に最新のパーツ情報収集することを怠ったたり,パーツが届いても忙しさを理由に2,3週間も手を付けなかったりしていたためだ。しかも,数台自作を経験したという変なプライドが災いしてメーカー品購入に踏み切れず,長引かせてしまった。
 その後,Windows7からWindows10への無償アップグレードに数週間費やしたが,その原因もBIOSのアップデートが必要ということを知らずにMBを購入した勉強不足にあった。

b)9月になってもう1台自作PCを作成
 パソコン組立をショップに丸投げしたのが悔しかった^^;
  CPUとMBはそっくり同じ構成で,つまりもう1セット購入して組み立てた。
 PCケースも追加。
 トラブルに懲りたのか電源付きのスリムタイプのケースにしたところ,大当たり。
 SSDを3インチベイに取り付ける枠組みを追加発注したために数日かかったが,MBにCPUを取り付けケーブルを繋いで,PCケースに設置するまでに1時間くらいしか掛からなかった。
 またスリムタイプはケース内が狭いのでSDDやDVDの取り付け,ケーブル接続が煩わしいと思っていたところ,全く逆で,MB設置部とSDDやDVDを取り付けるベイ部分を切り離して別々に設置した後,合体させられるので,すごく楽だった。結局,組立自体は合計2-3時間くらいで終わった。

2.論文2本作成。
 こっちが本業だ^^;
 2本といっても1本は一般人向けの解説記事だし,もう1本も別の複数の論文を整理したものだ(と言っても単なるまとめではなく,もう1度練り直した)。
a)「生産的労働と生産過程論の再構成」
 馬渡尚憲先生追悼論文集に投稿したものだ。

b)「ピケティとアベノミクス」
 山形県経済社会研究所年報用の解説論文だ。
 アベノミクスの基盤が第1の矢,大胆な金融の緩和にあり,その成否と,ピケティブームが金融緩和時代の格差,特に金融資産格差の拡大という状況に呼応している,という解説だ。

 本業の方の説明が短すぎたが,
小学生の日記にすれば,3,4ページで終わる夏休みだった。

2015年9月27日日曜日

どちらを先に治すべきか

人文棟4階から臨む宮学キャンパス
先々週金曜日18日には咳が止まらなくなっていたが,
当初熱はなかったため,静養半分,仕事半分で治そうとした。

解説記事の締切りが月末に控えていたからだ。
休んだ後は平熱でも,起き上がっていると高熱,を繰り返し,シルバーウィークを過ごした。

シルバーウィーク明け24日に,宮城学院女子大での初回講義と仙台二高高校訪問を済ませた後,掛り付けの医院に駆け込んだ。

25日(金)は登校したものの,26日(土)は半日,床に伏していた。
仙台二高

それでもストレッチだけのつもりで一旦ジムに足を入れると,通常のトレーニングを1セットこなしてしまった。

27日(日)も同じような体で,夜しっかり睡眠をとったため,ドトールコーヒーの9時開店を待つまで,朝刊電子版2紙のクリップに勤しんだ。

こうなると,咳風邪と貧乏性,どちらが先に治すべきか,迷うところだ。

2015年9月21日月曜日

1勝よりも重い

マイクロソフトがWindows10への無償アップグレードサービスを開始した7月末以降,公私含めて3台のパソコンのOSをアップグレードさせた。

ノートパソコンではWindows8.1のタッチパネル機能に早々と染まっていたため,
既にタッチパネル仕様のノートパソコンを含めてWindows10にアップグレードした。

しかし,自宅のデスクトップパソコンだけは何度,10度くらいか,試みても失敗した。
Windows10用ファイルのコピー,組み込みが終わって,最後の再起動をすると,Windows7のログイン画面に戻る。
起動後は決まって
0xC1900101-0x20017
BOOT操作中にエラーが発生したため、インストールはSAFE_OSフェーズで失敗しました
というエラーメッセージが出る。

