2018年7月26日木曜日

ことばが難しかったかな

7月25日 山形西高の1,2年生に「日本の労働市場」2コマ講義。

内部労働市場の成立による正社員と非正規の別成立。
非正規比率の上昇要因として,派遣法の成立と改正のほか,日本固有の事情として家計補助的労働や出産退社の慣行。

詰め込みすぎ,概念難しすぎ。

 通常の講義と同様,レスポンスカードを配ったところ,感想や質問が多く寄せられたので,翌26日回答を作成して進路指導の先生に返送。 
 ちなみに質問,感想として多かったのが,事実上の女子高ということもあるせいか,女性の年齢階級別労働力曲線,いわゆるM字曲線に関するものが目立った。

初参加

7月24日 漆山にある高齢者・障害者・求職者支援機構山形支部の運営協議会に初参加。

昨年度実績および今年度計画それぞれ委員から自発的に質問があり助かった。

終了後,訓練施設の説明を受ける。

2018年7月22日日曜日

乾いた戦場

 7月21日夜,つい最近,芥川賞を受賞した高橋弘希氏の処女作『指の骨』をKindle版で。

南方の島に送られた一等兵。
 戦場で,野戦病院で,周囲が次々戦死,病死。
 既に覚悟したつもりの死への想いが呼び戻される。

 日本軍による島威圧の報を信じていたが,結局,野戦病院から撤収。動けない病人は僅かの食料,医薬品,手榴弾とともにおいて行かれる。
  戦死者は形見として指を切り取られるが,行軍の果てに食糧も尽きると,やがて食肉も。
 行軍の果てに自身の生存意識も薄れてくる。

 戦争文学を読むのは初めてだが,乾いたタッチに引き込まれた。

2018年7月19日木曜日

勉強したことと問うこと

自分の考えをまとめようとすると時間が掛かり更新も滞る。
かつてのように日常起こることをここ細かに記す日記スタイルにすれば良いが,最近ではプライバシー等で差し障りが生じる。
自分自身の言動を記録するに止める。


先週末,東北学院大学で三大学合同ゼミが開かれた。


主催した菊地登志子ゼミの4年生は、3年間エネルギーについて勉強した成果として地域循環型エネルギーを提唱した(同大ではゼミは2-4年次開講)。

三大学合同ゼミでは、あるお題に関して、テーブルごとに議論し、その結果を発表し、テーブル間で意見を交わすということを2,3ラウンド繰り返す。主催側としては、脱原発は所与で、課題は再生可能エネルギーの選択にこそあるが、原発維持派も少数いるだろうから、まず第1ラウンドで再稼働の是非を問い,第2ラウンドで各種大規模再生可能エネルギーの長短所を議論させ,大規模再生可能エネルギーには一長一短あるね,と最後に地域循環型再生可能エネルギーを宣揚するという段取りのようだった。

「これでは見通しが悪い。今月閣議決定したエネルギー基本計画は、再生可能エネルギーについて初めて「経済的に自立したもの主力電源化を目指す」と明記したもの、その道筋は示していない。他方、2030年度の各電源の構成比は4年前計画を踏襲したため、今の再稼働ペースでは原発の20余%は達成不可能だが、「新増設」には一切言及していない。世論が割れることには深入りない、問題先送りになっているので、(脱原発はもはや趨勢と決めつけずに)エネルギー基本計画と正面からぶつかって欲しかった」が講評で述べたことだ。

先の新潟県知事選のように,政権側は原発問題を争点から外そうとしている。
 新潟県民の原発再稼働への不安が大きいからだが,かといって新たな電源構成が議論されたわけではない。
3年間勉強したことを問うのは当然だが,その前に原発再稼働と電源構成の問題(エネルギー基本計画)を丁寧に議論すべきであろう。

 

2018年7月6日金曜日

準備不足

3年生前期科目「市場と組織」では,賃金の仕組み,昇給の仕組みを解説した後,勤続昇給の理論,人的資本理論や知的熟練論を紹介し,最後に内部労働市場の成立と現状について解説するという3部構成を採っている。

第3のコーナーは非正規雇用の解説,内訳,背景,最近の動向,若年層問題について,2,3回費やしており,今年度もシラバス段階ではその予定にしていたが,たいていの学生は非正規雇用について2年生科目「社会政策論」で解説を受けているはずだから,重複が多いだろう。

そこで,今年度は内部労働市場の成立により正社員と非正規雇用の別が発生したことを説くだけに止め,非正規雇用一般の話は省略することにした。

その代わりに,非正規雇用と正社員との賃金格差に係わって,政府の働き方改革における同一労働同一賃金の進め方(ガイドライン)と職務評価による同一労働同一賃金の進み方双方を紹介することにした。
また,来週は,働き方改革関連法からその対象拡大案が脱落した裁量労働制についても実際の運用に関する調査研究を紹介することにしている。

初めて講義することなので,教材としての練り方が十分ではなく,また焦点もハッキリしなかった感がある。今年6月1日の最高裁判決における手当格差の合理・不合理判決の紹介,日本郵政の労組が今春闘で合意した手当 見直しの動き,そして2つの同一労働同一賃金案と盛りだくさんでその紹介だけで手一杯になった。
学生には焦点が曖昧で迷惑だったかも知れないが,最近の動向を念頭に,勤続昇給の有無,その合理性,不合理性を考える素材としては役立つのではないだろうか。

梅雨明けを待つ

 (下書きを削除してしまい,更新がさらに遅れた)
6月半ば学会の仕事があったため,それまでの講義資料は事前に準備して学会仕事に専念していたが,その後の講義の準備は後回しにしていたために,出張から帰るとその準備,後処理 に追われた。

また,サッカーW杯ロシア大会の試合の深夜観戦を続けていたため,睡眠不足が続いた。

そのせいか,体力が落ちたようで,身体がだるくなったり,口内炎が発生したり,咳が出やすくなったりした。

もともと梅雨時は体重,体脂肪率が最も下がる時期だ。
 ジムでは運動する前に体重や血圧を測ることにしている。
体重計は体脂肪率も同時に測ってくれるので,その結果をほぼ毎日,スマホのアプリ「減量計画 Classic」に記録している。
ジム通いは別にダイエットのためではなく,体調維持管理が目的だが,一度記録し始めると止められない。

長く記録していると,不思議な現象に気付いた。
毎年10月末か11月頃,体脂肪率が1-2パーセントポイント上昇する。運動メニューも食生活もそれまでとほとんど変わらないのに,この時期上昇する。
そして3月頃,また急に1パーセントポイントくらい下がる。
1年を通して上昇下落のサイクルを描いている。長期を取れば,運動を続けているせいか,体重,体脂肪率ともわずかに下落しているが,年間の上下動サイクルは変わらない。
そのボトムが梅雨時なのである。

今年はそれに加えて,学会仕事とW杯観戦が重なった^^;。
しかし,両者とも終わった(日本代表は7/3決勝トーナメント1回戦でベルギーに逆転負けし敗退)。
後は梅雨明けを待つばかりであるが,南東北の梅雨明けは遅い。
首都圏は既に先月末に明けているが,こちらはたいてい7月末である。
体力回復は今しばらく待つ必要がある。