2018年12月23日日曜日

2,3分で

 1222,23日,法政大学市ヶ谷キャンパスにて「マルクス生誕200年記念国際シンポジウム」が開かれ,主に日本語セッションに参加した。
 そのうち,初日「資本主義と医療サービス」を報告したAさんは大学講師とお医者さんの二足のわらじ持ちだ。高校訪問した仙台二高の出身でもある。


 そんなこともあり,3つ質問してみた。
 質疑時間は5分なのに手を挙げた者が34名おり,司会者に「手短に」と急かされたため,質問の意図を十分敷衍できなかったが,質問は以下の3点。


1.医療サービスは「疾病や苦痛を取り除く」という使用価値を通して労働力というか商品を修繕し、労働力の維持・再生に寄与するサービス商品」と規定されているが,狭すぎないか。
 美容整形はともかく,予防に力点を置いた生活習慣病の治療もある。

2.その価値論適せ規格について,「労働力商品の価値を形成しうる教育サービスなどと異なり,何かを付加するのではなくマイナスをできるだけ解消する性質マルクスの「生産の空費」であるが、労働力保全のために総労働にとって必須であり必要とされるサービス商品」と規定されているが,すべて価値非形成と位置づけて良いか。
 「生産の空費」という位置付けは,梱包,軽量等純粋な流通費用を価値を生まないとする論拠と同じだから,流通費用についても同じような理解をしているのか。

3.価値を生まないにもかかわらず,原理的に規定する根拠を総資本総労働視点からは必要とされている点に求めているが,1)総資本総労働視点の例として挙げられている社会政策,社会保険は19世紀末以降普及したのであり,原理論に組み込み可能か,2)他方,今日の社会保険の対象は,賃金労働者のみならず,専業主婦や高齢者も対象とされており(後者は財源的に大きな負担になっている),現状分析としては総資本総労働視点は狭すぎないか。

 回答は,今回はひとまず原理論,現状分析を通じる一般的規定であり,細部は今後検討する,という趣旨だったと理解した。

2018年12月18日火曜日

土曜日帰り

 12月7日午前中に論文を仕上げたのも束の間,翌日は三大学合同ゼミ,月曜日からは週末の学会誌『季刊経済理論』編集委員会の準備に追われ,息つく暇もなかった。

15日(土)駒大大学会館246で開かれた編集員会は日帰り。









 仙台市の光のページェントは,思うように協賛金が集まらず,規模も縮小したとか。
「昨年は12月8~31日に実施したが、今年は点灯開始日を12月14日にする。..実行委によると、..企業からの協賛金が年々減少する中、風雨で欠損した電球約14万個の交換費や、ケヤキの成長に伴う電球の取り付けと取り外しの作業費が増えており、昨年と同じ期間の開催は難しいと判断したという」(河北新報11月1日)。
 シンボルツリーも協賛が付かず,見送られる予定だったが,東京の企業の協力が得られ,その名も「スーモわくわくツリー」として実施に至った(同紙2月8日)。