この間,ネットで情報をいろいろ集め,
システムドライブのパテーションを増やしたり,
パテーション分割を止めたり,
Windows7を再インストールしたり(2度!,そのたびにアプリも)
他のドライブを解放したり(装備していないことにしたり)
といろいろ試してみた。

そもそもメーカー製パソコンではこういうことは起こらないだろうが,
自作パソコンの場合,安いの高いの,高性能と中低性能,新しいの古いの様々なパーツが混じっているので,一旦トラブルに遭うと,どれが原因か分からず,試行錯誤は日常茶飯事だ。

しかし,いずれの試みも結果は同じだった。

今朝になって,同じメーカーのマザーボードでBIOSを更新したところ,アップグレードに成功したとの情報を得て,BIOSを更新してみた。

Windows10の機動画面(ブルーのWindows)はこれまでも途中で出ていたので早合点はできない。
信半疑でネットにアクセスしたところ、Win10からInternet Explorerに置き換わったEdgeが現れたときは感激した。


交流戦以降,スッカリ勝てなくなったとは言え,勝率4割の東北楽天イーグルスの1勝よりは重いだろう。

居ても立ても

2,3日前から咳が止まらない。
貧乏性ゆえか、たいして静養せずドトールコーヒーにて月末締め切りの解説記事。

20日(日)は「天下分け目の戦い」に居ても立ても堪らず1ヶ月半?ぶりに球場へ。

大阪オリックスバッファローズ0x2東北楽天イーグルスは、スミ2、初回得点だけの試合。
バックネット裏は空いていたが、電光掲示板では「年間観客動員数過去最高を更新」

仙台市は人口が増えている、という震災復興の一面を見たような気がした。

2015年9月19日土曜日

噴水に再会

9月17日(木) 山形県立新庄南高校のジョイントセミナー(山形の大学コンソーシアム主催の模擬講義)に参加。



昨年も参加したので1年振りだ。
最上公園の噴水も変わらず落ち着いた雰囲気を醸し出している。

昨年の「年金の話」では,現在の問題の解説の前に,複雑な仕組みをまず説明する必要があったので,今回はより一般的な経済の話をテーマ「少子高齢化とアベノミクス」にしてみた。
別にアベノミクス批判まで踏み込むつもりはなかった。
ところが,質問や感想を書いてもらったところ,「アベノミクスは上手くいっているのか」「成功する確率は高いのか」など,アベノミクスの行方に関する質問,感想が目立った。同高はほとんどが大学,各種学校に進学するようだが,就職組もおり,景気の動向は自分たちの進路に関係するという認識があったのだろう。(翌日一杯掛かったが,回答を作成返却)


ところが,その翌々日,連休初日の19日,咳が止まらず寝込んでしまった。

別に新庄行きのせいではないが,この間,線状降水帯のなか山形行きを強行したり,新庄往復の後南陽市まで往復したり,翌日も山形往復したりと,普段運転しないので疲れたていたのかも知れない。普段は週末しか運転しない,それも毎週でもないのに,11日は渋滞で片道2時間以上運転したし,17日は1日で320km運転した。疲れがどっと出た。帰りが遅いとすぐに眠れず,睡眠時間も短くなっていた。

寝込む前に,新庄市を訪問して,再び最上公園を見学できたのは幸いだ。

2015年9月14日月曜日

御輿の前後

9月12日,13日 1カ月ぶりに東北楽天イーグルスのホーム試合の応援に行こうか迷った。
ホームゲームの残り試合は少ない。
しかし,いまや借金が20近くあり,消化試合のようなものだ。

