経済原論という科目は資本主義的経済体制の存立メカニズムを分析,解説している。
市場に立つ者,個別流通主体の行動様式と,その意図せざる結果としてもたらされる流通形態,機構を解き明かしている。
流通主体の私的行動は,意図せざる結果として社会的再生産の基準編成に到達する傾向があるもの,他面でその基準編成は極めて不安定でもある。
以上のことを具体的な市場機構,銀行信用,商業資本に即して説き明かしている。
しかし,如何せん,抽象モデルとして聴講生にはリアリティを欠く。
今朝の日経によれば,ギリシャ国内では銀行預金の流出が止まらないらしい。「10月末の残高総額は危機が始まった2009年末の4分の3まで落ち込んだ」。典型的な取り付け騒ぎだ。
引き出された預金は,ユーロを共通通貨としていただいていない(ポンド通貨を使い続けている)イギリスに流入し,同国では「ギリシャやイタリアからの投資資金の流入で不動産相場が押し上げられている」。バブルの発生である
事実は「教師の解説以上に教科書通り」だ。
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