「名ばかり管理職」の記事を読んでもらったら,
出るわ出るわ,自分の体験先がそうだ,友人がそうだという体験談や伝聞。
ファーストフードや書店が多いな,と思っていたら,
アマゾン・ドット・コムで取り寄せた伊達雅彦『傷だらけの店長』(PARCO出版,2010)が正にそれ。
要は愚痴なのだが,
朝始発から夜は終電間際まで閉店後も配送された本の整理に追われる
土日も休めない,
薄給である,
バイトからは人を増やせばと言われても増やせない
本部からはむしろ人件費を減らせと始動される
仕事ばかりと家人に言われる
寝言でも何か怒っている
なぜこの仕事を選んだのか,自ら不審に思う
全ては長時間労働のためである。
最も単純な剰余価値形成方法と言ってしまえばそれまでだが,
賃金格差を利用した非正規雇用の活用も
時間単価を少しでも低めないと市場競争に勝ち残れないという恐怖感から逃れられないのであろう。
言いかれば,時間単価を切り下げる以外に生産性の上げようがない単純労働だからだという認識があるのであろう。
しかし,国際競争にさらされている製造業では労働力の時間単価の切り下げには限界がある。日本に勝ち目はない。
いわゆるサービス業の場合には,国内での競争となるが,それでも正にアマゾン・ドット・コムのように大量の在庫を抱え,配達料を遂に無料化したサービスにはかないっこない。
取り次ぎが勝手に配送する本を受動的に棚に並べるのではなく,
人員を割いても品揃えに工夫するしかないのである。
11月18日 宮城学院大学「経済社会特論」はセーフティネット第2弾,医療保険。ここでも強調したのは,年金と同様,勤め人の,被用者保険とそれ以外(国民健康保険)との間に断層がある,ということである。そして『詰め目人以外』ということは自営業や無職者ばかりでなく,所定労働時間がフルタイムの4分の3未満の,パート,アルバイトが多く含まれるのであり,.格差の淵源をなしている,といって余であろう。終了後,非常勤講師室にて宿題にしていた第1回小テストの採点などして2時間くらい潰した後,法事などのため田舎に帰っていた母を迎えに駅へ。自宅では次々回の講義資料作成。
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