2021年12月29日水曜日

二兎目をようやく捕獲

  2匹目の兎「マルクスのアソシエーション論とその制約」を12月20日の締切り当日ようやく投稿した。ただ,締切りが重なるなか,締切りが2週間近く早かった1匹目の兎に時間を取られ,文章完成に余り時間を取ることができなかった。
 構想自体は5月GWで固め,8月2つの研究会で報告していたので,それを文章化するだけでも論文の体はなしていたが,細部の詰めが足りないという自覚があった。

 そこで,編集者に頼み込み,英文アブストラクトの校閲を辞退して手直しの時間を頂き,クリスマス当日25日第2稿を投稿した。主に説明を補うために引用の増やしたもので論旨に変りはない。

 構想自体はこのブログでも8月半ばに紹介した。
 完成させた時点で改めて示すと以下のようになる。

2021年12月12日日曜日

一兎も逃す危機

  1ヶ月半の内にいろいろあった。

 東北楽天イーグルスのホーム最終戦観戦。珍しく勝ったが,CS第1ステージは1勝もできず敗退。
 大学時代の友人知人との月1回Zoom飲み会では翌日の総選挙が予定されていたため,珍しく政治の話が出たが,すべて外れた。
 出張講義「労働市場のはなし」で郡山,安積黎明高まで行くつもりだったが,Zoom講義。

 しかし,一番のできごとは,ほぼ2週間,筆がピッタリ止まったこと。
 文章の推敲や章節構成の入れ替えを試みていたが,価値概念などより根本的なとところから見直しせざるを得ないという考えに傾いていった。しかしその場合,相当の時間を補する。抜本的な見直しに踏み切るか否かで考えがグルグル,ピッタリ筆が止まった。

 すると,二兎を交互に追う,できれば一日の内に午前と午後でテーマを入れ替える。そのうち1日ごと,2日ごとに入れ替えると伸びていたので,一兎追いが2週間ストップすると,もう一兎への入れ替えも滞る。

 一時は「二兎を追う者一兎も得ず」そのままのとんまな自分が思い浮かんでいた。

 ようやく片一方に専念できることになったが,猶予は1週間しかない。
 見込みが甘かったツケだから「一兎も得ずも仕方ないとも思うが,それは許されることではない。
 こちらは第三者に提出を約束しているからだ。


2021年10月31日日曜日

簡単ではない

  更新が1か月半も待った。
  目先のように追われて更新を怠っている内に,構想が行き詰まり,当初は小さな課題と思っていたら,やがて問題提起の有効性に疑いを持つようになり,構成を大胆に手直しするか,それができなければいったんご破算にするしかないよう難所と分かり。。。

 この問題に集中するために,他の用事を後回しにしたり,総選挙の投票も当日他のことを気にとめたくないと3日前に期日前投票を済ませたりした。
 投票所は自宅の近所なので,手間取らないのだが,日中は専念したかったのだ。

 なぜ出さずに構成を見直すのも簡単ではない。

2021年9月15日水曜日

三から二に

 三兎を追うのに一日を三分割して,午前,午後,夜と時間帯によって獲物を切り替えようとした。

 先頃亡くなった著名評論家は縦長の自家ビルを所有し,各階に設置された机によって執筆するテーマを切り替えていたという記事にヒントを得て(ずいぶん以前の記事なので記憶は曖昧)。

 しかし,そうは上手く行かない。
 一つのテーマについて書きかけの原稿を推敲していたら昼を迎え,日中掛けて手を加えることになったからだ。

 それ以上に,前回宣言した兎に角最後まで書いてみることさえ達成できないでいる。
 いつものことだが,事前にスライドで描いた構成通りには進まない。
 節によっては展開が飛んでいる,逆に全体の流れから見れば細部に拘りすぎている等々。