初めての土曜日は例年通りの賑わいだった。

2018年12月9日日曜日

はしがき新旧

 12月7日の締切り当日,東北学院大学『経済学論集』(半田正樹教授退職記念号)向けに投稿した論文「企業内養成熟練と勤続昇給」のはしがき「はじめに」は次の如くだ。
ーーーーーーー
 われわれは,生産的労働・不生産的労働概念をそれらと表裏一体的に捉えられていた価値形成労働・非形成労働概念と区別し,一方で賃労働を支える再生産労働,他方で価値非形成労働の理論的位置付けを明らかにしてきた。しかし,価値非形成労働の要件については不明確な点を残していた。ここではまずその点に検討を加えた (I.)。
 ついで,価値を生まない労働とは生産過程ではどのような役割を果たしているのかを検討する(II.)。単純労働以外の労働類型として先行研究が指摘する生産過程間の調整を行なう調整労働も,生産過程間が連結可能とする「労働の標準化」も,どちらも追加供給に難があるという意味では,価格変動の重心を規制する価値を生まない労働である。しかし,後者は就労前に,すなわち企業外で形成される熟練であるのに対して,経験による判断が要求される前者は企業内の就労に伴って蓄積される熟練であり,類型を異にすることを明らかにする。
 さらに,後者の場合,労働者の技能養成を誘発する仕組み,賃金制度とはどのようなものか,を最後に検討している(III.)。「労働成果の内容」を評価する後決め型出来高賃金制度を唱える先行研究を検討し,企業内技能養成は,出来高賃金等の賃金形態の問題ではなく,その賃金設計,能力の蓄積を認めたうえでその更なる伸長を促す賃金の等級制度にあること,現行の等級制度の問題点を踏まえて,正規労働者ばかりでなく,実質的に勤続を遂げている非正規労働者にも技能養成を誘発し,不合理な賃金格差を排除しうる能力評価の仕組みと昇級管理を明らかにした。
ーーーーーーー
 いくら投稿直前に慌てて執筆したと言っても,これではあんまりだ。
 目次を眺めながら要約を記しただけ(実際その通り^^;)で,なぜこのような論文に取り組んだのか,著者の意図が全く不明で,いきなり「要約示めしすから本文読め」というようなものだ。
 そこで,今朝,次のように改めてみた。
ーーーーーーー
 働き方改革法案の中には,非正規雇用の正規雇用との格差を是正する仕組みが盛られていた。その内,手当や賞与に関しては,法案が通過する前から,一定の是正がみられた。既に2016年12月に政府が公表した「同一労働同一賃金ガイドライン案」に基づいて,訴訟が進み,法案通過の直前,2018年6月1日には,手当支給や(定年退職後,再雇用された)嘱託労働者の正規雇用との賃金格差に係わる2件の最高裁判決が下りている。しかし,複数の決定要素が絡む基本給の賃金格差是正には見通しが立っていない。すなわち,非正規雇用の賃金は,正規雇用と異なり,勤続昇給していない状況の是正は依然として望まれる。
 ここでは,勤続昇給する労働とはどのようなものか,その理論的位置付けを追究した。
 すなわち,まず勤続昇給する労働を,価値を形成する単純労働とは異なる類型とし,価値非形成労働の要件を検討し,その特徴を追加供給困難な労働に求めた(I.)。ついで,価値を生まない労働とは生産過程ではどのような役割を果たしているのかを検討し,技能蓄積が企業外で行われるものと企業内で経験に基づいて行われるものという2類型の労働を摘出した(II.)。最後に,後者の場合,労働者の技能養成を誘発する賃金制度とはどのようなものか,また技能・知識の蓄積とは無関係な勤続昇給が滑り込まないようにするには賃金制度の運用面でどのような工夫が必要かを検討した(III.)。
ーーーーーーーー
 今度は要約が短く,丁寧ではない。しかし,要約自体は「むすびに代えて」でも記している。
 幸い合同ゼミでご一緒した執筆者たちはまだ論文を提出していないようだから,もう少し練ってみよう。


 

好評得られず

 半年に1回開かれる三大学合同ゼミが2018年12月8日(土),宮城学院女子大学で開かれた。
 第35回のテーマは結婚相手は抽選で」。
 ドラマのタイトルだとか
 主催者側の論点にしたがって,各テーブルで議論し,おおよその意見を 順番に発表する,を3ランドこなしていた。