結局,月末締切りの解説記事の仕上がりに不安があったので見送った。

その代わりに,同時刻に行なわれた大崎八幡宮の御輿行列,例大祭の一貫としての神幸祭を見学することにした。


御輿行列は,八幡宮を出た後,近くの小学校を回り,戻る途中に近所のショッピングモール駐車場に立ち寄る。

女性御輿,子供御輿を加えた3つの御輿を披露し,
行列に加わる馬に乗せたり,
記念撮影に応じたり,と文字通りエキシビジョンだ。

行列に駆り出されて疲れ気味の大人とはしゃぐ子どもが好対照だ。

2015年9月13日日曜日

よくできたネット調査

9月13日 日曜早朝,国勢調査のインターネット回答を済ませた。

回答期限が20日とされていたので,ネット回答の利用者情報(ID,パスワード)がなかなか届かず不安だったが,
10日か11日には届いたので,早速回答した。

台風から帯状降水帯に変わったことで宮城県北部,大崎地区は大被害に遭ったし,仙台,山形は交通が寸断されていた。
しかし,10日の内は雨が強いという程度で車の移動にも支障はなかった。

さて,初めてのネット調査。

質問への回答からさらに質問が分岐し,
最後に未回答箇所があれば,戻って回答する。
その後,さらに未回答箇所を確認できる,
と設計がよくできていてものの10分もしないうちに回答を完了することが出来た。

ただ惜しむらくは,
質問の全体像,どれだけ質問に答える必要があるかが最初に出ていなかった(ように記憶する)。
最後まで答えて,未回答事項を確認する段階では質問リストが出てくる。
これが最初から分かっていれば,
いつまで掛かるのかな,という不安を持たずに回答できるのではないだろうか。

エリアメールもいろいろ

大震災経験者としてはエリアメールのアラーム音にはどきっとする。

今回も10日21時に避難準備情報発令,23時に避難韓国発令が届いた。(その後夜間に対象地域追加,河川の情報が届いていた)
住んでいるのは川岸から200m近い上り坂の末端辺りなので,心配していなかった。
むしろ避難場所である小中学校まで移動する方が危険と考えられた。
(メールでは行政区単位で指定されていたが,実際の指定はもっと細かかったようだ。)


翌11日はどうしても山形に行かなければならない用事があった。
高速バスは10日始発から運休しており,午前の早い便は動いていた仙山線も運休になっていたが,
雨が収まれば,と規定していた。

当日も,早朝,JRやバス会社のHPより終日あるいは当面運休という情報を得て,一旦諦め,関係者にも欠席の連絡をしていたが,
8時前に山形自動車道IC-宮城川崎IC間の通行止め解除という情報を得ると(NEXCOのサイトの運休箇所欄に解除メールを予約していた),山形に向かう気持ちが俄然湧いてきた。

仙台山形間の往来は,極端な迂回を別にすれば,JR仙山線,高速道路か国道286号線,あるいは東根市,天童市まで出て南下する国道48号線経由となる。
高速道路と国道286号線は共に笹谷トンネルを利用して山形に出る。
今回のようにJR仙山線と国道48号線が利用できない状況下で,笹谷トンネルを含む山形自動車道IC-宮城川崎IC区間が通行止めであれば,
山形まで行くのはほぼ無理と言って良い。

逆にこの間が利用できれば,あとは宮城川崎ICまでの道を確保すれば,山形に辿り着く。
宮城川崎ICまでの一般道の状況を調べてみたが,情報が錯綜しており,一部運休という情報もあった。
しかし,一般道なら迂回路はあるだろうという判断で9時過ぎに自宅を出発した。

実際には宮城川崎ICまでの距離の半分くらいまで辿り着くのに1時間以上掛かっていた。
しかし,大渋滞のお蔭で,車が止まっている間,道路情報を逐次チェックできていた。
10時過ぎに東北道の通行止めがなくなっているのに気付いて(その区間は当分通行止め解除は無理だろうとメール登録していなかった),
仙台南ICまで引き返して高速道に乗り,山形に向かった。