 そろそろ後期の授業準備もせざるを得なくなり,日ごとにテーマを切り替えている状態。

 三兎のうちの一つ,学部の公開講座担当「働き方はどうなる?」は昨14日無事終えた。
 限定正社員やジョブ型雇用が導入ないし喧伝されるケースをいくつか紹介し,それぞれの背景および課題を考察した。最後に同一労働同一賃金の進展への影響という展望を示した。 
 安倍政権の働き方改革の一環としての同一労働同一賃金(ガイドライン方式とも言える)は,手当の是正については非正規への無頼を不合理とする2018年6月の最高裁2判決で目処が立ったものの,基本給が関わる賞与(ボーナス),退職金については20年10月の最高裁2判決が不合理と認めず進んでいない状態だ。これに対し,職務限定という点では非正規雇用と同じで,無期雇用という点では正社員と同じ限定正社員の導入は一石を投じうる,と展望を述べた(昨年の最高裁2判決が賞与ないし退職金の非正規雇用への不払いを不合理と認めなかった根拠が職務内容の違いと勤続評価にあったので)。

 Zoom形式のため講義時間が90分から60分に短縮されたが,講義後,質問が次々出て任務を全うできたのではないか。


 いよいよ二兎を追う状態になった。



 



2021年9月8日水曜日

スタイルを変える

  慣例として会議を入れないことになっている8月が終わり,9月になると,あるいはその前くらいから大学の様々な業務が入ってきた。

 他方,3つの任務はほぼ締切りが決まっている。
 論文の一つは,12月下旬が締切りと決まっている。
 もう一つは随時受付けだが,構想を固めているので,早いに越したことはない。
 (来週担当の公開講座は既にスライドを完成させており,再確認・微調整が必要な程度)

 三兎追っているため,時間は案外短い。

 通常は章の下の節毎に順番に文章を埋めている。
 事前に構想ノート,スライドで何度も展開を練って章節構成を決めているが,実際に文章にしてみると,論理展開の無理が明らかになり,節構成を組み直すことが良くあるので,文章の展開通り,順番に埋めてみるスタイルをとってきた。

 しかし,今回は1つの論文の締切りが決まっている。
  次回投稿と見送ることは出来ない。
  既に先月2つの研究会で報告を終え,構成には無理がないように受け止めている。

 そのため,今回は,むしろ構成が崩れないよう,事後的に変更されないように全章節について文章を先に埋めていく方針だ。
 もちろん理展開や章節構成を示すスライドでもそれぞれ1,2文程度は内容を叙述しているが,今回は,文章表現,展開は後で補正することにして,まず結論まで書き進めることにした。

 実際に始めてみると,文章の無理が目について校正に手間取るあるいは拘泥してしまう。
 「真理は細部に宿る」。
 文章あるは字句レベルの推敲は重要だ。
 しかし,それをしてしまうと,全体の完成が遅れる,場合によっては,話がズレていって構成変更に結び付く。

 そう戒めながら筆を執り始めた。





2021年8月29日日曜日

頂き物・その2

  SGCIMEの夏季研究会(8月28日-29日,Zoom方式)でも,初日「マルクスのアソシエーション」と題して報告させていただいた。仙台経済学研究での報告以降,論旨を明確にすべく報告スライドに加除修正を加えてきた。

 今回も種々コメントを頂いた。

『資本論』第1部第1章第4節では(資本主義的生産とは区別された)小商品生産が想定されていたのか?

  • 第1章は商品論だからアソシエーション論として限界があるのは当然で,協業論おけるアソシエーション規定,第3部での株式会社論におけるアソシエーション規定も視野に入れるべきでは?
  • 個人的所有の再建というのは、諸個人が生産手段を均等に、まるで生活協同組合のように一人一株で所有するということではないか?
  • 人格的依存関係の自由という問題を考える場合、協業論における管理の必然性という論点がヒントになるところがあるのではないか?
  • 積極説を知りたい。
  • アソシエーションを共同体論として構想しているのか?
  • 価値形成労働をベースにしてアソシエーションを構想しているのか?
 その場でもリプライしたものの,十分答えたとは言えない,むしろ回答としてズレていた面もある。頂いたコメントを参考に執筆に向かいたい。