 最後に教師の講評。
 当方のコメントはおおよそ次の通り。

 田中先生からは準備が捗っていないとの連絡を受けていたが,蓋を開けていれば,結婚を少子化問題と結びつけていたので,各テーブルの学生にもわかりやすく,議論がなされていたようだった。
 しかし,結婚と少子化問題を結びつけわかりやすくなった反面として,結婚制度が自明のものとされてしまったように思う。確かに第3ラウンドでは、結婚を前提にしない子育てがテーマになり,フロアーからは婚外子の子育て支援などが提言されていた。しかし,現在,出産,子育ての前提が結婚になっているのはなぜか,事実婚における出産,子育てが広まらない原因は何かに目を向けて欲しかった。例えば,時々ニュースになる「寡婦控除」。死別ないし離婚による母子家庭,父子家庭には所得税,住民税が控除されるが,結婚しないカップルの間に生まれた子どものひとり親世帯にも寡婦控除が適用されるべきか。結婚の結果生まれた子(嫡出子)か未婚のまま生まれた子(非嫡出子)かは子どもには責任はないので寡婦控除を適用すべきという意見もあれば,否,家制度を守るためには非嫡出子の保護は適切ではないとの意見もある。
 こうしてみると,普通いう結婚とは法的保護のあるカップルになるということ。そして,結婚を出産や子育てと一旦切り離して,法的保護の有無に絞ると,最近話題のLGBTも係わってくる。
 たしかにLGBTカップルは子どもを産めない。しかし,カップルのうち年収の少ない方が130万円未満の場合,その者に年金,医療保険等の保険料が課されない第3号被保険者制度は適用されるべきか。同じく年収103万円未満場合,他方の所得税が控除される配偶者控除は適用されるべきか。
 結婚を出産・子育てと一旦切り離してみれば議論に膨らみが出たのではないか。
 
 突然このようなことを言うのでは好評を得られなかったかも知れないが。

 

2018年12月7日金曜日

はしたないはしがき

 今春,東北学院大学を退職された半田正樹教授の退職記念号への論文執筆を同大学の若手教員から誘われた6月初旬の時点ではノーアイデアだった。
 一昨年から考えていたアイデアを昨年度中にようやく2本の論文にした時点で,生産過程論に関する一連の考察は一区切りを付けた気分でいたので,その先は再生産労働に向かうのか,価値生産論に向かうのか,あるいは原論全体の枠組みに取組みかは何も決めていなかった。
 ただ,小幡先生の経済原論の労働論に関しては,賃金制度論の検討を済ませていなかったとの漠然とした思いがあった。

 その後は,ここでも2週間に1回くらい「迷走中」と愚痴っぽく報告していたが,実際は先が見えないため,むしろ先を考えずに一節ずつ積みあげる形になった。

 締切りの今朝,ようやく書き上げたが,はじめにが空欄のままだったので急いで埋めた。目次を読むように順に話の筋を紹介しただけだから文字通り「埋め草」になっているはしたなさ。印刷までに書き替えるとして,ここでは目次のみ記す。

「企業内養成熟練と勤続昇給」
I 価値を生まない労働
 1. もう1 つの労働
 2. 価値形成労働の特徴と要件
 3. 価値非形成労働の特徴
II 追加供給が困難な労働
 1. 熟練労働としての間接労働
 2. 複雑労働としての労働の標準化
 3. 2 類型の異同
III 企業内養成熟練
 1. 技能養成効果のある賃金制度
 2. 出来高賃金とその限界
 3. 賃金の等級制と運用


2018年12月6日木曜日

ムリな半分

 この間,見切り発車で書き始めた原稿の練り直しに終始し,週末も近所のドトールコーヒーを午前,午後,夜と3往復,合間にジムの生活。

 その締切り間際の12月5日,山形県立山形中央高校に出前講義「労働市場のはなし」。

 はなしの筋は,大学の一年生向け科目の担当一コマで講義し,7月に山形西高,先月福島県立いわき光洋高校で講義した内容と変わらないが,今回は50分講義を2コマ。
 いろいろ試みたが,骨格が変わらないので,説明を省くためにスライド枚数を16枚から14枚まで減らした。図表でさえあれば,説明せざるをえないからだ。
 しかし,減らしたうちの1枚は確認問題を穴埋めまとめ文章2枚を択一式問題2題1枚に代えだけだから,実質1枚減。主に図表の割愛。

 やはり時間を少々オーバーした。
 スライドの文章も図表もそのまま読むわけではなく,当然補足する。
 その時,たとえ話をする。敷衍する。やがて薀蓄になる。
 2回目はこの部分をカットした。

