抜刷の刊行が予告されたいた28日は朝から抜刷発送の準備に追われた。
発送自体は後日でも,当日のうちに発送の準備は済ませたい。
昨夕から練っていた抜刷の挨拶状を読み直し手直し。
送付先リストの再検討。
宛名シールの打ち出し
角封筒へのありつけ等々
抜き刷りが届いたのは14時過ぎ,論文2本と挨拶状を角封筒に詰め,チェックをする。結局1日がかりになった。
昨年度半ばから練っていた論文が年度末,ようやく陽の目をみることになった。
年度末は出張外出できなかったが,年度末残された2,3日しばし休暇を取りたい。
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2つの論文の抜刷をお届けします。
一昨年夏,研究会で拙著『生産的労働概念の再検討』が取り上げ手頂いた際,O先生から労働の定量性は,効率性原則による締め上げ以前に自然法則に規定されているとのコメントを頂きました(先生のHPにpdf)。
しかし,私が定量性の根拠を生産的労働に求めたのは先生の95年の論文「生産と労働」に想を得てのことでした。当時の,労働そのものの中から定量的な生産的労働が分岐するという見方が09年のテキスト『経済原論』では労働・非労働区分に置き換わっていることについては拙著でも言及していますが,09年テキストに内在して,労働の定量性,その先の抽象的人間労働概念の抽出について検討し,後の展開への影響を論じたのが「労働生産過程論の埋没とその影響」です。
ここでの労働生産過程論の埋没とは,労働の定量性ないし労働の同質性が労働を規定する以前の,自然過程としての生産規定から導出され,生産過程論の視角や課題が曖昧になったり,生産的労働規定が等閑になったりしていることを指しますが,そのような理論設定が,生産過程の自動化を担う機械制大工業モデルと,自動化しきれず手作業に止まるマニュファクチュアモデルという先生の「労働組織の多態性」論に,前者の埋没,後者の拡散という形で具体的な影響を与えていること,同時に拡散気味の熟練概念によって単純労働以外の労働の設定も曖昧になっていることを明らかにしようとしているのが「労働組織と労働の多様性」です。
ご笑覧頂ければ幸いです。
2018年3月28日(水)
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