2010年12月29日水曜日

人当たりの良さと無責任

29日は事務方が午前中で御用納め,つまり事務所が閉まるため,こちらも自宅研修。
ちょうど母が映画を観たいというので,送り迎えの間ファミレス研修にすることにした。
時間を見誤って開演時間ぎりぎりに車を乗り付けたが,
後から聴いたところでは,元々予告編が放映されるので,開演時間から上映開始までは間がある。
ただ,すでに場内真っ暗でどこの座席に座って良いかわからない状況だった。
幸い同じく遅れては行ってきた人が「一緒にどうですか」と案内してくれたそうだ。
「老人にみな親切」というのが母の,こちらに来てからの印象だ。
マンションでは誰も皆挨拶してくれるし,エレベーターは乗るまで待ってくれる。
スーパーでも百貨店でも銀行でもみな応対が丁寧だ。
買い物袋を2つ,3つ下げて帰ってきた時は管理人さんが玄関前まで持って来てくれる。

ところが,その後,雪道用の靴を求めて同じショッピングセンター内の総合スーパー(ゼネラルマーチャンダイズストア,GMS)に赴いたところ,店員の対応は必ずしも親切ではなかった。
口調こそ丁寧だが,
たまたま家電売り場で出会った店員に問い合わせたところ,「衣料品はこの階ではありません」と言うだけで,広い売り場のどの辺りかは教えてくれない。
問い合わせても良さそうなものだが,しない。
靴売り場のレジでも「その辺り」と言うだけで,具体的にどの靴がそうなのかは示してくれない。売り場で出会った店員もそのレジに問い返すだけで埒が明かない。
「いい加減」「無責任」というのが母の印象だ。

これは地域性というより個別企業の問題かもしれない。
というのも,家電販売,レジ打ちなど自分の「目の前の仕事」しか関心ないようで,「目の前の客の関心」には関心が向かないように見えたからだ。

自分の仕事に専念するのは局面的には合理的であろうが,レジに並ぶ前に客は売り場で品物を探し,吟味するのだから,全体的に観れば,店の評判を落とし全く合理的とは言えない。外資系に吸収されリストラを断行したということもあるが,店,企業全体に余裕がないことの表れであろう。

こういった印象はその後訪れた銀行系企業でも受けたようで,
対応自体は丁寧なのだが,対応が遅く,相当待たされた。
玉にしかない注文だったかもしれないが,それにしては時間が掛かり過ぎと不満を訴えていた。

表面的な丁寧,フレンドリーさは重要だが,
その次にある対応が芳しくないと,
受ける印象は全く違ったものになる。

ミクロ的最適化より,全体の最適化をまず考えるべきであろう。

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