 しかし,忙しない。
 やはり骨格自体を見直すべきか。
 1.経済原論らしく労働力商品化のはなし1枚。
 2.労働力調査から労働力人口,完全失業者,非労働力人口。完全失業率からリーマンショック直前からの失業率の推移。非労働力人口から女性の年齢階級別就業率ないし労働力曲線「M字曲線」。3枚プラス確認問題として失業率の計算問題1枚。
 3.内部労働市場 正規雇用と非正規雇用の別発生 2枚。
 4.非正規雇用 特徴,内訳,増大の背景 6枚プラス全体の確認問題1枚。

 結論の4.だけであれば,3.からでも良い。
 しかし,担当が経済原論だから,資本主義経済の根本として労働力商品化は話しておきたい。
 労働力商品化から失業も出てくるが,労働力商品化とは,生産過程が生活過程と表裏一体化していた共同体経済に対し,両過程が分離するということだから,非労働力人口も話たい。M字曲線は,4.の家計補助的労働=安い労働力の伏線でもあるから外せない。

 要は大学の授業は50分ではムリ^^;

2018年11月24日土曜日

領空侵犯

「このたびの翻訳依頼を我々が引受け,(専門の経済理論ではなく伝記を訳するという)いわば「領空侵犯」に踏み切ったのは,日本における広義のマルクス研究の閉塞状況に,わずかながらも風穴を開けたいと思ったからにほかならない」(訳者あとがき)。

若い2名の研究仲間,江原慶大分大准教授,結城剛志埼玉大学准教授よりカナダはヨーク大学マルチェロ・ムスト『アナザー・マルクス』の訳書が届く(堀之内出版)。

お二人とも自身の研究の他に教科書の共同執筆,訳書と獅子奮迅の活躍。歳の差を「侵犯」してくれて
刺激になる。

2018年11月20日火曜日

遅れ馳せ

先週,福島県立いわき光洋高校への出前講義「労働市場のはなし」での質問(世話役の先生から)に遅れ馳せながら回答を作成し送付。

2018年11月16日金曜日

冷や汗出前


 論文の方は相変わらず迷走しているなかで
 11月15日 福島県立いわき光洋高校に出前講義「労働市場のはなし」






 郡山から高速バスで1時間半、初めてのいわき。

 校舎と通り1つ隔てて応急仮設住宅。







帰途,郡山駅にてお土産。
 いわきじゃんがら念仏踊りで打ち鳴らす鉦太鼓をモチーフにした焼菓子「自安我楽」



 11月10日(土) タイヤ交換。
 ジャッキでタイヤを引き上げようにも,車体と地面が近い間はジャッキの穴に挿入したドライバを回すのも一苦労。
 そこで,ジャッキの穴に取り付けるレンチソケット,ソケットをドライバーにつなぐ器具,電動ドライバー(インパクトドライバー)をアマゾンから取り寄せた。
 電動ドライバーの引き金を引くと,レンチが高速回転しジャッキが上下に広がったり,たたんだりして,車体の引き上げ,引き下ろしてくれるが,けたたましいうなり声がマンション駐車場内に響き,冷や汗交換

2018年11月3日土曜日

この1カ月・その3

 これまた学問とは全く関係ないが,体脂肪率が上昇した。

 ずっとジム通いしてきた。
 休館日以外は,出張,懇親会等特別なことが無い限り通っている。
 前後の着替え,ストレッチを除いた,正味の運動時間は短い。
 銭湯代わりのつもりでそんな日課を続けて久しい。

 ここ2,3年で気付いたのは,冬場は体脂肪率が上がる,ということ。
 計測時間が一定していないこともあるが,何より簡易式の体重体脂肪計ということもあり,値は日々変動する。
 気分転換が主たる目的であり,日々の変動は多少は気になるものの,余りこだわらない。
 しかし,10月末から11月頃に体脂肪率が1-2%ポイントくらい一挙に上昇する。
 そして3-4月にまた元に戻り,梅雨の時期に最低となる。

