西村賢太の小説を安い文庫本で買って初めて読んだ。
最初は『暗渠の宿』(新潮文庫,2010年/単行本は2006年)。
主人公の小心ぶり,小物ぶりをこれでもかとさらけ出す描写にある意味で辟易とした。
劣等感が強く,かつ短期なのですぐ癇癪を起こし,暴力をふるう。
同棲する女性を始め周囲の親しい人のちょっとした一言に切れて罵詈雑言を浴びせる,場合によっては暴力を奮う。
昨年末スキャンダルを起こした歌舞伎俳優市川海老蔵のように
周囲と絡むことでしか人間関係にリアリティを感じないタイプのように思えた。
あるいは,自分をを貶めていることで同情を買っているようにも見えた。
しかし,土日で表題作を含め短編二編を読むと,もう少し読みたくなり,
同じく文庫本の『どうで死ぬ身の裸踊り』(講談社文庫,2009年/単行本は2006年)を買い求め,日曜日は夜になって読み始めたので,表題作だけ読み終わるので午前2時まで掛かってしまった。
続けて読んでいるのは直接的には破滅型主人公の言動に痛々しさを感じて引き摺り込まれたのだろうが,
他面で,完全に破滅(同棲した女性との破綻,ある古い作家の全集刊行を手伝って貰っている古本屋店主やその作家の月命日を弔ってくれる菩提寺住職との関係)を描いていないので,それを見たかったのかもしれない。
同じ「私小説」といっても,佐伯一麦のずいぶん抑えた筆致とは真逆で,
むしろ「作り物」「フィクション」という雰囲気が醸し出しており,
純粋に「ものがたり」として読みたくなったのかもしれない。
手にした短編のストーリーはいずれも異口同音で
にもかかわらず「読みたい」と思うのだから,
やはりそれなりの技巧を凝らしているのであろう。
1月22日 ノートPCをデイパックに詰め外出。さして収穫もないままとぼとぼ帰還。
1月23日 ドトール・コーヒー,ファミレスの後,夕方にはジムに出て帰宅後休養。
通っているジムは全国チェーン店144店舗を記念してキャンペーン実施。トレーニング5分毎に1マス塗りつぶす要領で日本地図上の144店舗を踏破しようというもの。途中に3箇所では籤によって小物入れやボールペン,ファイルシートなどが貰える。また全て踏破すれば,いろいろな景品が抽選で当たる仕組みだ。参加費は僅かなので今月2日からトライ。ちょうど筋トレにジョギングを加え,1日当たり40-60分身体を動かしていたところだ。構想は迷走しても,トレーニング時間の方は累積なのでので,実質半月の本日ゴール到着。後は抽選グッズの当たりを待つばかり^^;。
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