一般道で酷い渋滞に巻き込まれアイドリング多発したものの,道中雨知らずだったので,降雨被害のことは忘れていた。
しかし,山形市内に入ってからエリアメールが鳴った。
雨は止んでいたのに,仙台でまた被害が予想される事態が発生したのかと不安を覚えた。
到着後確認したところ,山形市山寺地区を対象にした避難準備情報が解除されたとの知らせだった。

生命を脅かす事態ではない避難準備情報解除のメールはアラームを鳴らさないで欲しい。

2015年9月6日日曜日

今年もお囃子につられて

 9月6日 今かと待っていたお囃子が聞こえてきたので,大通りに出てみた。
 例大祭の一環として「どんとロードすずめ踊り」。
 1年経つのは早いが,踊れないくせに,写真を撮りたくなったのは今年も同じ。

 今年は雨予測。
 実際,昼前に降り始めたが,見物時は止んでいた。
 いくつかのグループを撮ってみると,我ながらシャッター押すパターンが限られていることに気付いた。
 ちょうど小雨が降り始めたので撤収。

2015年9月4日金曜日

あとさき

いくつかのテーマで書き始めたことはあるが,それぞれ内容構成を練っているうちにが先延ばしになった。

完成を待っていたら,いつになるやら,で途中報告。


  • 3月末から始めた数回目のパソコン自作,紆余曲折の末,他作(組立をショップに丸投げ)に転じて8月中旬ようやく完成。
  • ところが,Windows10へのアップデートが上手く行かず数日。
  • 8月末締切りの馬渡先生追悼論文集用の原稿は27日(金)の内に投稿。
  • 8月は晦日から9月締め切りの解説論文に着手。
  • 9月17日出張講義用の準備,スライド作りにも今週着手。


1つひとつ,書くことはあるのだが,またいずれ。


2015年8月29日土曜日

目処が付く

月末締め切りの原稿に目処が付いた26日(水)辺り,久し振りに浅田次郎をKindle版で。

『壬生義士伝』



『武士は義のために生き,義のために死ぬ」の武家社会が終わりかけていた幕末,
最も忠実たらんとしたのが百姓上がりの足軽レベル。

しかし,その受け止め方は下級武士の間でも様々であったように読んだ。
なんせ義を提示する側が揺らいでいたので,

28日(金)昼前に原稿「生産的労働と生産過程論の再構成」を投稿。

2015年8月26日水曜日

小声で言えば

8月26日,昼,そば屋で盛りそばを取りながら手に取った河北新報で飛び込んだのが,全国学力テストの結果報告「<学力テスト>秋田6教科で全国1位」。

地方ブロック祇だから東北各県を紹介。

「東北各県(公立)の平均正答率は秋田が小中学校の全10科目中6教科で、全国1位となった。他4科目も2、3位で引き続き上位を維持した。青森は小学校の全科目で8位以内と健闘した。..岩手は小学校が算数Bを除き平均を上回った」。

大きく言えば,北東北は上位あるいは平均以上,南東北は平均以下あるいは下位。
小声で言えば,だからどうなんだ。

2015年8月23日日曜日

帳尻は合わせられない

 8月22日は仙台経済学研究会が開かれたが,参加しなかった。
 主催された馬渡尚憲先生は既に亡くなられているし,随分前から経済原論系の報告は少なく,経済学史系のの報告が大半を占めるようになっているからだ。
 しかし,最も大きな理由は,その馬渡先生追悼論文集向け論文の締め切りが月末に迫っているものの,あまり捗っていないことであった。

 他の研究会で報告した内容で,ある未刊行の論文の一部を整序して発表しようと思っていた。
 しかし,ほぼ毎日講義が入っていた前期中はあまり進まなかったし,基になる文章があるという意識がその整序を鈍らせていた。

 身も蓋もない言い方をすれば,「他人の報告を聞くより先ず自分の論文」というわけで,研究会は欠席することにした。
 しかし,年1回しかお会いしない方もいるので,懇親会には飛び入る参加するつもりでいた。
 これも身も蓋もない言い方だが,「帳尻合わせ」だ。

