まとめシート2,中間試験のようなもの,の採点が2科目続き,10日間くらい,他に何も出来なかった。詳細は省くが,過去問の解答やネット情報を鵜呑みにした安易なコピーが目立った。どちらも2年次開講科目であり,学生が専門科目の試験に慣れていないせいかもしれない。
前稿で記した分科会報告の諸論点は盛り過ぎた。
一報告にあれもこれも求めても理解されないだろうし,報告でも説明しきれないだろう。
タイトルの「剰余価値論は不要か?」という問いは,一言で言えば,次のことに尽きる
- 搾取の存在証明としては剰余価値論は必要ではないかも知れないが,剰余価値論がなければ,その資本主義的形態を明らかにするには十分ではない
階級関係が存在すれば,余剰の分配に偏りが生じるのは当たり前のことであり,分配が生の権力発動によってではなく,市場での行為という私人間の合意のうえでの行動によって生じる点に資本主義的特殊性がある(剰余価値形態論の必要性)。
また,資本主義的形態,特殊性を明らかにするなかで(価値形成労働とそれ以外を区別していくなかで),労働の多様性把握も可能になる,というのが報告の趣旨である。
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