2013年10月15日火曜日

職務評価か

まだ突き詰めて考えているわけではないが突き詰めようとしたらいつになるか見当がつかないので感想めいたことを書く。

10月12日(土)18時より大阪経済大学で開かれた社会政策学会第127会全国大会のプレシンポジウム「現代日本におけるワークライフバランスを考える---関西からの発信」に参加した。

2報告の後、2人のコメントを経て、質疑があり、
結局、なかなか進まないワークライフバランスWLBの最大のネックは「日本では職務評価が行われていないこと」にある、ということになった。
厳密な職務区分がないために、正社員には全人格的な関与、長時間労働が求められ、休暇はもちろんのこと、柔軟な働き方が取りにくい一方で、短期間ないし短時間就労の非正規雇用との格差が残存する、ということだと理解した。

しかし、他方で日本では厳密な職務区分、働き形は労使双方にとって馴染まず、1960年代に大企業をち中心に導入が試みられた職務給も根付かず、最終的に導入の試みが放棄された、という経緯がある。
日本における職場慣行,働き方に適合しなかったわけである。

商時間労働を是正し,柔軟な働き方を認めたり,格差を是正するためには,その働き方こそ変える必要があるということであろうが,
現在は導入挫折期よりも,ホワイトカラーが増え,裁量的な働き方が増えている。
ブルーカラー的職務ならば,職務分析,職務評価は適しているが,
ホワイトカラー的職務には,裁量性も高く,職務評価は難しい。
教科書的には職務評価は職務の評価であり,査定は個々人の仕事ぶりの評価と峻別することができるが,
裁量的部分が大きくなればなるほど,賃金等の処遇には職務評価よりも査定の方が影響が高いため,職務評価の意義は薄れる。
より細かな点では,アメリカでホワイトカラー向け職務評価方式として普及しているヘイシステムのような細かな職務評価が日本の職場に適合しているか,という問題もある。

差し当たりは、いわゆる成果主義人事は裁量性の高い職務に限定し、裁量性の低い職務は同一労働同一賃金にすべきだと考えている。





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