2018年8月2日木曜日

ブラック&ホワイト

 8月1日 野村正實東北大学名誉教授より『「優良企業」でなぜ過労死・過労自殺が?』(ミネルヴァ書房)。


 自殺者を出した電通は通常定義されるブラック企業ではない。日本の大企業の大半はブラック・アンド・ホワイト企業である。これまでに出されたブラック企業対策本はブラック・アンド・ホワイト企業を「分析していない」。ブラック企業への就職を免れれば問題はないかのような印象を与える。「本書がブラック・アンド・ホワイト企業にかんする最初の研究である」(序章)。
 戦後興隆した「労働問題」研究は,1980年日本企業礼賛の中で一旦萎んだが,今世紀に入って再び脚光を浴びるようになった。多くの論者,とりわけ若い人たちは,個人の価値観にとって現在の労働が「問題」であると考えているように見える。しかし「社会科学的認識を深めていくためには,資本主義との関連における労働問題を論じていく必要がある」(あとがき)。

 同感。
 勉強させて頂く。
 その前に採点作業あと数日。
 最後に寄贈いただき御礼申し上げます。

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