基盤教育「市場と人間の生活」では,各学部の1年生を対象に,前半に経済原論のエッセンス?を講義した後,セイフティ・ネットとして年金や医療保険,雇用保険,生活保護等を解説している。
ちょうど今週月曜日からセイフティ・ネットの部に入り,現在の年金制度は保険と言っても,1)積み立て方式ではなく賦課方式であること,2)基礎年金のうち2分の1(08年度までは3分の1)は国費(税金)が当てられていることは解説したばかりである。
ところが,昨日水曜日,5月30日になって,朝日新聞「教えて!年金11 国庫負担の不足分,どう穴埋めする?」で国庫負担を2分の1に引上げた理由(「少子高齢化が進んでも,現役世代の負担が重くなりすぎないように」)と,3分の1~2分の1への引上げ分の財源としては消費税が想定されていたが,増税が先遅れされ続けたため,当てが外れて「埋蔵金」が充てられたり,年金積立金が充てられたりしてきたという経緯が説明されている。
年金はあと1回解説する。
但し,関連記事の読み取りテストの予定だ。
同じく朝日の08年の記事「基礎年金,保険か税か」を用いて,
保険方式は,国民年金の口座振り込み方式では未納,未加入が発生しやすいことは今週解説したところだが,
税方式はそのような意味での未納は発生しにくいが,他面で別の問題もあることを読み取って貰う。
その記事には国庫負担金の話はほんの少し出てくるだけだが,
せっかくなので昨日の記事も紹介するつもりだ。
相乗効果?で現在の年金制度の問題点の1つが一層アピールされると期待されるからだ。
唯一の懸念は学生の関心が埋蔵金にばかり集中しないか,ということだ。
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