2021年8月23日月曜日

頂き物

  8月21日 第47回仙台経済学研究会(zoom開催)で「マルクスのアソシエーション論とその枠組み」を報告したところいくつか質問,コメントを頂いた。

 その前にタイトルの「マルクスのアソシエーション論」とは,マルクスが様々な意味で用いたアソシエーション概念の内,「自由人の結合体」(原語はAssoziationではない)を示した『資本論』第1部第1章商品の第4節「商品の物神的性格とその秘密」における議論を指している。

 質問,コメントを類型別に示すと

  • マルクスは小商品生産を念頭に置いているのか?
  • 1857-58年草稿における「人類史の三段階区分」とは別では?(後者も前2段階をそれぞれ人格的依存関係,物象的依存関係と捉えているが,第3段階は第2段階における個人の成立という普遍的側面を踏まえた発展と捉えている)
  • マルクスのアソシエーション論は何を典拠にしているか?
  • ルソーの一般意志との異同は?

 いずれも貴重な指摘である。念頭に置いて研究を進めたい。

2021年8月15日日曜日

概要

 普段,自分が手掛けている論文については触れない。
 構想はしばしば紆余曲折があるので公表しにくい。
 構想は固まると,執筆に取りかかるのでここで紹介する暇がない。
 書き終われば,関心は次の論文に向かい,既に論文に記し,自分の中では確定したことを説明するのは億劫になる。

 しかし,今回は三兎を追う形になっており,途中で投げ出しては困るので,見通し,構想について明らかにしておく。もちろん途中で変わりうるのは先に触れたとおり(構想の変化は進化。恥ずかしいけど)。


仮題取り上げるテーマ論点結論 
五輪後の働き方(学部公開講座,9月)「ジョブ型雇用」「限定正社員」取り上げられる背景唱える者により意図・背景がそれぞれ異なる。しかし,外国人労働者の採用,進まぬ同一労働同一賃金原則の対応等から職務をできるかぎり明確化する必要がある。
剰余価値の形成と労働資本による剰余価値の形成最近の経済原論における(剰余)価値と(剰余)労働の関係づけ剰余価値実体論に偏り,剰余価値形態論が薄い。
背景に労働生産過程の設定あり。
マルクスのアソシエーション論将来社会像としてのアソシエーションの理論的位置付け『資本論』冒頭商品論の「商品の物神的性格とその秘密」における「自由人のアソシエーション」を位置付ける3つの二元論(物象的/人格的依存関係,私的/社会的労働,私的/共同的所有)3つの二元論に齟齬あり。
それぞれ将来社会像に制約を与えている(共同体志向,直接的生産労働者中心主義,生産手段の共有)。
労働生産過程論に先行する労働の社会的位置付けが原因
労働過程論に立脚することに多様かつ多層的な諸労働を視野に入れたアソシエーション論が可能

2021年8月4日水曜日

1つ増えて

 二兎を追うことになって弱ったな,と思っていたら,三兎を追うようになった。

  • 剰余価値と労働
  • マルクスのアソシエーション論
  • 学部公開講座「ジョブ型雇用」

 特に後二者は最初のアイデアより奥行きの深さに改めて困惑したり,時間が2/3に割愛去れ戸惑っている。

 久しぶりの更新だが,内容については後日(学期末の採点,単位評価に時間を食われている)

2021年7月17日土曜日

リスケ

 1か月ぶりの更新になった。
 その間,4度目の野球生観戦で初めて勝利を見届けたとか,市町村の集団接種1回目を受けたとか,日々学務に追われた(毎回の確認問題採点,質問返答)とかはあったのだが,最大の問題はリスケジュールだろう。

 当初は,9月に1本,12月に1本の予定であったが,
諸般の事情で,場合によっては12月に2本,あるいは12月,翌3月に1本となった。

 12月の方,マルクスのアソシエーション論は,この間さほど進んでいないが,既に寄稿を申込み,締切りも確定している。
 もう1本の方は,組立て直しが必要だ。
 ここ3,4年手掛けた論文は,12月予定も含め,労働生産過程論における労働の種差設定の意義を強調してきたので,その線で再構成することになるだろう。
 
