2010年6月6日日曜日

ブレる原因

先週金曜日の深夜,サッカー日本代表の,コートジボワールとの練習試合をビデオで観て唖然とした。
一つには先日の対イングランド戦での検討が嘘のような沈滞ぶり。
3ボランチから2ボランチに戻した,つまり攻めの選手が増えたはずなのに球を廻してばかりで前に運ばない。
翌日の新聞談話を見ると「相手が強かった」(闘莉王,名古屋グランパス)「1体1の局面で9割方負けていては勝負にならない」(長谷部,独ボルフスブルク)と,戦力差があるのは確かである。しかし,相手も大会直前のためかパス回しばかりの安全運転だったので付け入る隙はなかったのか。球際の強さ弱さは,イングランド戦と比較すれば明らかなように,技倆のせいばかりではないはずである。
もう一つは,事前に報道されていた通り,長谷部を急遽トップ下で用いたこと。
「使える選手とそうでない選手の見極めが出来た」という監督談話もそうだが,本番直前で今まで試したことない用兵を行なうとか,選手23名の登録が終わってから「見極め」していたとか,大会直前になって監督の戦術にブレ・揺れが垣間見えている。

かつて横浜マリノスやベガルタ仙台を率いていた清水秀彦氏が,2,3ヶ月前の読売新聞のコラムに,岡田監督は戦術的に行き詰まって以来,選手の入れ替えによって局面を打開しようとしている,という趣旨の指摘をしていたが,小手先の変化で対応しているというのはブレる人の特徴であろう。

なぜブレるのか,と言えば
直近の二人の首相,麻生氏,鳩山氏がそうであるように,
生まれも良く,人が善いため(偽悪的口調であっても),八方美人的対応をしてしまうことが原因の一つに考えられる。
二人とも「直前に会った人の進言に左右される」という報道がなされていた。

しかし,岡田監督はどちらかと言えば,頑固である。
周囲の助言・介入に対してはむしろ拒絶反応を示すタイプのようである。
彼の場合はむしろ発言が局面戦術ばかりで大きなビジョンが明確ではないのではないか。岡田監督の戦法と言えば,数名で相手ボールを奪って慎重に球を廻す,くらいしか思い浮かばない。しかし,ゴールまではその先遠い。また,トルシエ監督が繰り返し指摘しているように,ボールポゼッションを前提にした試合運びはアジアレベルの国を相手にした時の話で,ワールドカップに出る強豪国相手ではむしろボールを支配されている間のことを考える必要がある。それがない,と言うわけである。

ところで,ブレの原因をビジョンの明確さに求めると,身に詰まされることが多い。
人が善さはわかないが,論文構想では細部の詰めが甘くて立ち往生ということがあるからだ。岡田監督の迷走ぶりを見て反省しきりである。

 6月5日 デイパック下げて外出。細部を詰めていたら全体像と齟齬。再び構想へ。ジムにてリラクゼーション・マッサージ。「凝ってますねぇ」はいつものこと。最後に「湾曲していますから時々伸びを入れた方が良いですよ」。
 6月6日 夕方ジムにてストレッチ教室に参加した他は,近くのドトール・コーヒー。午後自宅,ファミレスと場所は変えても,繋がらない環の詰め方呻吟。

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