 ところが,当日も論文の執筆は遅々として進まず,懇親会に顔を出したのは1次会終了間際となった。
 そこで,仙台銀座の「んBistor」での2次会ばかりか壱弐参横丁のカラオケスナック「膳」の3次会にも参加することにした。。

 自分はカラオケが苦手なので,スナックでは日本酒をチビチビすすっていただけだが,参加者による昭和歌謡,と言っても舟木一夫等は十分楽しめた。また,こちらに遠慮したのか,たまに歌われる常連さんのカラオケはこちらが恥ずかしくなるほど上手かった。

「もうそろそろ」と声を代えると,「そうだね。そろそろ」という応答が木霊した。
 しかし,常連組を残してわれわれが退散したのは2時を回っていた。

 翌日も原稿を推敲した。
 しかし,チビチビと言っても,2次会の21時から5時間もアルコールを舐めていたので,翌日は大して進まなかった。
 帳尻は合わなかったのである。

2015年8月18日火曜日

お盆休み

結局,今年のお盆休みは,近所のドトールコーヒーとの往復とジム通いで終わった。

馬渡尚憲先生追悼論文集の原稿締切りを月末に控え,
思うように進んでいなかったからだ。

基本構想は昨年暮,引受けた時からほぼ決まっていて,
従来の生産過程論は,労働過程と区別して生産過程を提示した宇野弘蔵の創意を汲んでおらず,
その結果,生産的労働および労働の二重性措定に齟齬を来している,というものだ。

既に昨年春の合宿で報告したり,
ある論文の一部に後で追加したりした部分が元になる。

しかし,元原稿は,各論者の引用が長々と続いており,そのままでは到底16千字の紙幅制限に収まらない。
論述を圧縮整理する必要がある。

さらに,既に報告したことの確認ではと,他で述べたこととの関係を組み込もうとしたので,論点がぼやけてしまった。

元来の構想をとるか,プラスアルファ部分を強調するか,書き始めて迷ったので埒があかない。

そうこうしているうちに,元々信心の薄い自分のお盆休みは終わってしまった。
亡父,祖父母には後ろめたい気持ちだ。

2015年8月14日金曜日

侮れない金融化の動き

立秋を「涼風 (すずかぜいたる)」とはよく言ったもので,八王子合宿からの帰途も,帰ってからも涼しい風が吹いて,暑さもずいぶん和らいできた。大雨ではないが,毎日のように雨は降っており,先月の空梅雨を凌ぐほどだ。

さて,八王子合宿では10件以上の報告に接した。
その場ではほとんど質問しなかったが,懇親会の席などで報告者と個人的に話してみた。

こちらの関心は金融資産の有無による格差拡大にあった。

今回の合宿も「経済の金融化」に関する報告があった。

2件とも,マイノリティや低所得者ほどサブプライムローンの犠牲になっていること--サブプライムローン適用者における彼らの比率は高く,また同じサブプライムローン適用者でも彼らの方が金利が高かったーーに焦点を当てていた。(もっとも同ローンの対象外にはさらに低所得者がおり,高利貸の餌食になっているとのこと)

そのことは勉強になったが,
個人的には同じマイノリティや低所得者の中にも,株式等の金融資産を保有するほどの余裕があれば,世界的な金融緩和の中で御恵を受ける者が出現し,彼らの中に実体面でも意識の面でも格差が拡大しているのではないか,という疑問を抱いている。

賃金や預貯金が1年で1割以上増えるということはない。
しかし,株式等の資産が1割かそれ以上増えたものは珍しくはない。

と言っても,金融資産とその収益で一生暮らせるほどの資産を持つものは少ない。
わが国では,金融資産1億円以上の世帯が100万を超える一方,金融資産の世帯の比率が35%を超えた。

