2011年12月23日金曜日

戸惑う数字

9月の生活保護受給者が206万に登り,「3ヶ月連続して増加」した,という。
前に記したかもしれないが,年別の生活保護受給率は1995年の7.0パーミルに底を打って以来,上昇一途である(2010年は13.8パーミル)。


生活保護の世帯別分布は
高齢者生態4割強,障害者世帯4割弱,母子世帯1割弱となっており,
労働能力のある「その他」は1割強に過ぎない。


しかし,リーマン・ショック後はその一割に過ぎない「その他」の前年同月比伸び率が20-50%に上っており,高齢化とともに受給率を押し上げている。


注目すべきは,失業率はリーマン・ショックの翌年2009年の7月の5.5%をピークに下落基調にあることである(10月は4.5%)。


つまり,失業全般が問題ではなく,その中の特定の失業がここでの問題なのである。
すなわち雇用保険に加入できない者(自営業,公務員を別にすると,雇用見込み期間31日未満の短期就労者),受給できない者(保険期間が自己都合退職で12ヶ月未満,会社都合で6ヶ月未満の者),および失業給付が切れた者が増え,生活保護に流れ込んでいるのではないか,と推測される。
ちなみに,「1年以上失業している者」は,今年1-3月まで前年同期比で増え続けており,7-9月期も100万人台である(『労働力調査(詳細集計)』)。



失業給付をもらえない層を対象に職業訓練を義務づけると同時に月10万円と交通費を支給する基金訓練が期限切れした今秋より失業者支援制度として恒久化されたのもそのためだと思われる。

しかし,結果を見ると,まだ十分期待に応えていないように思われる。
受給原因をさらに細かく追究し,対応することが望まれる。

というようなことを授業で,専門でも教養でも話しているわけである。

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