2021年12月29日水曜日

二兎目をようやく捕獲

  2匹目の兎「マルクスのアソシエーション論とその制約」を12月20日の締切り当日ようやく投稿した。ただ,締切りが重なるなか,締切りが2週間近く早かった1匹目の兎に時間を取られ,文章完成に余り時間を取ることができなかった。
 構想自体は5月GWで固め,8月2つの研究会で報告していたので,それを文章化するだけでも論文の体はなしていたが,細部の詰めが足りないという自覚があった。

 そこで,編集者に頼み込み,英文アブストラクトの校閲を辞退して手直しの時間を頂き,クリスマス当日25日第2稿を投稿した。主に説明を補うために引用の増やしたもので論旨に変りはない。

 構想自体はこのブログでも8月半ばに紹介した。
 完成させた時点で改めて示すと以下のようになる。

2021年12月12日日曜日

一兎も逃す危機

  1ヶ月半の内にいろいろあった。

 東北楽天イーグルスのホーム最終戦観戦。珍しく勝ったが,CS第1ステージは1勝もできず敗退。
 大学時代の友人知人との月1回Zoom飲み会では翌日の総選挙が予定されていたため,珍しく政治の話が出たが,すべて外れた。
 出張講義「労働市場のはなし」で郡山,安積黎明高まで行くつもりだったが,Zoom講義。

 しかし,一番のできごとは,ほぼ2週間,筆がピッタリ止まったこと。
 文章の推敲や章節構成の入れ替えを試みていたが,価値概念などより根本的なとところから見直しせざるを得ないという考えに傾いていった。しかしその場合,相当の時間を補する。抜本的な見直しに踏み切るか否かで考えがグルグル,ピッタリ筆が止まった。

 すると,二兎を交互に追う,できれば一日の内に午前と午後でテーマを入れ替える。そのうち1日ごと,2日ごとに入れ替えると伸びていたので,一兎追いが2週間ストップすると,もう一兎への入れ替えも滞る。

 一時は「二兎を追う者一兎も得ず」そのままのとんまな自分が思い浮かんでいた。

 ようやく片一方に専念できることになったが,猶予は1週間しかない。
 見込みが甘かったツケだから「一兎も得ずも仕方ないとも思うが,それは許されることではない。
 こちらは第三者に提出を約束しているからだ。


2021年10月31日日曜日

簡単ではない

  更新が1か月半も待った。
  目先のように追われて更新を怠っている内に,構想が行き詰まり,当初は小さな課題と思っていたら,やがて問題提起の有効性に疑いを持つようになり,構成を大胆に手直しするか,それができなければいったんご破算にするしかないよう難所と分かり。。。

 この問題に集中するために,他の用事を後回しにしたり,総選挙の投票も当日他のことを気にとめたくないと3日前に期日前投票を済ませたりした。
 投票所は自宅の近所なので,手間取らないのだが,日中は専念したかったのだ。

 なぜ出さずに構成を見直すのも簡単ではない。

2021年9月15日水曜日

三から二に

 三兎を追うのに一日を三分割して,午前,午後,夜と時間帯によって獲物を切り替えようとした。

 先頃亡くなった著名評論家は縦長の自家ビルを所有し,各階に設置された机によって執筆するテーマを切り替えていたという記事にヒントを得て(ずいぶん以前の記事なので記憶は曖昧)。

 しかし,そうは上手く行かない。
 一つのテーマについて書きかけの原稿を推敲していたら昼を迎え,日中掛けて手を加えることになったからだ。

 それ以上に,前回宣言した兎に角最後まで書いてみることさえ達成できないでいる。
 いつものことだが,事前にスライドで描いた構成通りには進まない。
 節によっては展開が飛んでいる,逆に全体の流れから見れば細部に拘りすぎている等々。

 そろそろ後期の授業準備もせざるを得なくなり,日ごとにテーマを切り替えている状態。

 三兎のうちの一つ,学部の公開講座担当「働き方はどうなる?」は昨14日無事終えた。
 限定正社員やジョブ型雇用が導入ないし喧伝されるケースをいくつか紹介し,それぞれの背景および課題を考察した。最後に同一労働同一賃金の進展への影響という展望を示した。 
 安倍政権の働き方改革の一環としての同一労働同一賃金(ガイドライン方式とも言える)は,手当の是正については非正規への無頼を不合理とする2018年6月の最高裁2判決で目処が立ったものの,基本給が関わる賞与(ボーナス),退職金については20年10月の最高裁2判決が不合理と認めず進んでいない状態だ。これに対し,職務限定という点では非正規雇用と同じで,無期雇用という点では正社員と同じ限定正社員の導入は一石を投じうる,と展望を述べた(昨年の最高裁2判決が賞与ないし退職金の非正規雇用への不払いを不合理と認めなかった根拠が職務内容の違いと勤続評価にあったので)。