ここでいうのはその100万世帯の方ではない。ずっと下の層である。
金融緩和の恩恵にありついていると言っても,しょせん賃金労働者にすぎない。
しかし,賃金が伸びない分,金融資産運用,ひとつの「経済の金融化」に有難味を受け,受容するという「意識における断層」「格差」が生じるのではないか。
すると,彼らの課題解決の取り組みに支障になるであろう。

「経済の金融化」は庶民にとっても侮れないのである。


2015年8月8日土曜日

涼風を求め

涼風を 求め八王子 丘登る



今日8月8日,履修は「涼風到る(涼風到る)」とも呼ばれる層で,駄句をひねり出してみた。

8月8日-10日間(および3月28日-30日)八王子セミナーハウス)にてSGCIMEの研究合宿が開かれるのは,毎年決まったことだ。
日付固定だから立秋と重なるが,初めに合宿を組んだ者がその点を念頭に置いたかは定かではない。

しかし,そこは八王子。
都心のように,ホームを出た途端,店を出た途端,熱気に包まれムッーとするということはない。
文字通り涼風も吹けば,蝉の声も間延びしていて気持ちも穏やかになる。とも

ともかく,前期は授業準備とその後処理に追われ,勉強が疎かになっていた分,ここでしっかり耳学問を積みたい。

2015年8月4日火曜日

行軍の合間に

前期に授業を固めているために,学期中は講義の準備とその後処理(レスポンスカードの採点,Webclassへの得点アップロード,質問への回答づくり)で追われていた。

特に7月最終週は,まとめと試験を兼ねているので,レスポンスカードの処理と,答案の処理,つまり答案を学生番号順に並べ替え,提出者と不提出者,受験者と欠席者を確定し,Excelシートに入力する作業に追われた。

そして,その週と今週は,採点と単位評価を一科目ずつこなしている。
後残っているのは,地域社会論の期末レポートの採点と単位評価くらいだが,レポートが230枚近くある。
これをSGCIME研究合宿(於;八王子セミナーハウス)に旅立つ前日までに終えたい。


ところで,8月4日の日経文化欄に「漱石の新婚旅行たどる」。

旧制五高教師が1896年夏休みに新婚旅行で立ち寄ったのは,正岡子規に寄せた俳句より,博多公園,箱崎八幡,香椎宮,天拝山,太宰府天神,観世音寺,都府楼,二日市温泉,梅林寺,船後屋温泉。

いくつかは学生時代の思い出の地だが,筆者,元福岡の高校教師小宮洋によれば,日清戦争後の,ナショナリズム昂揚を反映。
従軍記者を務めた子規と言い,人はみな時代の子。

しかし,旅行後,温泉宿の汚さ(と俳句三昧の漱石)に不満を持って寝込んだ鏡子を漱石が看病するあたりは今の夫婦と変らない。

2015年7月27日月曜日

憂鬱ウィーク

7月27日(月) いよいよ期末試験開始。

本日は基盤教育「市場と人間の生活」

大学教師,何が嫌かと言えば,一様に試験の採点と答える(はずだ)。

前日までに採点基準を作成してはいたが,
実際に採点を始めると,こちらの予想とはポイントがずれていたり,こちらの採点基準が細かすぎたりで,
当初の基準の適用が難しく,途中で基準を見直すことになる。

答案枚数は,私学の講義に比べれば,ずっと少ないはずだが,
一度作成した採点基準の見直しを繰り返すため,結構時間が掛かってしまう。

今後10日か2週間くらいか,憂鬱ウィークが始まろうとしている。

懲りないペア

7月26日(日) 盆休みまで観戦できそうにないからと懲りずに出動すると,チームも懲りない野球してた。


仙台駅東口では昨日に続いて「夏祭りすずめ踊り」。

2015年7月26日日曜日

倍返し

「熱中症にお気を付け下さい」
ナイターなのに。

1ヶ月ぶりに球場へ足を運ぶと、積み立てたはずの貯金が倍返しされてた。

  • 先発投手が6回持たない。
  • 安打数はほぼ同じなのに,最終回のタイムリー以外は,得点は専らソロ3発(3連発!)。
  • 終盤点差が開いて,ランナーを溜めることが優先される場面で盗塁刊行

