2015年3月28日土曜日

三分咲き

28日からの研究合宿のために前泊して上京したついでに、といっては失礼だが、
東京経済大学で開かれた関根友彦先生を囲む半年に一度の研究会に参加。

国分寺キャンパスは,今年も三分咲きだった



研究会は,先生の脱資本主義論に関するご自身の解説集に対して参加者内の4名が事前に配布したコメントを基に報告、先生がリプライ、さらに質疑という形式で進んだ。


先生の解説と参加者のコメントにざぁっと目を通し、
現代資本主義を脱資本主義と押さえる根拠、基準
(帝国主義段階の主要資本が金融資本であるのに対し、現代のそれを金貸資本とされることの根拠、妥当性)
脱資本主義とその第3期に当たる80年代以降のカジノ資本との関係
(脱資本主義の主要資本とされる金貸資本とその第3期固有のカジノ資本における金貸資本性との異同,関連)

しかし,議論は量的金融緩和のベースである日銀券と政府紙幣(命令貨幣)との異同に集中し,上の点をうまく持ち出せなかった。

事前に解説やコメントを読み,ノートを取ったという意味では大いに勉強になったが,やはり三分咲きか。

2015年3月27日金曜日

歓迎

台湾からの留学生として初対面。
直前に山形到着日の連絡があったものの、
当日は卒業祝賀会等用事が入っており、
しかも翌日から4日間出張が決まっていた。

16時山形に着くというので待っていたら、
中国人留学生と共に来訪。
話を聞いてみると、
既に山形の住居も決めているばかりか、
かつて日本に1年間留学した経験があり(同行した留学生もそのときの友人)、
日本での当面の生活には不安を感じていないようだ。
安心して出張できる。

研究生として1年勉強した後、大学院に進学する予定だ。
朝から登校するとのこと、
しっかり勉強して欲しい。

3月25日 午前中に山形仙台圏交流研究会数名で山形県村山総合支庁地域振興課の方と来年度の事業テーマについて打ち合わせ。ホテルcキャッスルに移って学部卒業祝賀会。再び大学に戻り、留学生と面談。

2015年3月24日火曜日

気分だけ

一般のサラリーマンとは異なるので,年度末の締切りに追われるということはない。
しかし,毎年恒例の3月末研究合宿の準備,報告はないが,合評2件の文献読み,ノート取りでここ2週間くらい追われている。
また,来年度の講義もメニューの一部や方式を変えようとしてるので,案を練っている。ちっとも固まっていないが。。。
加えて,来年度の学科内委員の仕事も入ってきた。

もちろん,その忙しさは講義の準備から採点,成績入力まである学期中ほどではない。


そのような状況の中,先日の送別会2次会で主賓の先生が歌われた「櫻守」とカウンター客の「別れの予感」が耳に残り,youtubeからダウンロードしてリピート再生させている。

「別れの予感」の歌詞は,演歌そのものだが,アップテンポなところが耳に残ったのだろう。
「櫻守」の方は,リズムにソリッド感があり,谷村新司らしい,と個人的には思う。

しかし,気に掛かるのはその歌詞で,「今年の桜は散りました。..はらりはらり散りまどう。過ぎた盛りを惜しむように,今日を限りと風に舞う」,あるいは「.はらりはらり散りまどう。一期一会の櫻守,今日を限りと風に舞う」の辺りを,定年退任される先生はどのような思いで歌われたのかな,とあれこれ想念される。

そんなこんなもこの時期特有の「気分先行の忙しさ」のせいかもしれない。

2015年3月23日月曜日

お節介


生協で食事をすると,お節介にもレシートにカロリー合計が表示される。

今日は野菜カレーのみなので「176Kcal」
小サイズを指定したとは言え,カレーライスで300Kcal未満はないだろう。

「プログラムミスでライス分が抜けていました」
「200Kcal加えて下さい」
お節介にもほどがある。

2015年3月21日土曜日

引き継ぐ

3月19日 三枡でこの春定年を迎えられる三先生の送別会。その後,宮で2次会。
3人の先生方からは折に触れて,あるいは2次会でもお言葉を掛けて頂いたり,行動で教えられることが多かった。


2次会では主賓鈴木均先生より振る舞われた焼酎3便のひとつ。

しかし,それを自分の行動,考えに反映させたかというと疑問で,聞き流していたわけではないが,「有り難い言葉」「もっとも」「なるほど」と思っても,さらに咀嚼して会得するには時間が掛かる。
それまでお元気で。

というのが自分のスピーチの概略。
実際はもう少し,どうでも良いこと,言わなくても良いこと^^を口にしたような気がするが,
偽らざる気持ちだ。

去られるに当たって,「あの言葉は何だったのかな」「されてきたことはどういうことなのかな」と考えることになった。
お三方とも自分と同じ批判的経済学,法学のグループとされているが,言葉,行動を引き継ぐのは容易ではない。

2015年3月19日木曜日

2つの疑問


月末の研究合宿では,もう1冊合評となる書籍があり,2週間くらい前に淳久堂にてゲット。
先週末から読み始めた。
佐藤滋・古市将人『租税抵抗の財政学』(岩波書店,2014)だ。


読むのが遅いので昨日ようやく読み終えたところだが,疑問が2つ芽生えた。

著者等は,日本で「租税抵抗」が続く原因を,政府の国民からの信頼が低い点に求め,給付に所得制限を課さない「普遍主義」で国民の信頼を勝ち取り,その財源として,所得税,その累進性強化を主張している。



疑問は生じたのは,正にこの主命題に係わることで,
ノートも未だメモ書き程度なので,詳しくは論じられないが,
第1に,「普遍主義」の内容。
第2に,「財政抵抗」は国民からの信頼感がないからなのか。

