タメを作る。
サッカーでボールを受けた者がパスを出したり,ドリブルを仕掛ける振りをして相手を惑わし筒ボールをキープして,味方選手が責め上がるまでの時間稼ぎをする。味方の枚数が揃えば,数的優位をもって責められるからだ。
サッカーキリンチャレンジ2010日本代表1x0アルゼンチン代表戦における
トップ下MF本田圭佑選手の動きを見ていて戸惑った。
パスを受けるトラップの動きが大きく,足下にボールを収めるまで時間が掛かり,
そのうち相手DFに詰められて,無理に放ったシュートは弱々しい。
これは不調なのか,タメを作っていたのか。
翌日のマスコミでは屈強な相手DFに囲まれてもボールを失わない強さが評価されていたが,
単に不調,でなければ下手(失礼!)のようにしか見えない。
もちろん,長旅の疲れが癒えないアルゼンチン代表との親善試合とはいえ,
公式戦初の勝利は「快挙」と言って良く,結果に不満はない。
しかし,
ザッケローニ新監督が代表合宿で強調したとされる「組織的守備」と(ボール奪取後の)「縦への速い責め」
のうち,後者は必ずしも実現できていなかった,
ボールの運びは,トップないしトップ下までは早かったものの,そこからは時間が掛かっていた。
特に中央,つまりトップ下にボールを預けた場合にそれは顕著だった。
トップ下だから相手の守備が最も警戒しているのは当然として,トラップが緩慢すぎるように見えて仕方ない。
相手が長旅で疲れることがありえない,つまりこちらが隣の国へ赴く,来週火曜日,ソウルでの日韓戦でこそ新監督の目指すサッカーがタメされる,と言えよう。
10月8日 午後,基盤教育「市場経済」は資本とは。「経済原論演習」はS君が小越洋之介『終身雇用と年功賃金の転換』第1章「終身雇用・年功賃金をめぐる諸説の検討」前半を報告。
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