    試合終了を待たずに球場を後にする客ゾロゾロ

    チバロッテ7x4東北楽天イーグルス

  • 2015年7月23日木曜日

    船底の四層構造

    国立大学法人は文部科学省の組織改革でてんやわんやだ。

    今年6月に文科省が人文社会科学系や教員養成系の食傷・廃止を求める通知を出したからだが,
    その前,13年度辺りから,各大学・学部とも。第3期中期目標を迎えるための「ミッション再定義」を文科省と交わすさ段階で,
    様々な指摘,注文を受け,組織改革と学部の将来に不安を覚える教員が多かった。

    その中でも人社系は交渉時に「泥舟」と揶揄され,規模縮小や方向転換を迫られてきた。

    昨7月22日の読売新聞の論点スペシャルという欄では,「国立大学文系学部 どうする」と題打って,
    数学者の藤原正彦氏と元文科相審議官で京大の副総長も経験されたK氏にこの問題に対する考えを聴き出したインタビューを載せている。

    K氏は,その中で,
  • 世代に占める国立大学入学者の比率は,66年3%に比し8.5%と半世紀で3倍に膨らんでいるが,少子化と国家財政危機のなか,「戦略的な規模縮小」が求められる。
  • 旧帝大は,学部の規模を思い切って縮小し,大学院大学への移行を進める。
  • 少子化で教員の需要減は確実なため,教員養成系学部は「統合」,特に教員免許取得の義務を課さないゼ口免課程は,大学の教員ポストを守るためにできたので,「廃止」すべきだ。
  • 旧教養部所属の教員の受け皿として作った「人間」「文化」「総合」 「国際」などの名前を冠した学部も,廃止・縮小した方がいい。
    と提言している。

    ,K氏の発言を聴く限り,国立大学人社系の将来像は3つないし4つに区分されている。
    1.旧帝大
    学部を縮小し研究大学院に特化。
    2.教員養成系学部
    「統合」
    2’教員養成系のゼロ免課程
    「廃止」
    3.「人間」「文化」「総合」 「国際」などの名前を冠した学部
    「廃止・縮小」

    しかし,上に名前の挙っていない学部がある。
    文学部,経済学部,法学部だ。

    具体的な名前が上がっていない,ということは最初の一般論「戦略的な規模縮小」が求められている,とも言えるが,「廃止」対象ではない。

    どうやら,文法経は残しながら,旧帝大は研究と大学院教育専念,他は学部の規模を縮小しながら,現代的ニーズへも貢献を求められている(インタビューでは,一般論として,ベンチャー企業を興す人材の育成や地方経済を考える都市政策,途上国の人材養成への協力が国立大学の責務として指摘されている)。
    これに対して,ゼロ免課程や「人間」「文化」「総合」 「国際」などの名前を冠した学部は,教員ポストを守るためにできた(経過的措置)として「廃止・縮小」を求めている。

    名前が挙っていない人文学部は前者であろう。
    旧高商系のように,経済学部を別にもつ人文学部もあるが,たいてい文学,法学,経済学の2,3領域が,文学部,法学部,経済学部にまでは発展しきれないで一学部を構成している。
    決して教員養成過程や,旧教養部の転換ではない。


    文科省の要請にすべて応じる必要もないし,体力もないが,
    文科省が一様に「泥舟」「斜陽」と評してきた人社系も,4つないし5つの層に分れていることが明らかである。

  • 2015年7月20日月曜日

    堂々巡りの連休

    馬渡尚憲先生追悼文のうち、
    「思い出の記」の方は、頭に描いていたことを2時間弱で一気に書き上げたが、
    8月末締め切りの論文の方は、そうはゆかない!

