25日日曜日の読売新聞。
イタリアで「子だくさんの日」(9月22日)が制定されたことに対し,
同国内では,啓蒙活動への財政支出(5年間で約3400億円)に対し賛成の声と同時に,
「子供は欲しいが、子供を産み育てるほどの収入がない。こんなキャンペーンの前に政府は社会保障の改善や景気回復など、やるべきことがある」との批判や,出産に適した年齢という見方に「出産をしないのは女性の賞任なのか」との反発の声が上がっている,という。
啓蒙活動と景気対策に順番があるわけではない。
また,人口減少が経済成長に与える悪影響から,国内投資の伸びが抑えられていることは,わが国が正に体験していることである。
景気回復により企業は2014年度に過去最高益を更新しながら,むしろ国内消費は逆に節約志向を強めてきた。
もちろん,非正規雇用の増大が,女性のキャリアの分断や将来の教育費用負担への懸念を誘発し,出産にブレーキを掛けていることは見逃すべきではない。
その意味では,啓蒙活動と同時に進めるべきは,短期的な景気対策というよりも,働く者のセーフティ・ネットの充実であろう。
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