 12月論文に関しては,8月下旬に開かれる2つの研究会で報告してみたい,と考えている。

2021年6月16日水曜日

60%の目途

 6月下旬以降,学務や研究で忙しくなるだろう杜,1か月も前から講義資料の作り貯めをしている。

 前年度の講義資料をベースにしていても,表現の見直しやデータ更新などをしているとけっこう時間が掛かる。
 そのうえ,どの科目もおさらいの意味で毎回確認問題を出題しており,その採点,質問への回答なども行なう必要がある。
 平日はほぼ一日中,授業の準備,後処理ばかりしており,夕方までには目が霞んでくる。
 低い視力がさらに落ちたような気がする。

 今後のまとめテストの採点や学生の調査回答を踏まえて作成する分を除くと,ようやく5科目中3科目は前期の講義資料の目処が立った。


先週の球場通い3日の唯一の釣果
 


2021年6月12日土曜日

工夫が必要

  空欄補充か論述式ないし記述式可悩んでいたまとめシート2。
 補充式で行なったまとめシート1の結果を見ると,どの科目も正答率が高く,理解・晩学の質を計るには,設問を小分けした記述式か完全な論述式で行なわざるを得ない,と判断。

 他方で,受講生数を考えると,設問には工夫が必要。

暇持て余した首位決戦

 6月9日(水) ほぼ10か月ぶりに東北楽天ゴールデンイーグルスの試合を生観戦。

 なんせ首位決戦!
 交流戦の。
  数シーズンぶりにバックネット裏のイーグルスシートは新鮮。


 懲りずに11日(金)も19時頃駆けつけた。



 通常、大声援でどっちのホームかわからなくなる阪神戦も、声が出せない状況では、平日にしては観客が多いなぁ、の試合。


  9日は交流戦首位中日ドラゴンズと,11日はパ・リーグ首位阪神タイガースとの一戦だが,2戦2敗。
 序盤接戦も,以後,対戦チームには打たれ点を失うが,拙攻ないし淡白な攻めで追いつけない。
 観客としても後半は暇を持て余し気味。

 今季のパ・リーグは,ソフトバンクが故障者続出で抜け出せず団子レース状態。
 勝率5割っくらいで首位にいることを有り難う思わなくちゃ,と感じた交流戦2試合。

2021年6月8日火曜日

試作中

 6月下旬に実施するまとめシート,最初に作ったのはまとめシート1と同じ穴埋め式。
 説明文はこちらで記して,所々に空欄を設け,適した語句,用語を回答してもらう形式だ。
 しかし,大学の試験で穴埋め式ばかりというのは憚られる。当該科目では期末のまとめシート3はより簡潔なまとめにする予定だからなおさらだ。。

 やはり論述式を実施したい。
 しかし,私学の講義などは受講生の数が多く,過去の経験では採点に1週間かそれ以上掛かる。
 論じ方は学生それぞれであり,予め採点基準を細かく設定していても,判断に迷う,判断がズレるため,そのたびに答案を一人目から読み直さざるを得ない。

 そこで,予めこちらで論点を示し,論点毎に答えてもらう小分け方式で今朝作題してみた。
 問われている内容が明確なので,回答の範囲も限定され,人数が多くても一気に採点できそうだ。
 しかし,これは見方を変えれば,毎回の択一試験と同様に,何を回答すべきか考える作業を奪うやり方だ。論述式というより単なる記述式であり高校のテストみたいだ。
 学んだことを設問に合せて独自にまとめのが大学の勉強というものであろう。

 もう1つ,予め論点を提示しない記述式問題も作ってみた。
 単純に何々について「論じなさい」というオーソドックスな論述式だ。
 これはこれで,履修生数を考えると,採点作業が膨大になるという冒頭の戸惑いが頭をもたげる。

 引き続き試作中,思案中である。


2021年6月7日月曜日

思案中

 6月下旬から忙しくなるので今のうちに講義準備を終えておこう,
と平日も週末も講義資料の作成に勤しんでいたら,2,3日のうちに目が霞んできた。
 講義資料作成と言っても,基本は前年度版をベースにしている。
 しかし,データの更新の他にも説明の仕方,文章そのものに手を加える。
そのためただでさえ落ちている視力がさらに落ちた感じ。

