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2011年4月23日土曜日

早くも出た漁業関連施設復興案とその問題点

4月18日付けで「復興案の行方」に懸念を示した。
壊滅した農地や沿岸部に200以上ある漁業関連施設の集約化は,少子高齢化の中では経済合理性があるものの,独立自営民である農漁民の納得を得るのは難しいだろう,と。

その集約化について,村井嘉浩宮城県知事の抱く構想が今朝の朝日新聞で報道された

壊滅した「漁船,養殖施設,水産加工施設といった水産関連施設」の再建資金と運営資金を国が出し「実際に仕事にあたるのは地元の漁業関係者で「公設民営」に近いイメージ」という。

保守系知事から国有化案が出るのが面白い。

しかし,国有化,すなわち所有権は単純な問題ではない。

港湾などインフラの再建に止まらず,本来私有物である設備の再建に税金を投入しながら,民営を維持するというのでは,納税者である国民に「金だけ出せ」と言っているようなものだ。「水産庁は国有化には否定的」というのも肯ける。

他方で,国が「金だけ出す」に止まず,出資者として経営に容喙するのであれば,漁民は自営業者には止まれない。「共存を目指す漁協との調整も水面下で始まったばかり」という。
国有化の内容が,現在の私有者の権限を否定するのあれば「説得」が,制約するのであれば「調整」が難航するのは当然であろう。

実は「公設民営化」は地方には珍しくない。
投資が乏しい中で雇用確保と公共事業対象として導入されているのだが,
「所有と経営の問題」は,納税者が無関心でいてくれない限り,大きな問題なのである。

2011年4月18日月曜日

復興案の行方


政府は復興に際し「農地・漁港集約」を推し進める考えだ(朝日4月17日付,上図も)。
既に宮城県の村井知事も既に「農漁業は高齢化、後継者不足の問題を抱え」「集約化など永続的な対応が必要だ」と表明していた(河北新報4月15日付)。

大規模集約化は経済的には至極合理的だが,被災した農業民に納得させるのは一苦労だろう。

236の漁港の集約,農地の大規模集約化とは,農漁民が大規模農業会社,職業会社,水産会社の従業員ないし株主になるようなものだ。しかし,農漁民が,これまで自作農のように「一人一家」だからオーナー気質だとすると,集約化をスンナリを受け容れることは想像しがたい。

しかし,「昔のように独立自営でいたい」という希望をそのまま聴いていると,元々少子高齢化が進んでいたところに,今回の大震災で人口が一挙に減ったのだから,今まで以上に生産性が落ちることは必至だ。

丁寧に根気よく説得するほかないのではないか。