2015年3月13日金曜日

心許ない

先週7日土曜日,東北大で開かれた「経済的側面から見た国家と共同体の関係についての理論・歴史・現状」という長い名前の研究会に参加した旨FBに投稿したところ,年配のお友だちから,次のようなコメントを頂いた。


「共同体」はやっかいだなあ…。例えば、尖閣や竹島にしても、日本国の領土にする意味を理解できない。漁民を中心に、両島の周辺近海を何らかの形で利用する人々(中国人・韓国人を含めて)が一定の共通するルールを創れば良い話ではないか?!「お国(日本国・中華人民共和国・大韓民国)」という個を超える何かに僕らがとらわれる根拠はあるのかなあ…。

返答に少し困った。
というのも自分の考えが固まっていないからだ。
しかし,せっかくコメント頂いたのに,返信しないのも失礼だ。
そこで,学問上,詰めていない部分はあるが,次のように答えた。

  1. 批判的経済学では久しく「人間社会の編成原理は共同体か商品経済の2つ」と言われてきたので,既存社会への対抗原理として「共同体」を挙げる人は多い。
    研究会参加者にも「ローカルな小さな共同体」での「自給自足」「地産地消」を提言する人がいます。
  2. 他方で,共同体の特徴は,排他性(他との峻別),内部の束縛にあるので,土着の共同体とは異なる「新しい公共」,自由な個人の賛同者による「アソシエーション」を唱える人もいます。
  3. 僕自身は,共同体を編成原理にするのは懐疑的であると同時に,無前提に「自由意思の個人」があるとも考えていません(現実の個人には既にバイアスが掛かっている)。今のところ,商品経済における流通主体的個人をより自由な個人に還元していくしかない,と考えています。

これで回答になったのだろうか。
はなはだ心許ない。

気分を高める

いよいよ開幕。
モンテディオ山形がJ1復帰したJリーグは既に開幕しており(ベガルタ仙台に敗北),
少し離れて月末には東北楽天イーグルス属するプロ野球パ・リーグが。

例によって自分のGoogleカレンダー用に東北楽天イーグルス2015シーズン試合日程表を作成。



通知時間は自分おひとり様使用で試合開始80分前,45分前とした。

こうして少し少し気持ちを高めてゆくのだが,
醒めるのも早く,夏ならまだ良いが,春のうちにシーズン終了すると辛い。

2015年3月9日月曜日

準備

2月28日~3月5日 公務員対策講座の論作文セミナーの準備。
論作文セミナーは,昨年度まで時事解説の講義1回,論作文2回(内1回は論作文試験,後1回は相互批評)だったが,今年度は講義が廃止され,論作文試験も統一問題による一斉試験になったので,自分の担当するセミナーでは相互批評のみ実施することとなった。
また,昨年度まで論作文セミナーは学生の希望に基づいて割り振られていたが,今回は試験も26日に統一問題で一斉試験実施後,ランダムに答案が割り振られ,自分の担当は5名となった。
27日午後5枚の答案を受け取ると,週末の内にメモを取りながら読むことを繰り返して,論評を作成。
同時に,学生が相互批評するための採点基準も作成。10日のセミナーでは5枚の内2枚の答案を皆で読んで採点結果を論評することになる。
その後,解説集の作成に着手。
例年「格差」について時事解説していたが,今回は講義が廃止されたので,学生の試験勉強,あるいは論作文,集団討論のネタ帳として「格差」および統一問題の「少子高齢化と移民」についてパワーポイントで配布資料を作成。参考資料を図表として割り付けるにはパワポは便利だ。

その後は,月末,八王子セミナーハウスで開かれるSGCIME研究合宿の準備。
今回合評が行なわれる沖公祐『余剰の政治経済学』(日本経済評論社)第1,2,5章を改めて読んでみた。
ご本人からは出版時に献本を受けていたので,その際,一読しているが,自分の関心とのズレか,メモを取っていなかった。
今回はもう少し読み込む必要があり,上の3章を選んだわけ。メモ取りはこれから。

月末の合宿には他の本の合評も予定されているが,手を付けるのは上記作業を済ませた後になる。
その他にも2つ研究回が合宿直前に予定されているが,細々とした仕事を抱えているため,出席できるか否かさえ不明。

3月7日(土) 東北大学文系総合研究棟にて「経済的側面から見た国家と共同体の関係についての理論・歴史・現状」という長い名前の研究会。
報告は井手英策(慶応大学)「財政の歴史性と普遍性ーー互酬と再分配の再構築に向けて」。
予定されていたもう1件の報告は,事情により中止。
その後,上杉通りに面した花蔵にて懇親会。

2015年3月2日月曜日

ごもっとも

3月2日の日本経済新聞。「緩和マネー 地方波及 地銀融資、6年ぶり高い伸び 1月 」


「地方銀行の融資の伸び率は前年比4%弱に高まり、約6年ぶりの水準だ。..日銀によると地銀(第二地銀を含む)の1月の融資残高は218兆円と前年同月比3.8%伸びた。伸び率はリーマン・ショック後に政府が企業の資金繰りを支援した2009年5月以来の高水準で、この時期を除けば1992年以来となる。」

地方にいると実感乏しいなぁと続きを読むと
「地銀には資金の余剰感がある。預金量は13年4月から15兆円増えた。そのため企業融資や住宅ローンの金利を下げて、地銀間で融資先の獲得合戦を繰り広げている。採算はむしろ悪化して、14年4~9月期の貸出金の利息収入(第二地銀を含む)は前年同期にべ3.1%減った。」
低金利で本業である預金貸出による業務利益が伸び悩んでいる,あるいは減っていることはメガバンクについては既に報じられていた。

最後に「地方経済の再生には、消費や生産のもう一段の回復が欠かせない。」
ごもっとも。