2021年1月11日月曜日

この三連休

  緊急事態宣言が8日に再発令されて初めての週末,三連休。
列島各地では,昨年末のGoToトラベルの停止(1月12日以降も停止延長)もあり,人出が少なかったようだが,逆に首都圏周辺では,トラベルに至らない日帰り範囲内でレジャーに繰り出す人で賑わったようである。
(11日昼の情報番組では,国民みな自粛疲れしている,「不要不急の外出自粛」はメッセージとして弱すぎた,「飲食店20時まで時短」の要請は逆に20時までの外出にお墨付きを与えたようだ,など解説してた)

 もとより行楽の予定のなかった当方は通常の休日と変わらぬ生活, 近くのカフェを往復,その合間にジム通いを繰り返していた。

 先週末,毎年請け負っている春闘パンフレットの,「経済指標の解説」が手つかずであったことを思い出して,官庁データや関連記事収集に努めたが,三連休は昨年後半手掛けたテーマ,可変資本概念の形骸化に関する論点整理に努めた。
 といっても,スライド2枚に整理した諸論点一覧表に朱を入れては書き換え,また朱を入れるの繰り返しである。
 連休が明けると,種々の学務,打合せが入り,その合間にはせいぜい解説記事の作成くらいの時間しか見込めないので,連休中に集中することにした。

 論点構成について少し理解が進んだとは思うが,少しである。
 筆を執ることになるのはもうしばらく先のようだ。

2021年1月4日月曜日

この6か月

 更新が途絶えがちだが,構想が固まらないうちは明確な話ができない。
 昨年後半,今もまさにそうである。

 昨年は学会誌への投稿論文掲載が決まった6月末以降,次の論文の構想を練っていたが,結局結実しなかった。

 投稿論文に対する査読意見に応えるため,関連文献を読み直している過程で浮かんだ疑問から,次の論文の焦点を可変資本概念の理解に置くことは割と早い段階で決まった。

 可変資本は,労働力商品の購入に当てられた資本だから,労働価値説的には最も重要な概念の一つである。
 にもかかわらず,形式的定義に以上の中身が認められなくなっている,形骸化している。

 既に8月の仙台経済学研究会では「可変資本概念の変質」という報告を行なった。
 可変資本規定形骸化の問題点として,搾取と収奪の概念的混淆,価値形成根拠の曖昧化を挙げていた。
 しかし,搾取を合法則的な剰余取得に限定する誤解を冒していた。
 何より視角が狭かった。

 その後,可変資本概念を労働力と労働,流通と生産の切り分け・接合のポイントして捉えるようになったが,逆に問題が広がりすぎ,固められずに,文章作成に移らないまま年を越した。

 更新が進まない状態が続きそうである。

 謹賀新年