2018年8月31日金曜日

足踏み

  8月31日 12月初旬〆切の原稿。
 最近の働き方改革を題材に,同一労働同一賃金にいう「不合理とは言えない」賃金格差の原因として,単純労働とは異なる労働を考察してみたいのだが,結局,学問的な議論の場,論点をどこに設定するか,を明確に仕切れないため,この二週間,構成を示すスライド(プロット)を眺めてばかりでほとんど前に進まない^^;。


佐々木憲介北大教授(経済学史)より寄贈。
 先週の仙台経学研究会ではお目にかかれませんでしたが,変わらず御研鑽を重ねられているご様子。大いに刺激になります。

2018年8月25日土曜日

第44回

 故馬渡尚憲先生が主催されていた仙台経済学研究会も第44回。
 8月25日 出発直前に
自転車のブレーキワイヤーが緩んでいるのに気付き徒歩30分。

2018年8月21日火曜日

高校野球みたい

 夏の甲子園は,秋田県代表金足農高の活躍で賑わっているが,
およそ2カ月ぶりに生観戦した東北楽天イーグルスの試合,対ロッテ戦は,序盤も中盤加点して大勝ムードだったに,8,9回に8点失って逆転負け。
中継ぎ,抑えの大不調,サードの怠慢守備,左翼の後逸と,いくつものアクシデントが重なってのことだが,終盤大逆転とは高校野球みたいだった。
 高校生なら初々しさ,ひたむきさの裏返しとしての緊張,地元代表としてのプレッシャーとして好意的に受け止められるだろうが,プロとしては単に試合運びの拙さとしか言い様がない。使わなかったチケットで交換したグッズ だけが収穫。


2018年8月18日土曜日

もともと素養あり

 以前目にした記事が気になってアマゾンで中古を注文したところ(本体86円+送料257円),盆休み明けに到着。

 「せたがやYES!」を掲げて再選を果たした。
 議員になる前から救育ジャーナリストとして旧社会党に出入りし,「ダメなものはダメ」の土井たか子に鍛えられた。しかし,「批判する政治家を評価してくれる人もいる。でも、『NO』には、あら探しばかりで少しも実行しないというイメージが強い」(朝日17/9/20)。
 身近な不安要望に耳を傾け知恵を出し合うタウンミーティングの末に先のスローガン(逆に「安倍No!」はNGワード)。

 本を構成するロッキングオン『SIGHT』の⒋編のインタビューの後半は区長以前のこと。「国会の質問王」の異名からは理屈屋を受けていたが,元々コミュニケーション重視の実務家であることが分かる(議員生活も11年に過ぎない)

2018年8月16日木曜日

現金もの

 8月16日 出張盆休みを挟み十日ぶりに登校。
 研究会で配布された報告資料をPDF化して整理していたらあっという間に2時間半。雨も止み再び蝉の声。
  しかし,再び雨がサッシ窓を打つ音がしたと思うと, 蝉の鳴き声も途絶えていた。
 現金なものだ。

端緒のみ

 8月15日終戦記念日
 風邪引いて咳が止まらずどこにも出られない(溜まらずジムには顔を出したが)。
 関心のあるテーマなのでスラスラ読めた。
 アベノミクスの策定過程と言っても、専ら紙幅を割いているのは大胆な金融緩和の実施、政府と日銀との「共同声明」(2013.1.22)の締結。
 財政政策は13年度本予算補正予算併せた「切れ目ない財政出動」、民主党政策に欠けていたという成長戦略も経産省主導の日本経済再生本部の設置くらい。
 共同声明も3Aのうち甘利再生相と麻生財務相は金融政策だけででデフレ脱却可能とは考えていない。しかし、安倍首相とリフレ派が、理論的主張として、また未達の場合に政府の責任を問われないように、日銀の金融政策による2%インタゲ早期実施の表記を求めてゆき、仲介する財務省も落としどころ、白川日銀が受け入れ可能な限度を探ってゆく。
 12年総選挙直前から黒田総裁誕生までに期間が限定されているせいか、「官と政」に関して民主党政権とは対照的な人事権をバックにした官邸・内閣府の主導性への叙述が乏しい印象を受けた(菅官房長官の登場も1カ所くらいか)。

2018年8月15日水曜日

リアル本屋ならでは

 一昨日より夏風邪。どこにも出掛けられない。(夕方には我慢できずにジムに顔を出したが)
 そこでドトール併設の本屋で物色。
 それまで全く関心のなかった、意識に上っていなかったテーマ、本に食指が動いたのもリアル本屋ならでは。

