2016年1月31日日曜日

追悼!石橋先生

 幾重にも重なった1月末締切りを一つ一つこなして,本命を残したつもりが,事務書類作成を一部忘れていたり,新たに追加されりして,ブログの更新も遅れてしまったが,去る27日,研究会の仲間,先輩である和歌山大学の石橋貞男先生が亡くなられたとの連絡が届いた。
 年末倒れられICUで治療中との連絡を今年初め受け,ご快癒を祈ってはいたが。。。

 先生とは,九州産業大学にいらしたときからの付き合いで,あくまでも研究会を通しての交流に過ぎないが,その研究会も,東北に出て以降,故馬渡尚憲先生が主催されていた仙台経済学研究会も,毎年春夏八王子で開催されるSGCIMEの研究会,関根友彦先生を囲む杉並経済学研究会も先生のご紹介で参加するに至ったように記憶する。

 われわれの学問分野を取り巻く環境が厳しくなっている折,研究をリードされた先輩が定年を迎えられたり,亡くなられるのは辛いし,喪失感も大きい。

 冒頭に触れた事情,つまりは自分の怠慢で遅れてしまったが,
ご冥福をお祈りしたい。

杉並経済学研究会後の懇親会(2013年8月7日)

仙台経済学研究会後の懇親会(2005年8月25日)にて故馬渡尚憲先生と

2016年1月26日火曜日

シラバス改訂

 1月25日 来年度の基盤教育のシラバス改訂。
 急遽,動き出した組織改革に関連する書類作りに追われ,見直しは最小限度となった。

 今年度の講義科目では冒頭,資本主義経済の歴史と日本の高度経済成長を講義していたが,各1回ではぎゅうぎゅう詰め込み式になるため,以前の資本の三形式等に戻した。

 先週締切りの宮城学院女子大学のシラバスも併せてアップロード。
こちらは来年度より期末試験を加えて16回となるので,貨幣のはたらきを追加。

 また,来年度から大鎌先生を引き継いで東北学院大学で講義を担当することになったが,
シラバスは既に年始めに提出していたので,26日朝アップロード。

2016年1月23日土曜日

残ったのは最大の難関

 1月22日 前日の期末試験の採点を一挙に済ませた。

 答案枚数が限られていたこともあるが,予め作成していた採点基準に即して採点。
 さらにもう一度答案を読み直して採点チェック。
 成績を打ち出しとまたまたチェック。
 その後,素点合計点をもとに単位認定。


 今月幾重にも重なった締切り。 
 もう少し時間が掛かると思っていたところ,大学の組織改革が旧展開し,書類書きに追われていた。
 しかし,後はシラバスの記載ほか残すのみ。
 ところが,残っている最後の案件が最大の難関だ。

 この週末にある程度目処が付けたい。
 

事務書類

 1月21日 宮城学院女子大にて「経済社会特論」の期末試験。
 終了後,山形に直行。組織改革に伴う教職免許の課程認定に関わる三部局合同会議が開催がされるからだ。出席してみると,課程認定以前の,組織改革に関わる大きな問題について遣り取りがあり,発言する余地はなかった。

 終了後,設置審向けの書類,課程認定のための書類を作成。
 おおかた書き上げていたが,業績一覧に載せる論文要旨を読み返すと,あらすじを示すばかりで,論文で何を明らかにしようとした課,論旨が明快でないものがいくつもあった。論文発表時に策せ死した要約では,全体の構成ばかり気にしていたということか。すべて読み返し書き直すべきだろうが,時間の制約もあり,論旨を整序するに止め,夕方,事務方にファイル送信。

 雪は収まったが,帰り道,轍が一部残っていた。

経済指標の解説

 1月20日 春闘パンフレットに載せる「経済指標の解説」を締切日夕方に投稿。
 各指標を解説した後,まとめに記したのは大略次のようなことだ。

 生産の現況は悪くないが,中国経済の減速があり,企業は先行き不安を抱いている。家計消費はアベノミクスが宣伝するほど芳しくはない。
 対前年同月比でマイナスが長く続いた実質賃金が7月プラスに転じても,11月再びマイナスに陥ったのも,理論が想定するような名目賃金上昇が物価上昇に追いつかない(やがて追いつく)ではなく,物価上昇も名目賃金の上昇もさほど進んでいないからだ。
 人手不足が常態化しても名目賃金の伸びが小さいのは非正規雇用比率が上昇していることの影響も大きい。
 物価上昇が芳しくないのは,(原油安と)新興国の経済減速もあり先行き不透明による。
 それは言い換えれば,相変わらず外需依存で景気回復しようとしていたからでもある。
 内部留保の膨らみを指摘するだけでは投資は増えない。人口減少に伴い先行き国内市場縮小が頭にあるからだ。とすれば,賃上げは当然として,人口が一層減少する地方の将来生活を保障する姿勢を強く打ち出す必要がある。

