新たな家族が加わる
ということはウキウキした期待と上手くやって行けるかなぁという不安が入り交じった感慨がある。
兄嫁が気むずかしかったり,あるいは逆にお嬢さん然として頼りなかったらどうしようとか。
義兄が頭ごなしに,上から目線でしかものが言えない人だったらイヤだなとか。
弟が連れてきた彼女はモデルみたいにスタイルが良いが,外見だけでくっついては趣味・性格の不一致を理由に。。。は毎度毎度繰り返してきたことだから今回もいつまで続くのやら,とか。
妹の彼氏は如何にもエリート然として生意気そうな奴だが,外見だけは可憐な妹の本性がガラッパチだとは未だ気付いていないみたいだとか。
あるいは義父と紹介された男が俗物そのもので話を合わせるのが大変だとか。
期待と不安が入り交じっているというか,好奇心がかき立てられることこの上ない。
しかし,残念ながら兄弟姉妹はいない。
母はすでに高齢で施設入りを待つばかりである。
「新しい家族」の話は自分にもたらされた。
事務室から出て先を急いでいると
年配の先生がにやけ顔を隠そうともせず近寄ってきて「新しい家族ができたんだってねぇ」
身に覚えがない,と言いたいが
覚えがある。
数年前も同じような噂が立った。
研究室に同僚が突如来訪して「本当ですかぁ」
真顔なので,本当って?ととぼけてみると
「職組(職員組合)支部としては慶弔費を支給する決まりになっていますから」
親兄弟姉妹の「新しい家族」なら不安期待混じりの好奇心をかき立てられるが
自分の噂となると,不安と期待は一切混じらず,100%好奇心だけとなる。
「新しい家族」とはどんな人だろう?
自分の「新しい家族」の噂とは自分そのものの噂である。
普段そんなことは気にしない質だが,
久しぶりの「浮いた噂」とあって俄然気になってきた。
こんなことなら同僚の問いかけを無下に否定せずに
思わせぶりの返答で済ませ
噂が膨らむのを待つべきであった。
「新しい家族」を迎えるまでの親族の不安と期待はいかばかりかと想像にかたくないが
本人が迎えることになっている場合,好奇心が収まることがなく,辛いところがある。
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