学期末になると,研究室のある階の廊下にはお目当ての教員の部屋を探してうろちょろする学生をしばしば見かける。
自分の期末試験の成績や最終的な単位評価が気になるのであろう。
年中行事,半年毎だから期中行事だ。
先日,トイレから戻ると,自分の研究室を覗くように女子学生が足っていた。
僕に用事?
「ええ?」
鍵を開けて,まぁおは入り、と促しても入口で佇んだままだ。
「市場経済のY先生ですか」
そうだよと言いつつ,学期末になっても担当教員の名前と顔が一致しないようじゃ,単位はかなり危ういなぁと頭の中で素早く結論を導いていた。すると,
「失礼しました」
えぇ,どうして。
「金曜日1コマ目の市場経済の先生を捜していたんです」
僕の市場経済は金曜日の3コマ目だよ。
「???」
待ちなさい。先生探してあげるから。基盤教育の時間割を開くともっと長い科目名のK先生であることがわかった。
3号棟の8階。そこ曲がってまっすぐ行くと新しい建物と接続しているから,そこの8階。
迷子に道を教える
普通にいえば,善行となるはずだが
学期末になっても科目名と教員名を覚えていない学生を教員の研究室に導いたことは
双方の、行く末の不幸を承知した上での行動だったのではないか
後ろめたい感じすらした。
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