2016年1月21日木曜日

小雪油断

 1月18日 油断があった,と思う。
 暖冬はともかく,雪が降らないなぁと思っていたところへ久々の雪。
 それでも「大雪」とは思わなかった。
 朝一の授業に遅刻した学生が「山形の雪を甘く見ていた」と言っていたときは、山形市は決して豪雪地帯ではないし,仙台出身だから事情は多少は知っているだろう,と内心思って聞いていた。

 その後も雪は降り続いたことで,帰りのことが少し心配になってはいた。
 しかし,午後,仙台行き高速バスが終日運休になるとまでは思っていなかった。
 
 通常通り,18時少し前に下校すると,バスが時刻より10分以上過ぎても来ない。
 その内,仙台から通っているゼミ生も帰宅できなく困っていること,しかし,JR仙山線は21時頃動き出す見込みがあることが分かり,山形駅に向かった。

 駅員の話では除雪待ちなので,雪がこれ以上降らなければ,やはり21時過ぎに運行とのこと。
 間に食事をしたり,スタバで時間を潰して,21時46分発の最終便で帰途に。
 ゼミ生はかれこれ5時間近く待ったそうだ。
 3分遅れて発車,途中山寺駅で下り列車を10分以上待ち(仙山線は単線)、仙台駅に着いたのは20分弱遅れて23時30分頃だった。


 

2016年1月15日金曜日

振り出し

 1月14日 午後,学部共通科目「地域社会論」のまとめを作成。毎年のことなので,昨年暮れのうちに前年度のまとめ文章にデータのみ今年度ものにいれ枯れて文章を作っていた。但し,データのチェックも必要だし,何より分析はしていなかった。夕方これに着手し,幾重にも重なっていた今月の締め切りをまた1つ終えた。シラバスなど細々したものを加えると後10個?

1月15日 今月の締め切りのうち最も遅い校正原稿の一カ所にほぼ一日費やしたが,日中書き加えた分を朝,削った分に置き換えた。つまり,振り出しに戻って丸一日進展がゼロ。こういう堂々巡りが一番きつい。

2016年1月12日火曜日

うっすら冠雪

うっすら冠雪連休明け12日は冬休み明けでもあり,子どもスキーを抱える小学生に遭遇。




2016年1月10日日曜日

暖冬とはいえ

 3,4日遡るが,
1月6日,山形市は歩道が凍結していた。「明日からは雪道シューズだ。しばらく普段履くシューズは履けないな」と憂鬱な気持ちになっていたら,地元の人の感想は「雪が降るよりは」だった。

1月7日は宮学の講義を終え,そのまま車で山形へ。
雪はぱらぱら。県境の笹谷トンネルでも山肌を覆い尽くせない程度。


確かに暖冬なのだろう。
しかし,6日も想だったが,朝晩の寒さは冬そのもの。
もちろん,大震災の2,3年前くらいはもっと寒かったが
雪が降らない今シーズンも,いったん帰宅すると,外出するのが億劫になる。
やはり東北の冬だ。

暖冬という言葉とは裏腹に,向こう2か月近く「春を待ちわびる」季節を過ごさなければならない。

経済指標の解説走り書き

 1月に四重五重に重なっている締切りの1つ,春闘パンフレットの「経済指標の解説」を今週前半,草稿を記してみた。
 と言っても,様々な経済指標を官庁公表資料を基に書き換えただけで,まだ分析も何もしていない。

 改めて気付いた点。
1.昨春の消費税増税の影響は昨年のうちにある程度吸収したのではないか。
 実質GDPの伸びは昨年10-12月期,今年1-3月期とプラスに戻っている。
 消費支出も,一昨年暮れには増税の2か月前に近い水準に戻っている(増税1か月前の駆け込み需要と増税後1,2か月の落ち込みは特殊要因)
 実質賃金指数は,昨年7月以降4か月連続出たい前年同月比プラスである。


2.人手不足が常態化している。
 日銀短観12月分をみると,
 企業規模別でも製造業・非製造業いずれも不足と判断されている
 その不足の度合いは,大企業よりも中堅企業・中小企業で,また製造業より非製造業で大きい
 このような状況が前回9月調査時も今回も今年3月の予測も変わりがみられない。
 これだけ取り上げれば,「景気過熱期」である。
 

3.しかし,他方で,物価はほぼ安定し,名目賃金の伸びはわずかである。なにより企業の先行き判断,3か月後=今年3月の予想は芳しくない。

 結局,
一方で,世界経済成長のトリガーを果たしてきた中国他,新興国経済が調整局面にあり,
他方で,国内市場については人口減少のなかで縮小が予測されるため,
投資も賃上げも大きく伸びない,という状況にあるのではないか。

 言い換えると,国内市場の先行きに明るい展望を示す必要がある。
 例えば,年金制度を破綻させない,充実させる,人口減少のなかでも介護福祉の充実,グリーンツーリズムあるいは観光振興等により地方経済を下支えする。

