2018年8月15日水曜日

リアル本屋ならでは

 一昨日より夏風邪。どこにも出掛けられない。(夕方には我慢できずにジムに顔を出したが)
 そこでドトール併設の本屋で物色。
 それまで全く関心のなかった、意識に上っていなかったテーマ、本に食指が動いたのもリアル本屋ならでは。

 イタリア教会史を研究していた著者は、中曽根長期政権時に吹聴された「優越政党論」(一党支配が続いても民主主義的政党制の一類型に変わりない)に違和感を覚え、優越政党の典型であるイタリアキリスト教民主党をテーマに据えた。国の社会状況を念頭に歴史的にあるいは空間的に離れた状況をテーマにするのはよくあること。
 ところが、イタリアの安定的政治状況は暗転する。優越政党の地盤から民族主義、ニューファシストが台頭し、優越性が掘り崩される。さらに、俗物根性丸出しの実業者、ベルルスコーニが政界に進出し、首相に上り詰める。
 「ポピュリズム」「戦後民主主義の敗北」が指摘される一方で、戦後政党政治の腐敗、冷戦体制の崩壊も大きく関わっていた。

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