 イタリア教会史を研究していた著者は、中曽根長期政権時に吹聴された「優越政党論」(一党支配が続いても民主主義的政党制の一類型に変わりない)に違和感を覚え、優越政党の典型であるイタリアキリスト教民主党をテーマに据えた。国の社会状況を念頭に歴史的にあるいは空間的に離れた状況をテーマにするのはよくあること。
 ところが、イタリアの安定的政治状況は暗転する。優越政党の地盤から民族主義、ニューファシストが台頭し、優越性が掘り崩される。さらに、俗物根性丸出しの実業者、ベルルスコーニが政界に進出し、首相に上り詰める。
 「ポピュリズム」「戦後民主主義の敗北」が指摘される一方で、戦後政党政治の腐敗、冷戦体制の崩壊も大きく関わっていた。

つわものどもの跡

 田舎を引き払うと、お盆休みも行くあてがない。
 8月13日 共済系病院での人間ドックも昼前に終了。(今年からお盆休み中も受診できるようになった)
 外も暑く、近所のドトールにて高橋昌明『武士の日本史』。

 太平が続いた江戸時代、あるいは逆に富国強兵の明治以降、理念化された武士像の変遷を、律令期、家芸として成立した「つわもの」から追ってゆく。
 
1ヶ月中断していたこともあるが、予備知識が乏しく、肝心な鎌倉幕府前後の変質がすんなりとは頭に入らなかった。いずれ再読。

動態的均衡

 合宿から戻って以降,残っていた「地域社会論」期末レポートの採点。
 8月12日午前中に終えると,母購読の文藝春秋で高橋弘希「送り火」。


 転校を繰り返しクラスに溶け込むのも速い中学生による醒めた視線は人間関係について考えさせる。
 田舎の小規模クラスでも表面的な友人関係は,時々裂け目を覗かせ,最後は盆休みに帰省した先輩の酷いしごきの前で暴走し,主人公の退いた立ち位置も崩れ去る。

2018年8月9日木曜日

朝のこだま

8月9日 一夜明けると,台風が通過したのか逸れたのか,八王子の森は蝉の鳴き声,小鳥のさえずりだけがこだまする朝を迎えた。

 SGCIME夏合宿2日目が始まる。

2018年8月8日水曜日

通過合宿

8月8日 台風迫るなか、八王子セミナーハウスにて二泊三日の研究合宿,青才高志元信州大学教授の報告で始まる。

合宿中に通過してくれれば良いが。

小雨研究会

 8月7日 関根友彦先生を囲む、半年に1度の杉並経済学研究会に1年ぶりに出席。

お湿り程度の雨のお陰で涼しかった国分寺も,帰りは本降りになるのではと心配だったが,懇親会終了まで小雨だった。

2018年8月7日火曜日

花笠で雨宿り

ミス花笠
8月5日 午前中に東北学院大学『政治経済学I』の採点チェックと成績判定を終え,夕方山形へ。

5年ぶりの花笠見学は,雨が強くなっては雨宿りであっという間の3時間だった。

何小か忘れましたが,小学校のチーム




大学生のチーム
山形市出身の橋本マナミさん

2018年8月2日木曜日

ブラック&ホワイト

 8月1日 野村正實東北大学名誉教授より『「優良企業」でなぜ過労死・過労自殺が?』(ミネルヴァ書房)。


 自殺者を出した電通は通常定義されるブラック企業ではない。日本の大企業の大半はブラック・アンド・ホワイト企業である。これまでに出されたブラック企業対策本はブラック・アンド・ホワイト企業を「分析していない」。ブラック企業への就職を免れれば問題はないかのような印象を与える。「本書がブラック・アンド・ホワイト企業にかんする最初の研究である」(序章)。
 戦後興隆した「労働問題」研究は,1980年日本企業礼賛の中で一旦萎んだが,今世紀に入って再び脚光を浴びるようになった。多くの論者,とりわけ若い人たちは,個人の価値観にとって現在の労働が「問題」であると考えているように見える。しかし「社会科学的認識を深めていくためには,資本主義との関連における労働問題を論じていく必要がある」(あとがき)。

 同感。
 勉強させて頂く。
 その前に採点作業あと数日。
 最後に寄贈いただき御礼申し上げます。

2018年8月1日水曜日

決め付け禁物

 研究室で試験の採点に取り組んでいると,担当している1年生が来訪。
 短期留学の届けには必要な指導教員の署名捺印が必要だからだ。
 事前にメールで連絡のあった時間ピッタリだった。

 せっかくなので会話少々。
 なんかあったらすぐ連絡すること。 前期はどうだった?「やはり大学と高校は違うのでとまどいました」「(3つのコース毎に開かれている)総合講座I,II,IIIで自分の関心を確かめられました」
 もう試験はすべて終わったの?「ハイ」
 じゃあ,残すは留学だけだね「ハイ,後顧の憂いなく留学できます」

 まさか今どきの若者が「後顧の憂い」という表現を用いるとは思わなかった。

 何事も決め付けは禁物。