2014年2月7日金曜日

自炊はツライしイタい

学生時代も一人暮らし時代も自炊はたまにしか行なわなかったのでその時の感慨はあまり思い出せない。

むしろ最近になって,本や雑誌をスキャンしてPDFし,さらにAcrobat等で日本語認識させて電子書籍を自家製造する,自炊をしばしば行なっている。
こうしておけば,原本は保存されているようなものだから,線を引いたり,マークしても,いつでも綺麗な原文を示せる。
また,そのファイルをDropbox等のクラウドにおけば,自宅でも外出先でも,またデスクトップPCでもノートPCでも,タブレットでもスマホでも,つまりどこからでも取り出せ,読むことができる。
さらに,プリンターさえ利用で切ればどこでも打ち出せる。

本も裁断してしまえば,オートフィーダー付きのスキャナーで次々,かつ両面とも読み取ってくれる。
もちろん,図書館の本は裁断できないので,紙の本を購入したうえで裁断する。
安い中古本が出回っていれば助かる。

しかし,古い人間なもので,書籍を裁断するのは気が引ける。
著者への申し訳のなさ等か,切断分を小さってしまい,フィーダーに数十ページ分差し込んだうち,糊付け面で繋がった2枚が一緒に噛み込まれ,自動化しているはずのスキャンが止まったり,場合によっては繋がった2枚目まで引っ張られて紙がクシャクシャになる時がある。
裁断するのもクシャクシャにするのもツライ。

今日も,裁断分が小さすぎたのか,2枚噛み込んでスキャナーがストップした。
フィーダーから取り出し,もう一度紙を拠って,裁断面が繋がっていないことを確認してフィーダーに戻した。

ところが,今度は複数枚噛み込むはずはないのに,噛み込まれた2枚がへちゃげる音がしてスキャナーが止まった。
確認すると,本の間に挟み込まれていた著者からの挨拶状だった。
「この度。。。。を上梓しました。1部送らせていただきますので,ご笑覧いただければ幸いです」調のあれである。

著者から贈呈された本を売るのは悪いとばかりは言えない。
蔵書が増えれば研究室に収まりきれなくなるし,
多くの者には退職の際には蔵書全部を自宅に持ち帰ることは難しい。
逆に中古市場に出回すことは,他の研究者にとっては安く手に入れられるということだから助かる。

しかし,著者からの挨拶状を残して売るのはどうだろう。
私は本を出したこともないし,その予定もないが,
著者にとってばかりでなく,第三者宛の著者の挨拶状を見た者にもイタいことするな,という気分となるのではないか。

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