 寒い冬を過ごすには脂肪が必要なんだ,
 冬に備えて脂肪を蓄え始めたんだな,
と素人考えで納得している。

 この1カ月,冬が着実に近づいた。

2018年10月31日水曜日

この1カ月・その2

 変わったことといえば,研究室でBGMを流すようになったことか。
以前も気分転換に気に入った曲を10曲くらい選んで流すことはあったが,かえって集中できず,長続きした試しがない。歌詞に聴き入ってしまうからだ。

 そこで,youtubeでボーカルの入っていないイージーリスニング系のインストルメンタル曲を選んでずっと流している。
 ついにはボーカル入りボサノバ名曲集まで。
 さらに,Bluetooth対応のミニスピーカーまで買って自宅の居間や某私大の非常勤講師控室で鳴らしてる。


 なぜ今回だけ続くのは不思議に思っていた。
 週末ドトールコーヒーに1日2,3回通っているせいかBGMが鳴っていないと不安になっているのかも知れない。

勉強用だって^^;
タイトルの中国語と合っているのか不明な癒やし系

Morning Jazz & Bossa Nova

 Bossa Novaヒット集

この1カ月

 更新が1カ月途絶えた。
この1カ月何があったかというと,記すようなことはさしてなかった。
原稿を書き出してから迷走,の話は先月さんざん使ったし,週末,自宅と近所のドトールにジムの三角運動は年中使っているので,記すこともない。

唯一,印忘れたのは経済理論学会第66回大会(10月13,14日,立命館大学びわこ・くさつキャンパス。

個人的に印象深かったのは共通論題「転換する資本主義と政治経済学の射程――リーマンショック10年」

 日頃お世話になっている先生が報告者を務めたり,コーディネーターを務めたりしたこともあるが,それ以上に印象に残ったのは「貧困」や「格差」を扱うのは難しい,ということ。

 「貧困」「格差」はみな否定できない重い事実であるため,その理論的分析,解明は,失礼を承知でいえば,かえって深まらないのではないか,という疑問だ。

 雇用情勢が改善し,ジニ係数が低下したこんにちの景気回復時こそ隠れた問題はあり,それは単に不況時に露わな問題(失業,非正規雇用増大,貧困)が引き続いているだけではないはずだ。
(こんにち増大している非正規雇用は主に高齢者であり,『平成26年所得再分配調査』によると,再分配後のジニ係数はH14(2002),H17(2005),H20(2008),H23(2011),H26(2014)は順に0.3812,0.3873,0.3758,0.3791,0.3759とわずかに改善している)



2018年10月1日月曜日

再び足踏み

 恩師への近況報告で論文の構成,径路が見えた,と述べた。
 ところが,やはり構成は構成。実際に文章にしようとすると,言葉が,文が出て来ない。文章になっても,日々ここかしこで修正が必要と気付く。さらに2,3日もすると,論理の飛躍も目に付く。
 
 結局,作文に苦しむと,既に論じたことの再論が長くなる。
  既に論じていることなので,手短に要約し,論文固有の論点に移れば良いのに,新たな論点がアヤフヤ,提示,文章化が難しいので,知らず知らずに再論に走る。
 見かけ上は文章が続いていても,要は贅肉。脂肪を除いた筋骨は貧弱なままだ。

 結局,全体構成・節別構成とその文章化を繰り返すしかない。

 この間,9月24日,楽天生命球場。ほぼ1カ月ぶりか。若獅子の一発攻勢は観たくなかったが,生観戦は今季最後かな,と思ったので。4回浅村,山川,栗山の3連弾を浴びた後はなんとか踏ん張っていたが,10回表おかわり君にこの日4本目のソロHRを打たれ万事休す。記者席に隣接する1塁側フィールドシートも一部なくなる(他に転用?)とのことで,来季はどこで観戦しようか?
 9月25-28日,翌週から開講される講義科目の初回ガイダンス資料づくりなど。
 28日 担当学生に前期の成績表を渡すと同時に修学上,生活上の留意事項を説明するアドバイザー懇談会,1年生クラスと3,4年生のゼミ開催。