2016年1月3日日曜日

1つ目の関門

1月3日 早朝,来年度から担当する東北学院大学のシラバスを作成。
政治経済学I(前期)およびII(後期)。旧カリキュラム生には政治経済学(通年)。

1月中に5つくらい重なっているうちの,最初の〆切だ。
昨秋以来の構想では経済原論を中心に考えていたが,
東北学院大学では経済原論に相当する「資本主義経済入門」が開講されているため,
急遽,法人資本主義と内部労働市場を中心とした現代資本主義論に変えた。

問題は評価の方法で,最近は毎回のレスポンスカードに確認問題の回答を記させて,4-6割の履いて院をしているが,受講生が300余名予測されるとあってはそうもゆかない。
小テストと期末テストの組み合わせとした。


2016年1月1日金曜日

1年の終わり

原稿の清書,所属部局の組織改革のための課程認定及び設置審用業績調書,非常勤先・私学のシラバス2件,経済指標の解説と1月中に〆切のある仕事が四重にも五重にも折り重なっている。

まじめに捉えると気がおかしくなるので,短い冬休みはその内の1件に集中した。

と言っても,仕事ばかりとはゆかないので,元日は恒例の,初詣の賑わいを確認に出た。



昼過ぎに訪れた大崎八幡宮は例年通りの混みようだったように思う。

驚いたのは大日堂だ。
元日,特別営業のジムに向かう途中,街中の小さな公園のような境内の人垣が2,3画先まで伸びていたので,自転車を降りてパシャリ。


調べてみると,大日如来は干支守り本尊のうち,未,申に当たる。また,柳町は米沢時代以来の伊達家御譜代町の1つ。

信心が篤い,というか,みな,大小様々な願い事,不安を抱えているのであろう。

ジム帰りは辺り真っ暗だった。
普段,赤々とした照明が漏れてくるオフィスビル,店舗の多くが消灯。
もちろん,所々灯は漏れているが,まるでゴーストタウンだ。
大晦日夕方までの賑わいが嘘のようでキツネにつままれた気分。

1年が大晦日で終わるのは間違いないが,引き続き企業・店舗が休む元日こそ「年の瀬」最後,1年のお終いという気がしてならなかった。

掛け値なし

歳を取ってくると,仲間内での話題は健康や老後のことになる。
学会,研究会で話題になるのが年金のこと。
先月,全国学会に出席した退職者からは「私学共済だけど,年金だけで夫婦2人の暮らしはぎりぎりだよ」とこぼされていた。研究活動を続ける以上,書籍の購入や学会・研究会への交通費負担がのしかかる。
同じく先日,この春,退職された元同僚から「年金支給が思ったほどではない」とこれまたポツリッ。

しかし,日本は,配偶者の話題と同様,オカネに関しては自慢しない土壌である。
多分に自虐が入る。
配偶者が年収130万円未満の専業主婦であれば,保険料は課されずに,国民年金が支給されるし,
兼業であれば,厚生年金も支給される。

配偶者のことはおくとしても,
本人に限っても,保険料が源泉徴収される厚生年金や共済組合では,未納は起こりえない。
また,大学に奉職していれば,倒産や解雇も想定しにくい。
転職はあり得るが,たいてい別の大学へ,である。

マイナス材料と言えば,
大学院を経て就職する研究職の場合,国民年金に加入するのが遅い(かつて20歳以上の学生は任意加入だった)。
公的年金は,20歳から59歳まで40年掛けることになるが,
われわれの場合,40年に満たないので,例えば,月6.5万円弱の老齢基礎年金も減額される。
しかし,保険料も年金も報酬比例の老齢厚生年金があるのだから,冒頭の発言は単なるぼやきだろう。

先日「ねんきん定期便」が届いた。
65歳から受け取る場合,特例で63歳から受け取る場合の年額が基礎年金,厚生年金に分けて記されている。


先の話は掛け値なし,と実感した

しかし,個人的な不安,不満を置いておくと,
保険料を払う期間が高卒や四大卒で就職した人よりは短いとはいえ,未納なしでこれである。
非正規雇用や無職の期間があって,2回,厚生年金が少ない人,ない人,
あるいはやむをえず未納期間が生じて,減額されるの人の年額はもっと少ないはずである。

もちろん,現在の我が国の年金制度は,年金だけで老後を暮らす,という設計ではない。
貯金等の個人の蓄えを前提にしている。

しかし,長い不況と雇用環境の悪化のなかで,その金融資産が少ない,あるいはない人も昨年の,金融広報中央委員会の調査では3割も存在するのである(朝日新聞2014年11月28日付)。

個人的にはベーシック・インカムの発想には,ずっと以前述べたように,違和感を持つ。
しかし,高齢者の給付は最低水準が保障されてしかるべきであろう。