2019年1月26日土曜日

立ち往生

 1月25日 山形県内陸部は大雪の影響で,最上地方新庄地区でトラック等100台が立ち往生している,というニュースが流れた。

 論文初校の構成で戸惑っていたのも束の間,同日,再校が届いた。
 
 初校は難儀した。
 前回触れたように,誤字脱字が多いだけでなく,説明不足,飛躍が見られた。
 後者は重大問題だが,現在の到達点と割り切った^^;。
 もちろん説明不足の箇所,論理の飛躍のある箇所では説明を加えた。
 また,掲げた要点と実際の説明がズレている箇所も見つかり,補正を施した
 しかし,課題を挙げながら説明不足の点は現時点での考察の限界なので,さらに調査研究するほかない。
 一番困惑したのは,引用文やページ数の原典とのズレ。
 著述者本人ではないので引用ミスもありうるが,多くはこれまでも論文で引用した箇所であり,これまでの論文でその都度正を掛けた箇所である。にもかかわらず,原文とズレているとはどういうとか。我ながら納得行かない。今回見つかっただけでも良かったと考えるほかない。

 さて,再校。
 〆切が2月1日(金)に設定されている。
 しかし,受講生の多い科目の期末試験の採点は未だ3合目辺りだし,来週になると来年度シラバスの入力,その他にも会議の準備がいくつかあり,じっくり読み直す暇がない。

 万事休す。立ち往生が大往生に発展しないよう気を付けたい。

2019年1月13日日曜日

相変わらず大困惑

 先週末,半田先生の退職記念論文「企業内技能養成と勤続昇給」の校正刷りが届いた。
 他の用事があり,ちゃんと目を通したのは昨土曜日。

 大困惑!
1.相変わらず誤字脱字が多い
2.相変わらず表記上のミスが多い
 てにをはレベルのミスは恥ずかしい。
3.相変わらず論理の飛躍が多い。
 説明不足と言えば聞こえが良い?が,規定自体が不明確,不適切,規定とその挙例がズレている。。。。
 疑惑のある点が大小7つあった。
 
 1週間で終わるのか大困惑
 
 

2019年1月6日日曜日

三が日

 盆,正月は,田舎を引き払った者は行くところさえない。

 毎年元日は神社まで散歩。参拝するわけでもなく,母に「守護みくじ」200円也。

 














ここぞとばかり読書三昧としたいが,読むのが遅く,一日一冊。
最初の2冊は年末読み新聞の特集,書評委員の勧める「今年の3冊」より。
女子高時代の契がその後の恋愛の基準になるのか,エリート大のインカレ(大学間)サークルに参加するつ気持ちが描き切れているか,疑問に思いつつも読書満喫。





 分断社会に対峙して,ベーシック・サービスによる頼りあえる社会。
  ベーシック・インカム論と似ているが,また別の違和感も。例えば,「高福祉高負担」は福祉社会の再建しようとしているようにも見える。

 とは言え,その対峙する姿勢は共鳴多いだろう。
 



2019年1月2日水曜日

理論の後退


 2019年謹賀新年
 
 年末,博論の指導をして頂いた先生に近況報告をメール送信した。
 文章は長くなったが,要点は2つで,12月初め仕上げた論文の要旨,論点構成と今後の抱負・関心だ。

 そこでは今後,研究を進める方向として,
1つは,久しぶりに論文で考察した賃金形態について最新の動向を含め一層調査,検討をすることであり,
もう1つは,理論と現実との関連性を示すことだ。

 後者の背景,意図としては,現実の資本主義経済は大きく展開し,従来の発展段階論や現代資本主義との有効性が問われるという学問状況や,雇用保障等の悪化が進むという時代状況の中で,自分の研究が経済学原理論という領域の,さらに狭い領域の枠内に止まっているという半生,焦りもある。

 しかし,それ以上に,上述の学問状況や時代状況のゆえに,学問研究として前面に出ているのは,疾に下火になったと思われていた絶対的窮乏化論やいわゆる全般的危機論ではないか,という疑問,危機感である。
 そこでは戦後,経済学会の資源が集中的に投じられ,学問的に発展してきた価値形態論を始めとする流通形態分析や,段階論を中心とする現代資本主義論の立体的重層的展開が端折られ,私的生産と社会的再生産の矛盾,非正規雇用増大による社会存立の危機が直裁に主張され,むしろ理論分析が後退しているように見える。

 しかし,景気は変動し,失業率は低下し,非正規雇用比率も低下する。
 生活保護の被保護者数も減少する(高齢単進化により世帯数は増加)
 にもかかわらず,賃金労働者の就労条件や生活状態の改善や将来不安の解消はさほど進んでいない点を浮かび上がらせるためには,
・先進資本主義諸国の低成長経済への転換を理論的に位置づける現代資本主義分析,
・こんにちの雇用問題を,労働者派遣法が成立した1985年以降ではなく,労働市場の二重構造という枠組みの中でその形態転換として位置づける段階論的分析,
・仮想通貨やフィンテック ,あるいは労働のAI転換など,産業資本に限定されない資本形態の多型性分析
 が求められるのではないか。