2016年12月4日日曜日

難しい盛り上がり

 12月1日 宮城学院女子大学「経済社会特論」は,前週の公的医療保険の解説を承けて,後期高齢者医療保険の解説と新聞記事の読み取り。前週の国民健康保険,国保の財政問題の解説では,問題が保険料未納ばかりにあるような印象を与えたかも知れないので,今回は老人医療問題を解説した。ただ,仕組みに即した解説なので「難しい」となる。結局,問題の所在は,高齢化≒医療費高騰と所得の伸びない中での医療費負担の両面あり,前者は老人医療費をどう抑えるかという技術的問題なので,勢い,後者,現役世代の保険による老人医療費の分担問題「財政調整」という制度設計の問題になる。しかし,これを伝えるのが,自分の力量では難しい。
 午後の東北学院大学「政治経済学」は,前週の人的資本理論解説を承けて,知的熟練論。また,賃金の話が一区切りしたので,穴埋め式小テストの予告。こちらも学生の感想はやはり「難しい」。知的熟練論は人的資本理論を現実の場に適用したモデルなのでが,モデルにリアリティを感じないのか,理屈自体が難しいのか。

 12月2日 教養セミナー「格差を考える」。レポーターの設定した議題は,1.階層の固定化に賛成か、反対か。反対とすれば、対策は,2.格差への対応は上下縮小か貧困解消か。前者の賛否は一致して対論にならないし,後者は違いがイメージしにくかったようだ。「盛り上がった」というコメントがあった反面,「議論に深みがなかった」。
 「経済原論演習」は有期解約の雇い止め問題。とは言え,テキストは毎度ながら法律改正の舞台裏のような話。民間と公務員での違いが不公正など。こちらはレスポンスカードを配布回収していないが,盛り上がりに欠いたような。

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