2018年9月25日火曜日

パス

 論文の構成をスライドを眺めては修正。
 1カ月も続けると煮詰ってくる。
 まだ納得できていない点,詰め切れていない点があるが,しびれを切らした。
 修正点も代わり映えしないように思えてきた。

 そこでちょうど1週間くらい前,出張時に文章を書き始めた。
 詰め切れていないうちに書くのは良くないが,他方で,論文は出来上がってからも構成等大幅な見直しは不可避だ。

 所詮,頭で描くことには限りがある。論文としては一貫性が保てたとしても,問題構制が小さい,偏っていることが多々ある。
 一旦書き上げても大胆な見直しをしないと良い論文にならない,と思っている。

 という言い訳をして,書き始めたが,書き上げなくても不満が出てくる。
 一応の構成が出来ていたのは自分では了解していることをベースにしていたからで,既に論じていたことの解説,再論が長い。
 本当に論じるべきことが構成上も後回しになっている。
  いわば贅肉が多く,見栄えが良くない,書いていても楽しくはない。
  
 行き詰まったところで,先週末,恩師に近況報告のメールを認めた。
 博士論文の種差をして頂いたI先生には半年に一度くらい博論後の研究の進展について連絡を差し上げている。論文のことばかりでなく,学会,研究会に出席して関心を抱いたことなど。
 今回はたまたま論文を書こうとしていたので,それに触れた。
 これが良かった。

 それ以外の近況報告が長くなったので,論文に関しては
 「これまでの原論の研究との関連では次の2点を言えれば良いのかな,と考えています」と2点だけ挙げた。
 
 論文構想では,話の流れを重視しいた。
 最近の働き方改革を題材に多様な労働の理論的分析について触れようとした。
 現実との関連性が念頭にあると,係わる論点は沢山ある。
 これまでに論じたことの再論もせざるを得ない。
 しかし,それでは「1論文としてのテーマ」が曖昧になる。
 1編の論文で論じられることには限りがある。
 これまでの論文とは区別して「今回論ずべき」学問上の論点は何かが,現実との連関性のうらで,ぼやけていた。

 一昨日は頭の中でモヤモヤ,霞が一挙に晴れた。
 まだ詰めていない部分は残っているが,「パス(ゴールへの径路)が見えた」という気になった。
 書き進めると,直に新たな疑問,悩みに遭遇するのはわかりきっているが,ホッとした。
 

 

2018年9月17日月曜日

しんがり

9月16日 例大祭、御輿行列のしんがりに追い付く。
  大崎八幡宮の年中行事のため珍しくなくなってしまったが, 「収穫の秋」到来を実感させる。

後で聞いた話

 9月15日 霧雨のなかほぼ2年ぶりに専修大学神田校舎にて学会誌編集委員会。
 昼は近くの中華料理店,源来酒家へ
 ほぼ2年前,2016年12月の編集委員会の昼休みに利用した中華料理店を思い出せず,信号を渡ってこの店に辿り着いたが,2011年の東日本大震災の当日,辺りが帰宅難民でごった返すなか,編集委員がようやく夕食にありつけたのもこの店だったとか。後で聞いた話。
 ランチメニューが数種類あり, 自分が注文したのは麻婆豆腐。この老舗の名物料理らしい。これも後で知った話。

2018年9月10日月曜日

老幼男女

 9月9日 大崎八幡宮の例大祭(9/15,16)を祝って雀踊りのパレード。
 小雨降るなか,老「幼」男女が演舞。
 
 イベントに参加する者の気持ちはさまざまであろうが,
 「楽しんでるな」「熱心だな」と見て取れる方が見学者も楽しい。











2018年9月8日土曜日

スイングすれば戻る

 12月初め締め切りの原稿の筆を執らずに、構成スライドを眺めて早三週間,否1カ月か。
 目次を並べ替えてはいるが,結局元に戻る円環運動をしている状態だ。
 事象としての関心はアキラかでも,それを同学問的,理論的に処理するのかが明確にならない。特に結論部分が。

