ニュース映像などで中国人が中国語を話しているのを見ると,まくし立てるように話しているように見えるので,中国語はさぞかし表現が豊富で一文が長いのだろう,と思っていたら,どうもそうではないらしい。
バラエティ番組「徹子の部屋」に出演していた中国人芥川賞作家楊逸さんによると,来日当初「日本語は長すぎて」どのように感情を込めればよいかと惑ったという。
例えば,中国語では「謝謝」で済むところが,日本語では「有り難うございます」であったり,
「晚安」が「お休みなさい」になってしまうなどである。
また,中国ではニュース番組のアナウンサーは,ちょうど今の北朝鮮のニュースのように事実関係を一方的に伝えるだけと思っていたら,日本ではアナウンサーがニコニコ笑いながら「今日は良い天気ですねぇ」から始まり,「媚を売っている」ように見えた,という。
こちらは,中国語のイントネーションなどから表現がギュウギュウ詰まったイメージを持っていたが,
発話者の口調を始めとする表情から勝手な思い込みをしていたようだ。
思い込み以外にも加齢によって物忘れというか,
スッカリ忘れるならまだしも記憶が曖昧な場合は厄介だ。
先日来,1年前の会議であることを決定したか否かが話題になって,自分の周囲には自分と記憶が異なる人ばかりで戸惑ってしまった。
要約教になって自分と記憶が一致する人を見つけ,また会議の議事録も見つけて安堵を得た。
これは単なる記憶間違いというより,思い込みがあったのではないか。
「予め自ら描いたストーリーにしたがって仕事を進める」のは検察に限らない,そう実感させられた。
11月8日 昨年度の講義スライドを下に今年度のスライドを作成しようとしていてついつい枚数が増えるという悪弊を冒してしまった。公的医療保険制度の単なる解説ではなく,その特徴的な点,格差とも結び付く問題点に加えて,社会保障全体の財政状況まで加えると,確かに正確な情報を詳しく,とはなるが,論点はかえって曖昧になって,初学者は戸惑ってしまう。
11月9日 先週土曜日出勤の振替休暇。自宅でノートを見返してみるが,肝心な構想の趣旨について堂々めぐり。思い込みが足りない?
11月10日 学部内研究会の方向性について打合せ。続いて昼休み,旧講座会議。午後,学科会議の合間を縫って?「自治体経営」の講師への挨拶,学生への紹介,終了時の質問受付。といっても質問はなかなか出ないので,講義の趣旨を踏まえてこちらから学生に質問。今夏の子育て支援諸政策の内「足りないな,もっと充実して欲しいと思うのはどれか」。家庭への支援策,仕事の家庭の両立支援,若者の地域への就職先確保,未婚・晩婚対策。恥ずかしがっているのか,いずれの選択肢も挙手した者は数名ずつだったが,女子学生の比率が高かった。現実に問題に直面し,パートナーに,職場に,あるいは行政に対応を求めたくなるのはやはり女性だからであろう。
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