 それでも2つの科目については講義資料を作り終えた。
 但し,学生に調べてもらってその回答を反映させる回が2,3あり,その分は編集を保留している。
 また,テストの出題形式も思案中。
 ほぼすべての科目で,毎回,択一式の復習問題,クイズ?を出して3点ずつ配点しているほか,計2,3回のまとめシートを提出して貰い,期末試験に代えている。
 このまとめシート,初回はこちらが説明を記述して,空欄を補充してもらう「穴埋め式」の出題だが,大学の試験で択一式や空欄補充ばかりで評価するのは憚られる。
 しかし,完全な論述式にも様々支障がある。
 受講生が多いクラスでは,採点に多大の労力と時間を要する論述式の出題は躊躇われる。
 他方で,教室で試験を実施できない,不正対策に限界のあるオンライン授業では得点が大きく論述式出題が適切か,という点も悩みである。
論述式の場合,学生の回答,したがってが大きく分れる。
少数の優れた答案と準備不足ないし出題の意図を全く読み違えた答案があり,その中間に論点を一部書いた答案,説明不足の答案など様々ある

 空欄補充と短い記述式をミックスさせたまとめシート2の結果を確認してから,まとめシート3の出題形式を検討しようと試案を思案中なのである。

2021年5月26日水曜日

おきたい

  12月の論文構想に特に進展がないのは前稿の通りだ。
 そうやすやすと進展するものではない。
 言い換えると進展には時間が掛かる。

 そこで,時間の取れない平日に講義資料の作り貯めをしようとしている。
 通常,作り貯めと言っても1,2週間先までだ。
 それでも週いくつも科目を担当しているとシンドイ。

 しかし,6月半ばから9月初めまで忙しくなる。
 それが終わると12月中旬締切りの論文がある。
 その前に7月末から期末テストの採点,成績評価が数科目ある。

  そう考えると,今から先々の講義資料を作り貯めておきたい。
 できれば,前期中の講義資料を作っておきたい。
 講義資料だけ作っていても,授業毎に毎回の確認問題の採点や質問への回答作りなどがあるので,拘束が全くなくなるわけではないが,事前準備できる分はしておきたい。
 なかにはシラバスには記していても授業内容を詰めていない回,内容を変更したい回があるので,内容を詰めておきたい。

 しておきたいことだらけで作業が進まない。



 

 


 


特に進展なし

 先の更新から既に3週間。
 特に進展なし。

 今年のGWは,昨年に続き緊急事態宣言でステイホームとなったため,12月締めきりの論文について構想を練ることができたが,連休が明けると,平日は授業の準備,後処理に追われる始末だ。 粗い構想を埋めようといろいろ勉強してはみても直ぐには埋まらない。
 むしろ粗さが目立つ始末だ。

 5月22日,23日,Zoom開催の社会政策学会第142回大会に参加。
 いくつかの報告を拝聴。構想中の論文に直結するわけではないが,いろいろ勉強になったが,

2021年5月9日日曜日

テレワークのようなGW

  通常,GWは九州時代の知人と温泉旅行,その前後に球場で応援と決まっていたが,2年続けて中止。代わりにオンライン飲み会が開催されたくらいだ。

 その代わり何をしていたかと言えば,朝方は直前の講義の後処理(毎回の確認問題の採点)や講義資料の作りだめ,日中は論文構想,夕方からジム通い。

 直前に論文寄稿の誘いがあった。
 長く参加している研究会の代表が来春退職されるため,勤務校の紀要で退職記念号が編まれる。その記念号への寄稿へのお誘いがご本人から私に限らず,メーリングリストで研究会メンバー全員にあった。返答期限がGW明けとされていたので,GWの間,その構想を練っていたのだ。

