1月28日,29日の週末はいよいよ東北学院大学「政治経済学」の採点に着手。
しかし,これが進まない。。。。(その理由は後日)
そうこうするうちに,春闘パンフレット「経済指標の解説」の締切日,月末になった。
既に,指標解説は終わっていたので,書きかけのまとめ部分(下記)を編集。
htmlで作成したので,官庁報告や新聞記事からコピー,加工したデータを示す図表が画像として映っているか,チェックして投稿。
◇まとめ◇
以上、全国経済および本県経済に係わる諸指標を追ってみた。両者は生産と消費の方向がちょうど逆であった。しかし、やはり日本経済全体の傾向に着目しよう。すなわち、全国的には、企業部門、新興国、中国経済の持ち直しにより受注が増えており、特に中小企業では人手不足が顕著である。しかし、3か月後の先行きはなお慎重な態度である。他方、家計部門は一年間を通して消費抑制が続いている。消費抑制は、物価上昇が日銀の目標(インフレ・ターゲット2%)を充たすほど高くなくとも続く一方で、賃金の伸びがさほどでもなかったことに起因している、とみてよい。
安倍首相が賃上げに熱心であることは明らかである。経団連に賃上げを要請する一方で、最賃審議会にも最賃引き上げを求めている。賃上げこそアベノミクスの成果としてアピールしやすい考えているからであろう。
しかし、言うまでもなく、賃上げ要求は労働組合のすることであり、公権力が直接要求することではない。
政府には、なぜ賃上げが進まないのか、企業はなぜ利潤を上げながら国内投資よりも海外投資に熱心なのか、賃上げの障害を分析し、それを取り除くことこそ求められている。
日本企業が日本の国内市場の行方に自信が持てないことが、回収が長期に亘る設備投資が思うように膨らまない原因であろう。
人口減少という長期傾向のなかで、年金生活者の不安と非正規雇用の増大、若年層における非正規雇用比率の上昇を踏まえると、「国内市場の成熟」を名目に、海外投資の促進という傾向が強まることが懸念される。
人手不足という意味での好況も、依然海外経済頼み、あるいは端的に円安頼みの面がある。しかし、為替は、トランプ新大統領が選挙で公約した現在・規制緩和・公共事業増発への期待と、個別企業を名指しした海外投資牽制や貿易黒字国への関税引き上げ等保護主義的発言、さらにイスラム諸国からの入国制限令などによりこの間まぐるしく動いており、大統領に就任したばかりのトランプ氏の言動自体が、最大の不安定要因になっている。
年金を始めとした高齢者の将来不安の払拭、子育て世代の働きながら保育する状況への支援、介護離職の引き留め等、すべて地方における経済環境の改善をもたらすのであり、政府は、減少した人口規模の下でも、国内市場を一定規模に維持するという姿勢を堅持することが重要であろう。そのためには、賃上げは当然として、地方における育児、教育、介護等生活環境、農水産業による国土保全等、地方の将来生活を積極的に提示する必要がある。
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