2016年1月1日金曜日

掛け値なし

歳を取ってくると,仲間内での話題は健康や老後のことになる。
学会,研究会で話題になるのが年金のこと。
先月,全国学会に出席した退職者からは「私学共済だけど,年金だけで夫婦2人の暮らしはぎりぎりだよ」とこぼされていた。研究活動を続ける以上,書籍の購入や学会・研究会への交通費負担がのしかかる。
同じく先日,この春,退職された元同僚から「年金支給が思ったほどではない」とこれまたポツリッ。

しかし,日本は,配偶者の話題と同様,オカネに関しては自慢しない土壌である。
多分に自虐が入る。
配偶者が年収130万円未満の専業主婦であれば,保険料は課されずに,国民年金が支給されるし,
兼業であれば,厚生年金も支給される。

配偶者のことはおくとしても,
本人に限っても,保険料が源泉徴収される厚生年金や共済組合では,未納は起こりえない。
また,大学に奉職していれば,倒産や解雇も想定しにくい。
転職はあり得るが,たいてい別の大学へ,である。

マイナス材料と言えば,
大学院を経て就職する研究職の場合,国民年金に加入するのが遅い(かつて20歳以上の学生は任意加入だった)。
公的年金は,20歳から59歳まで40年掛けることになるが,
われわれの場合,40年に満たないので,例えば,月6.5万円弱の老齢基礎年金も減額される。
しかし,保険料も年金も報酬比例の老齢厚生年金があるのだから,冒頭の発言は単なるぼやきだろう。

先日「ねんきん定期便」が届いた。
65歳から受け取る場合,特例で63歳から受け取る場合の年額が基礎年金,厚生年金に分けて記されている。


先の話は掛け値なし,と実感した

しかし,個人的な不安,不満を置いておくと,
保険料を払う期間が高卒や四大卒で就職した人よりは短いとはいえ,未納なしでこれである。
非正規雇用や無職の期間があって,2回,厚生年金が少ない人,ない人,
あるいはやむをえず未納期間が生じて,減額されるの人の年額はもっと少ないはずである。

もちろん,現在の我が国の年金制度は,年金だけで老後を暮らす,という設計ではない。
貯金等の個人の蓄えを前提にしている。

しかし,長い不況と雇用環境の悪化のなかで,その金融資産が少ない,あるいはない人も昨年の,金融広報中央委員会の調査では3割も存在するのである(朝日新聞2014年11月28日付)。

個人的にはベーシック・インカムの発想には,ずっと以前述べたように,違和感を持つ。
しかし,高齢者の給付は最低水準が保障されてしかるべきであろう。

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