2014年9月20日土曜日

細部に宿る

9月17日 昼前に会議。そのまま近くの「なんこう」(県立山形南高)の大学出張講義に参加。山大と東北大のさまざまな学部より,両校4,5名参加。うち2名は「ここの卒業生です」。

自分は3月仙台東高での講義を編集し「年金のはなし---社会の変化と対応」。
伝えたいのは副題の方だが,
レスポンスカードを回収してみると,質問は,基盤教育での講義と同様,仕組みなどに関するものがほとんど。


翌18日はほぼ同様のはなしを県立新庄南高のジョイントセミナーで話した。
同セミナーは「コンソーシアム山形」がいわば請け負った企画で,参加校も関連大学らしい。


普段の授業でも毎回配布回収しているレスポンスカードでは,理解度と分量の適切さをそれぞれ5段階評価して貰っている。
今回は理解度が芳しくなかった。
細かな仕組みの解説に偏っていたかな,
また情報を詰め込みすぎたかな。

年金のはなし,第3号被保険者の問題,未納の問題,いずれも理念の問題として語れば簡単に済む。
「専業主婦優遇は女性の社会が一般化した今日では働く女性との不公平を産み出す」
「低賃金で身分の不安定な非正規雇用では未納に陥りやすい」

それでは「抽象的」で,理念上での問題,つまり「リアリティのない」はなしに聞こえるだろう。
具体的事例に則して語ろうとすれば,
女性間の不公平や未納を産み出す制度上のポイントに言及せざるを得ない。

・同じ専業主婦(主夫も可)でも自営業者の主婦は保険料を課されている。
・第3号被保険者が受け取る年金は,基礎年金だから半分は税金で賄っているが,残り半分は保険料で賄っている。しかし,夫が妻の分(あるいはその逆)を加え2人分の保険料を負担してるわけではない。独身女性,独身男性,また兼業主婦もいる第2号被保険者全員で負担している。
・社会保険上の専業主婦とは年収130万円未満の被扶養者であり,そのため130万円を超えないように就労を控える就業調整が起きている。

・非正規雇用だからと言って厚生年金に加入できないわけではない。週の所定労働時間が正社員の4分3,概ね30時間以上であれば厚生年金に加入することになる。厚生年金に加入できない30時間未満の非正規雇用は,皆保険なのでどこにも入らないわけにはゆかず,国民年金に加入する。
・一般に正社員は低賃金でも,借金を抱えていても保険料未納は起こさない。保険料が源泉徴収されているから。未納は,保険料を自ら払い込む国民年金でのみ発生してる。

問題は細部に宿る?

もちろん,開き直っているわけではない。
一層の工夫が必要だろう。

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