 3月の研究会報告を準備する以前から共同体論やアソシエーション論に関心を寄せていた。
 ここでアソシエーション論というのはマルクスのアソシエーション論だ。
 今世紀に入ってからアソシエーション論が盛んになった。
 ベルリンの壁が崩壊し,社会主義諸国が総崩れした。
  社会主義は過去のものになったという風潮に対して,既存の,あるいは崩壊した社会主義諸国はマルクスの考えとは異なるという主張がなされるようになった。
 そのマルクスの考えをマルクスがは資本主義後の社会を語るとき,「アソシエーション」という用語を当てることが多かったのにちなんで,「アソシエーション」と呼んでいるのである。

 「アソシエーション」と言えば,一般には「アソシエート」,連結するを思い浮かべる。
 マルクスも協業や株式会社などについてそのように用いることもあるが,マルクスのアソシエーション論には一般的用例には止まらない固有の論理と課題をもっている。
 退職記念号への寄稿論文では,この点を明らかにしたいのである。

 ということで,GWは在宅勤務,テレワークのようになってしまった。
 コロナ禍の昨年GWも投稿論文への査読意見への対応に追われ,同じだった気がする。
 


2021年4月22日木曜日

共同体巡り

  3月末の研究会報告この方
 まず年休を取ってぶらぶら。
 といっても,まん延防止等重点措置適用直前に母を連れて白石川堤「一人目千本桜」を見物した以外は,自宅・カフェ・ジムの三角運動で通常の週末と何ら変わらない。朝井リョウ『エース』を読んだくらいか。

 年休を終えてからはGWまでの授業準備の他は共同体をベースにした将来社会像,ポスト・キャピタリズム論に当たっていた。
 一つは大内秀明先生のコミュニタリアニズム(共同体的社会主義論),もう一つは共同体的コミュニズム論。

  つきまとう疑問はなぜ共同体論なのか?
 しばらくは共同体,あるいは共同ないし協同という概念に当たるつもり。



2021年4月9日金曜日

開講を前に

  土日を含めて1週間の休暇中,ほとんど仕事をしなかった。
 その代わり,休暇明けは前期の講義準備に追われた。
 休暇前まで論文執筆や研究会報告の資料作成に没頭し,新学期の準備が後回しにしていたツケを払っている状態だ。

 まず,初回ガイダンス資料を科目毎に作成し,オンライン授業システムWebclassの科目ページにアップロード。基本的には前年度踏襲だが,講義メニューや評価方法,配点を見直す。
 ついで,全15回分のレスポンスカードの作成。これも前年度踏襲だが,講義の日付を一々修正する必要がある。又,今年度より,対面授業の場合には講義時間内に回答してもらうことにしたため,回答時間も修正。

 金曜日9日午前中にようやくGW前の分を完成。
 本学の場合,コロナ禍対応で15日開講と例年より1週間遅らせていたのに救われた。

2021年3月30日火曜日

1週間の休暇

  28日,29日の報告を終え,今日から金曜日まで年休を取った。土日を合せるとほぼ1週間の休み。

 どこに行くわけでもない。
 そもそも何の予定もない。

 しかし,昨年末,あるいはその前から常に予定に追われ,同時に別の用事を抱えていて,大げさに言えば,切迫感に見舞われていたので,何の用事もない状態に身を置くことにした。

 今朝も,母に新たに就く居宅ケアマネージャーとの面談があるほかは計画を立ていないが,近くの本屋あるいはアマゾンで本でも探そうかな。

 でも,合間に,この間の仕事を振り返りそうな気もする。
 当てのない思考ならそれも良いかな。


2021年3月26日金曜日

3月25日 鈴鹿医療科学大学にいらした青木孝平先生より御著書届く
退職後もその旺盛な執筆意欲は衰えるところ知らず。 あやかりたいです。 有り難うございました。

2021年3月25日木曜日

しばらく休養

 この間,いろいろ忙しかった。
 学務もあれば,論文執筆,研究会報告準備等々。
 そこで,29日報告を終えた翌日30日(水)から4月2日(金)まで年休を取得することにした。