    この間しばらく論文の構想を練ってきた。

    と言っても、追悼論文集に限定したわけではない。

    また、前期に講義を固めているため、週末毎に飛び飛びで今の研究の発展を考えてきた。

    しかし、飛び飛びでは考えが煮詰まらないうちに中断され、翌週また一から練り直しとなり、ほとんど進展していなかった。

    それでも思いでの記を書き上げ、
    講義も後半月、
    締切まで1ヶ月半になると、
    さすがに尻に火がついた感もする。

    そこでこの連休、近所のドトールコーヒーとジムを行脚しながら考えた。
    全く新しい論文は無理なので、
    既に人文の構想を紹介するために序文的に記したことや八王子合宿で報告したことを詰めて、とゆこうと。

    その場合も、容量12千字なので、論点を思いっ切り絞る必要がある。
    ペーストなる草稿はあっても、それに拘っては紙幅制限をクリアできない。

    様々なテーマを寄せ集めた論文集なので(失礼!)、見通しの良さを優先すべきにという事情もある。

    ここまでで一旦停止。
    アイデアが堂々巡りのようになってきたので!

    三連休、家庭持ちは家族サービスで大変だろうが、
    ただ構想練るだけの方もアップアップだ。
    まだ、本番ではないが、意味切れしないように気を付けたい!

    2015年7月17日金曜日

    いつか木霊する

     7月15日 前日から関連教員間で連絡を取り合った件について教授会で質問してみたが「のれんに腕押し」。いつかは木霊する,と期待しよう。

     7月17日 月曜日授業の日。朝一番で講義の後,その後処理。世話役を務めている「総合講座III(経済・経営)」関連の業務。
     合間に20日締め切りの,馬渡尚憲先生追悼文集(思い出集)に載せる追悼文を作成投稿。
     4月下旬に引き受けて依頼,時々頭の中でアイデアを練ってはいたし,2,3週間前少し書き出していたが,ポッカリ時間が空いた1,2時間で一気に書き上げた。

     〆切り終えて気楽になったのか,少し早めに下校。
     世間的には金曜日で通っているジムが休館のため,早々帰宅し,リニューアル開店した近所のドトールコーヒーへ。

     htmlで作成しているスケジュール表に月末以降の予定を書きだしてみた。
     前期に講義を固めているために,月末に期末試験とその採点業務が集中。
     オマケに「総合講座III(経済・経営)」の答案と成績表を各先生に割る振る仕事もある。
     8月8日から10日は八王子合宿のため,これらすべての業務を何とか1週間で終えたい。
     頭ではとっくに承知していることを書き出すことで確認し,ゾッと感を噛みしめる。マゾか^^
     
     そして,合宿の後には,月末〆切りの馬渡尚憲先生追悼論文の執筆が待っている。
     こちらはまだ元になる草稿とアイデアだけなので,心臓がキリキリする思いはまだしていない。
     ゾッと感やキリッと感が木霊するのはいつになるやら。
     

    2015年7月14日火曜日

    7月12日 少なくともここ3年くらい,1,2月に開催されていた佐々木伯朗東北大学教授主催の研究会の通知が先月届いて,午後開催。
     年2回化するとのこと。
     
     終了後,トラストタワーにて懇親会。

    紅の花

    7月11日 山形紅花まつり(山形市高瀬紅花コミュニティセンター)に設営として参加。

     毎年小学生と紅花音頭を踊られている市川市長「踊るのも今年が最後です」。

     第30回を記念して吉村県知事も来場。趣味の草木染めで紅花の出色を楽しんでいた話。

     昨年に続き人文学部生がボランティアとして参加。
     今年度は実行委にも加わってジビエカレーを企画。
     猪肉、紅イメージでトマト、ご飯に紅花。
     調理3時間。4つの鍋で来場者に振る舞い10分。

     担当した切り花販売も初日は15時過ぎに終了。