 発想を変えるために午後から国分町のスタバに遠征。
 折から週末に第28回定禅寺通りストリートジャズフェスティバル

 しかし,戦果は?
 スイングすれば,反動でまた戻る。






2018年8月31日金曜日

足踏み

  8月31日 12月初旬〆切の原稿。
 最近の働き方改革を題材に,同一労働同一賃金にいう「不合理とは言えない」賃金格差の原因として,単純労働とは異なる労働を考察してみたいのだが,結局,学問的な議論の場,論点をどこに設定するか,を明確に仕切れないため,この二週間,構成を示すスライド(プロット)を眺めてばかりでほとんど前に進まない^^;。


佐々木憲介北大教授(経済学史)より寄贈。
 先週の仙台経学研究会ではお目にかかれませんでしたが,変わらず御研鑽を重ねられているご様子。大いに刺激になります。

2018年8月25日土曜日

第44回

 故馬渡尚憲先生が主催されていた仙台経済学研究会も第44回。
 8月25日 出発直前に
自転車のブレーキワイヤーが緩んでいるのに気付き徒歩30分。

2018年8月21日火曜日

高校野球みたい

 夏の甲子園は,秋田県代表金足農高の活躍で賑わっているが,
およそ2カ月ぶりに生観戦した東北楽天イーグルスの試合,対ロッテ戦は,序盤も中盤加点して大勝ムードだったに,8,9回に8点失って逆転負け。
中継ぎ,抑えの大不調,サードの怠慢守備,左翼の後逸と,いくつものアクシデントが重なってのことだが,終盤大逆転とは高校野球みたいだった。
 高校生なら初々しさ,ひたむきさの裏返しとしての緊張,地元代表としてのプレッシャーとして好意的に受け止められるだろうが,プロとしては単に試合運びの拙さとしか言い様がない。使わなかったチケットで交換したグッズ だけが収穫。


2018年8月18日土曜日

もともと素養あり

 以前目にした記事が気になってアマゾンで中古を注文したところ(本体86円+送料257円),盆休み明けに到着。

 「せたがやYES!」を掲げて再選を果たした。
 議員になる前から救育ジャーナリストとして旧社会党に出入りし,「ダメなものはダメ」の土井たか子に鍛えられた。しかし,「批判する政治家を評価してくれる人もいる。でも、『NO』には、あら探しばかりで少しも実行しないというイメージが強い」(朝日17/9/20)。
 身近な不安要望に耳を傾け知恵を出し合うタウンミーティングの末に先のスローガン(逆に「安倍No!」はNGワード)。

 本を構成するロッキングオン『SIGHT』の⒋編のインタビューの後半は区長以前のこと。「国会の質問王」の異名からは理屈屋を受けていたが,元々コミュニケーション重視の実務家であることが分かる(議員生活も11年に過ぎない)

2018年8月16日木曜日

現金もの

 8月16日 出張盆休みを挟み十日ぶりに登校。
 研究会で配布された報告資料をPDF化して整理していたらあっという間に2時間半。雨も止み再び蝉の声。
  しかし,再び雨がサッシ窓を打つ音がしたと思うと, 蝉の鳴き声も途絶えていた。
 現金なものだ。

端緒のみ

 8月15日終戦記念日
 風邪引いて咳が止まらずどこにも出られない(溜まらずジムには顔を出したが)。
 関心のあるテーマなのでスラスラ読めた。
 アベノミクスの策定過程と言っても、専ら紙幅を割いているのは大胆な金融緩和の実施、政府と日銀との「共同声明」(2013.1.22)の締結。
 財政政策は13年度本予算補正予算併せた「切れ目ない財政出動」、民主党政策に欠けていたという成長戦略も経産省主導の日本経済再生本部の設置くらい。
 共同声明も3Aのうち甘利再生相と麻生財務相は金融政策だけででデフレ脱却可能とは考えていない。しかし、安倍首相とリフレ派が、理論的主張として、また未達の場合に政府の責任を問われないように、日銀の金融政策による2%インタゲ早期実施の表記を求めてゆき、仲介する財務省も落としどころ、白川日銀が受け入れ可能な限度を探ってゆく。
 12年総選挙直前から黒田総裁誕生までに期間が限定されているせいか、「官と政」に関して民主党政権とは対照的な人事権をバックにした官邸・内閣府の主導性への叙述が乏しい印象を受けた(菅官房長官の登場も1カ所くらいか)。