 とは言え,宮城,山形両県では独自に緊急事態宣言を出している。
 遠出もはできない。
 近所のカフェとスポーツジムでは通常の週末と変わらない。
 それでも平日,登校しないと決めた。

2021年3月21日日曜日

大きく変わった報告のポイント

 3月20日(土)21日(日) 2件の月末報告の準備。
 1件目はまだ結論、その含意について十分納得できない。それにしても8月仙台経済学研究会での報告以後、構想も変転を遂げたものだとひと感慨。

 2件目、「グローバル資本主義の変容と労働」の論点(1)は日本的雇用慣行の存続を、コロナ禍で中止になったものの、1年前に報告が予定されていたので、報告資料は既に作成済みだ。
 しかも、その存続をアピールしようとしていた日本的雇用慣行は、正にコロナ禍という世界的大不況の下で遺憾なく発揮された。
 しかし、資料を読み返してみて、
・日本型雇用解体論の要点とその変化を追って、長期不況という状況に依拠していたこと、逆に日本型雇用は大不況が再来したからこそその特徴が発揮されたことを示すことにした
・1年前の資料でも試みていた貧困の所在を関連スライドを省いてアピールすることにした
 非正規雇用比率上昇=格差拡大論に対する疑問提示だ。この間、年齢階級別にみると、近年は65歳層以外は比率が低下している。しれでも非正規雇用「も」絡んで貧困が発生している、と言いたいのだ。
 こちらも構成の細部と含意が大きく変わったように思う。

 

2021年3月12日金曜日

 終わった後で

 3月8日 13時から高齢・障害・求職者雇用支援機構山形支部の運営協議会。半年に一度なので道順からして戸惑う。最初は質問が出なかったが,徐々に出だす,というのも半年ぶりだからか。15時少し前に滞りなく終了。
 3月10日 振替休暇。確定申告,e-taxのページを開いて,収入等基礎データを入力。
さして収入があるわけではないが,昨年1-2月は非常勤講師の収入があったので申告必要。e-taxはかれこれ10年近く続けているが,1年に1回なので,事前準備の設定等で戸惑う。

一仕事を終えると,しばらくは振り替えたくはないものだが,早々に「穴」,不備な点が思い浮かんでだらだら続いている気分。

2021年3月2日火曜日

甘い見通し

 筆を執って1カ月は過ぎた。

 入力を始めた途端,話が繋がらず,戸惑ったという話も1か月前。


 それから2週間くらいは,論点スライドに戻っては書き進め,再び論点スライドに戻る,という往復運動を続けた。
 スライドで論点構成を練ったつもりでも,いざ筆を執ると,論点が繋がらない,埋まらない。文章を打ち出して切れた環を繋ぐ作業を行ない,逆にそれでは全体の見通しとずれるので,スライドの構成図を眺め直し,必要であれば構成図自体を書き直してみる,といった具合だ。

 構成がほぼ固まったのは2月の後半になってからだ。
 もちろん埋めては打ち出し,朱を入れ琉。前後も入れ替える,ということは続いている。

 未だ虫食い状態で,七合目まで登ったつもりが,六合目だったということも多々ある。

2021年2月7日日曜日

目論見のズレ

 1月までは学務に終われ、週末スライド上で構想を練っている内に「行った」が、2月は、成績評価をテキパキと済ませて、「逃げない」内に筆を執ろうというという目論見があった。

 スマホ、タブレットの主流OS、Androidの場合、Texを組み込むのは難しいと聞いていたが、現在は、Tex原稿をWEBブラウザ上でコンパイルする無料のサービスがあり、当方も前の原稿から利用している。

 しかし、ここ数が月折を見てはスライド上で論点整理を繰り返し、スライドの改訂を重ねていたが、いざTexに見出しを記し、本文を埋めようとすると、埋まらない。
 スライドに記したことは写せば済むが、その先が伸びない。
 まず最初の課題を抽き出す文献からの引用、論点抽出で苦戦。
 スライドはコンパクトな箇条書きで論点を鮮やかに打ち出したつもりでも、その論点を具体的記述から抽き出すのには手間取る。
 どうやら学問上の論点の整理を繰り返す内に、先行研究の具体的叙述から論点を丁寧に抽き出す作業が後回しになっていた。

