4月30日 ジムのトレッドミルの上を走りながらクシングWBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦フェルナンド・モンティエル(4回2分59秒TKO勝ち)長谷川穂積noTV中継を観ていた。
モンティエル選手は空振りが多く,実力の差がありすぎてつまらない,とさえ思っていた。
ところが,目標の30分を走破したのでぐったりとして汗を拭いていたら,チャンピオンベルトをかざすモンティエルの笑顔が映ってした。
ネットニュースや翌日の一般紙,スポーツ紙の解説を見ていると,そのほとんどが「4ラウンド残り10秒の拍子木とともに一瞬気が緩んだ隙を突かれた」という解説をしていた。
ところが,サンケイスポーツの解説者だけは「防衛を重ねるうちにストレートの後のガードが甘くなっていた。攻撃しながら防御するというボクシングの基本が疎かにされてきた」とコメントしていた。
両者は大きく異なる。残り10秒の気の緩みは偶発的なことだが,カードの怠慢ならば事前の研究通りに弱点を突いた必然である。厳しく言えば,これまで対戦相手に恵まれていただけということになる。
いずれにしてもボクシングは過酷なスポーツだ。減量も不自然なら,パンチによる後遺症,致命傷の虞がつきまとう。長谷川選手はTVのバラエティ番組を観る限り,純朴な青年だ。恐妻家であることを笑いに提供してくれる。しかし,最も怖れるべきは自分のなかに潜み込む奢りではなかったか。
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