 Zoom形式のため講義時間が90分から60分に短縮されたが,講義後,質問が次々出て任務を全うできたのではないか。


 いよいよ二兎を追う状態になった。



 



2021年9月8日水曜日

スタイルを変える

  慣例として会議を入れないことになっている8月が終わり,9月になると,あるいはその前くらいから大学の様々な業務が入ってきた。

 他方,3つの任務はほぼ締切りが決まっている。
 論文の一つは,12月下旬が締切りと決まっている。
 もう一つは随時受付けだが,構想を固めているので,早いに越したことはない。
 (来週担当の公開講座は既にスライドを完成させており,再確認・微調整が必要な程度)

 三兎追っているため,時間は案外短い。

 通常は章の下の節毎に順番に文章を埋めている。
 事前に構想ノート,スライドで何度も展開を練って章節構成を決めているが,実際に文章にしてみると,論理展開の無理が明らかになり,節構成を組み直すことが良くあるので,文章の展開通り,順番に埋めてみるスタイルをとってきた。

 しかし,今回は1つの論文の締切りが決まっている。
  次回投稿と見送ることは出来ない。
  既に先月2つの研究会で報告を終え,構成には無理がないように受け止めている。

 そのため,今回は,むしろ構成が崩れないよう,事後的に変更されないように全章節について文章を先に埋めていく方針だ。
 もちろん理展開や章節構成を示すスライドでもそれぞれ1,2文程度は内容を叙述しているが,今回は,文章表現,展開は後で補正することにして,まず結論まで書き進めることにした。

 実際に始めてみると,文章の無理が目について校正に手間取るあるいは拘泥してしまう。
 「真理は細部に宿る」。
 文章あるは字句レベルの推敲は重要だ。
 しかし,それをしてしまうと,全体の完成が遅れる,場合によっては,話がズレていって構成変更に結び付く。

 そう戒めながら筆を執り始めた。





2021年8月29日日曜日

頂き物・その2

  SGCIMEの夏季研究会(8月28日-29日,Zoom方式)でも,初日「マルクスのアソシエーション」と題して報告させていただいた。仙台経済学研究での報告以降,論旨を明確にすべく報告スライドに加除修正を加えてきた。

 今回も種々コメントを頂いた。

『資本論』第1部第1章第4節では(資本主義的生産とは区別された)小商品生産が想定されていたのか?

  • 第1章は商品論だからアソシエーション論として限界があるのは当然で,協業論おけるアソシエーション規定,第3部での株式会社論におけるアソシエーション規定も視野に入れるべきでは?
  • 個人的所有の再建というのは、諸個人が生産手段を均等に、まるで生活協同組合のように一人一株で所有するということではないか?
  • 人格的依存関係の自由という問題を考える場合、協業論における管理の必然性という論点がヒントになるところがあるのではないか?
  • 積極説を知りたい。
  • アソシエーションを共同体論として構想しているのか?
  • 価値形成労働をベースにしてアソシエーションを構想しているのか?
 その場でもリプライしたものの,十分答えたとは言えない,むしろ回答としてズレていた面もある。頂いたコメントを参考に執筆に向かいたい。

2021年8月23日月曜日

頂き物

  8月21日 第47回仙台経済学研究会(zoom開催)で「マルクスのアソシエーション論とその枠組み」を報告したところいくつか質問,コメントを頂いた。

 その前にタイトルの「マルクスのアソシエーション論」とは,マルクスが様々な意味で用いたアソシエーション概念の内,「自由人の結合体」(原語はAssoziationではない)を示した『資本論』第1部第1章商品の第4節「商品の物神的性格とその秘密」における議論を指している。

 質問,コメントを類型別に示すと

  • マルクスは小商品生産を念頭に置いているのか?
  • 1857-58年草稿における「人類史の三段階区分」とは別では?(後者も前2段階をそれぞれ人格的依存関係,物象的依存関係と捉えているが,第3段階は第2段階における個人の成立という普遍的側面を踏まえた発展と捉えている)
  • マルクスのアソシエーション論は何を典拠にしているか?
  • ルソーの一般意志との異同は?

 いずれも貴重な指摘である。念頭に置いて研究を進めたい。