2011年7月18日月曜日

シナリオにはなかったこと

女子サッカー・ワールドカップ2013年ドイツ大会決勝戦日本2x2(PK3-1)アメリカは負け試合だった。

戦前の大方の予想は「アメリカが勝つなら個人技で圧倒」「日本が勝つなら速いショートパスの交換でアメリカを翻弄」と言うことだったように思う。
ところが,決勝戦ではアメリカが序盤から日本の中盤に強いプレスを掛け,日本はパスを余り繋げることができなかった。

横パス,バックパスは繋がったが,
それはアメリカがパスの出所にプレッシャーを掛けていたからだ。
日本は仕方なく後ろにボールを戻すか,たまに無理矢理前線に縦パスを出すが,雨を吸った芝生がスリーピーなこともあり,たいてい長すぎてボールは繋がらなかった。

ボールがFWに収まらないのでボールキープ率は日本の方が高くても,ボールを繋いで「相手を崩した上で得点する」ドイツ戦やスウェーデン戦で見せた日本の組織的先述は封じられたも同然だった。

 (佐々木監督も翌日の会見で「試合内容は負けていたが、その中で勝ち得た優勝だった。忍耐力の勝利だったと思う」「スンダーゲさんには申し訳ない結果だが。米国は強かった。本当に世界ナンバーワンだと思う」と語っていた。共同通信)

後半の同点弾は,途中出場のFW丸山がゴール前で潰れた(相手DFを引き連れて倒れた)こぼれ球をMF宮間が押し込んだものだし,
延長後半終了間際に再度追いついた場面も,MF宮間のコーナーキックに相手DFの前に飛び出たMF沢のアウトサイドでネットにすらしたスーパープレイ,つまり個人技だった。

途中出場,若手FWモーガンの速い飛び出し,FWワンバックのヘディングと個人技で日本を圧倒したアメリカはシナリオ通りに試合を進めていた。
アメリカが手に仕掛かった優勝カップをもぎ取ったのはシナリオにはなかった日本選手の個人技だったのである。
いつパスで繋ぐ日本の中盤にプレスを掛け,球を奪うや素早く前線に繋げ,FWの個人技でドスン。
良くできたシナリオ通りに事を進めたのに,
シナリオにはなかった日本人選手の個人技で優勝カップを掴み損ねたアメリカ代表チームには同情を禁じざるを得ない。

 7月18日 試合が終わると優勝セレモニーが始まる前には外出。昼過ぎまでファミレスに籠もった,だけ。

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