 月が改まっても、既に納得「行った」つもりだった先行研究を改めて読み返し、論点展開を練り直すことになった次第である。

2021年2月2日火曜日

先月

 この間、学期末対応に時間を割かれた。

 学務以外では例年請け負っている『春闘パンフレット』「経済指標の解説」を24日の締め切りの翌日投稿。
 準備不足のため官庁データを集めた、の体で終わった。

 その前々日、23日痴呆の物理的検査として頭のMRIを受診した母に脳梗塞が発見され、即、別の専門病院に駆け込んだ。即と言っても、車で30数分掛かり、土曜日の通常診察は終わっていたが。

 梗塞が起きたのは2週間くらい前と推測されるものの、この間、特に動作障害は現れていないため、週末様子を見て、検査入院の必要性を判断することになった。
 月曜日、再び受診。脳梗塞は神経のすぐ近くで発生したものの「奇跡的に」障害が起きなかったようだ。よって検査入院も不要。
 入院した場合、車で片道40分以上掛かる見舞いはツライなどと親不孝なことばかり考えていたので安堵。

 結局、本業のアイディアは明確な構成という形を取ることのないまま1月は行ってしまった。

2021年1月11日月曜日

この三連休

  緊急事態宣言が8日に再発令されて初めての週末,三連休。
列島各地では,昨年末のGoToトラベルの停止(1月12日以降も停止延長)もあり,人出が少なかったようだが,逆に首都圏周辺では,トラベルに至らない日帰り範囲内でレジャーに繰り出す人で賑わったようである。
(11日昼の情報番組では,国民みな自粛疲れしている,「不要不急の外出自粛」はメッセージとして弱すぎた,「飲食店20時まで時短」の要請は逆に20時までの外出にお墨付きを与えたようだ,など解説してた)

 もとより行楽の予定のなかった当方は通常の休日と変わらぬ生活, 近くのカフェを往復,その合間にジム通いを繰り返していた。

 先週末,毎年請け負っている春闘パンフレットの,「経済指標の解説」が手つかずであったことを思い出して,官庁データや関連記事収集に努めたが,三連休は昨年後半手掛けたテーマ,可変資本概念の形骸化に関する論点整理に努めた。
 といっても,スライド2枚に整理した諸論点一覧表に朱を入れては書き換え,また朱を入れるの繰り返しである。
 連休が明けると,種々の学務,打合せが入り,その合間にはせいぜい解説記事の作成くらいの時間しか見込めないので,連休中に集中することにした。

 論点構成について少し理解が進んだとは思うが,少しである。
 筆を執ることになるのはもうしばらく先のようだ。

2021年1月4日月曜日

この6か月

 更新が途絶えがちだが,構想が固まらないうちは明確な話ができない。
 昨年後半,今もまさにそうである。

 昨年は学会誌への投稿論文掲載が決まった6月末以降,次の論文の構想を練っていたが,結局結実しなかった。

 投稿論文に対する査読意見に応えるため,関連文献を読み直している過程で浮かんだ疑問から,次の論文の焦点を可変資本概念の理解に置くことは割と早い段階で決まった。

 可変資本は,労働力商品の購入に当てられた資本だから,労働価値説的には最も重要な概念の一つである。
 にもかかわらず,形式的定義に以上の中身が認められなくなっている,形骸化している。

 既に8月の仙台経済学研究会では「可変資本概念の変質」という報告を行なった。
 可変資本規定形骸化の問題点として,搾取と収奪の概念的混淆,価値形成根拠の曖昧化を挙げていた。
 しかし,搾取を合法則的な剰余取得に限定する誤解を冒していた。
 何より視角が狭かった。

 その後,可変資本概念を労働力と労働,流通と生産の切り分け・接合のポイントして捉えるようになったが,逆に問題が広がりすぎ,固められずに,文章作成に移らないまま年を越した。

 更新が進まない状態が続きそうである。

 謹賀新年