2018年8月15日水曜日

リアル本屋ならでは

 一昨日より夏風邪。どこにも出掛けられない。(夕方には我慢できずにジムに顔を出したが)
 そこでドトール併設の本屋で物色。
 それまで全く関心のなかった、意識に上っていなかったテーマ、本に食指が動いたのもリアル本屋ならでは。

 イタリア教会史を研究していた著者は、中曽根長期政権時に吹聴された「優越政党論」(一党支配が続いても民主主義的政党制の一類型に変わりない)に違和感を覚え、優越政党の典型であるイタリアキリスト教民主党をテーマに据えた。国の社会状況を念頭に歴史的にあるいは空間的に離れた状況をテーマにするのはよくあること。
 ところが、イタリアの安定的政治状況は暗転する。優越政党の地盤から民族主義、ニューファシストが台頭し、優越性が掘り崩される。さらに、俗物根性丸出しの実業者、ベルルスコーニが政界に進出し、首相に上り詰める。
 「ポピュリズム」「戦後民主主義の敗北」が指摘される一方で、戦後政党政治の腐敗、冷戦体制の崩壊も大きく関わっていた。

つわものどもの跡

 田舎を引き払うと、お盆休みも行くあてがない。
 8月13日 共済系病院での人間ドックも昼前に終了。(今年からお盆休み中も受診できるようになった)
 外も暑く、近所のドトールにて高橋昌明『武士の日本史』。

 太平が続いた江戸時代、あるいは逆に富国強兵の明治以降、理念化された武士像の変遷を、律令期、家芸として成立した「つわもの」から追ってゆく。
 
1ヶ月中断していたこともあるが、予備知識が乏しく、肝心な鎌倉幕府前後の変質がすんなりとは頭に入らなかった。いずれ再読。

動態的均衡

 合宿から戻って以降,残っていた「地域社会論」期末レポートの採点。
 8月12日午前中に終えると,母購読の文藝春秋で高橋弘希「送り火」。


 転校を繰り返しクラスに溶け込むのも速い中学生による醒めた視線は人間関係について考えさせる。
 田舎の小規模クラスでも表面的な友人関係は,時々裂け目を覗かせ,最後は盆休みに帰省した先輩の酷いしごきの前で暴走し,主人公の退いた立ち位置も崩れ去る。

2018年8月9日木曜日

朝のこだま

8月9日 一夜明けると,台風が通過したのか逸れたのか,八王子の森は蝉の鳴き声,小鳥のさえずりだけがこだまする朝を迎えた。

 SGCIME夏合宿2日目が始まる。

2018年8月8日水曜日

通過合宿

8月8日 台風迫るなか、八王子セミナーハウスにて二泊三日の研究合宿,青才高志元信州大学教授の報告で始まる。

合宿中に通過してくれれば良いが。

小雨研究会

 8月7日 関根友彦先生を囲む、半年に1度の杉並経済学研究会に1年ぶりに出席。

お湿り程度の雨のお陰で涼しかった国分寺も,帰りは本降りになるのではと心配だったが,懇親会終了まで小雨だった。

2018年8月7日火曜日

花笠で雨宿り

ミス花笠
8月5日 午前中に東北学院大学『政治経済学I』の採点チェックと成績判定を終え,夕方山形へ。

5年ぶりの花笠見学は,雨が強くなっては雨宿りであっという間の3時間だった。

何小か忘れましたが,小学校のチーム




大学生のチーム
山形市出身の橋本マナミさん