2012年4月9日月曜日

少しミスリーディング

4日の毎日新聞ウェブサイトの記事「政府・民主:「後期医療廃止」白紙に 知事会反発で」というタイトルは少しミスリーディングではないか!

要は「厚生労働省は知事会などと協議する場を設け、新たな案を作る。税と社会保障一体改革大綱に盛り込んだ、今国会への「後期医療廃止法案の提出」は断念し、現行制度の修正案提出を検討する」であって,政府民主党は廃止自体を諦めたわけではなさそうだ。現に読売新聞は4日後の社説で「後期高齢者医療 民主党は「廃止」にこだわるな」と,同等が廃止に固執していると,批判している。

毎日は同等の改革案の骨子を3点挙げているが,
(1)老人を現役世代と同じ保険に入れるは旧老人保健制度と同じ(老人だけ別勘定とする点では後期高齢者医療制度の継承)。
(2)都道府県単位の運営は現行後期高齢者医療制度そのまま。

つまり民主党の後期高齢者医療制度廃止案とは実は同制度を表面的に否定しながら温存している「名ばかり廃止案」に過ぎない。

都道府県が反発しているのは
(3)現在、市町村単位としている国民健康保険を都道府県単位とする、老人医療に限定しない改革案。

とすれば,政府と知事会との争点は老人医療制度ではなく,
現役世代を含めた公的医療保険制度の,国と地方との財政分担なのだ。

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