2023年9月26日火曜日

後期の準備

 更新が途絶えた。
 9月19日まで秋の学会報告予定稿の成に追われていた。
 報告の大筋は6月の西南部会でも8月の仙台経済学会でも報告済みであり,既にスライドはあるのだから,文章にするのにそんなに時間は要しないだろうと,9月第2週にようやく筆を執った。
 しかし,執筆は遅れたのは,2度の報告後も,細部の構成に迷っていたからであり,執筆開始後も迷走した。

 その細部については専門的な話なので別の機会に譲るが,11月4日の報告までに報告のあちこちでもっと勉強して補強しなければならない。

 その前に,現行優先で後回しにしていた後期の授業準備をする必要がある。

2023年8月24日木曜日

旅立ち

 今日から3泊4日の私費出張。
 杉並経済学研究会の後、SGCIMEの2泊3日夏季研究合宿。

 まず母をショートステイに預ける。
 本人は型態可能品以外を毎度荷物の準備に大わらわ取り出すなど要領を得ないので。

 送り出すや否やヘルメット被って駅へ。

 予約した新幹線の出発まで時間が空いていたので、駅前の吉野家で昼食。
 国分寺駅に着いてから食事をしていては30分後には始まる研究会で居眠り必至なので、出発地で早めの昼食。
 普段の昼食は13時前後なので、かなり早い昼食だ。

 一息つく間もなく新幹線がホームに現れ、出発!

2023年8月22日火曜日

代講します。

 こんにちは。
 S先生が産休に入られるのに伴い,急遽,本科目を担当することになりました。
 
 1つお断りしなければならないのは,
 S先生のシラバスをもとに既に4月時点で履修登録されたみなさんには申し訳ないですが,S先生と同じ講義メニューは提供できないということです。
 S先生が丁寧に解説されているテキスト『現代経済の解読 第3版』の諸章の多くを,私はみなさんの多くが受講したであろう「資本主義経済理論II」で講義しているからです。
第2-5回「日本経済の歩み①-④」は2回に分けて講義しています(21年度は4回?)
第10回「日本型の社会保障制度」は21年度まとめシート2の教材にして出題していますし,社会保険と生活保護については雇用のセーフティ・ネットとして毎年詳しく解説してきました。
第13回「雇用の多様化」も,非正規雇用,若年層の雇用,裁量労働,限定正社員,同一労働同一賃金と詳しく解説しています。

 代わりに,S先生の第4,5回,第11-13回を引き延ばして「日本型雇用とその課題」という観点から14回の講義にしようと考えています。

 現在考えている講義メニューは次のようになります。
 欧米は職務(ジョブ)の内容が明確な「ジョブ型雇用」であるのに対して,日本は社員(メンバー)であることが重視され,身分が保障される(終身雇用である)代わりに職務の内容が曖昧,あるいは無限定な(長時間労働,全国転勤が当たり前の)「メンバーシップ型雇用だとされています。
 前半はその職務設定の違い,日本型雇用の特徴を賃金制度から見てゆきます。
 後半はワーキングプア,男性片働きモデル等,日本型雇用の問題点を考察します。

 現在,代わりのシラバス,初回ガイダンスの資料の準備をしており,出来次第アップロードします。

2023年8月20日日曜日

一休み

   最近の,経済原論のテキスト(概説書)における特別剰余価値概念の超過利潤概念への統合現象を題材に,それが経済原論に投げかける問題を考える,が秋の学会報告の趣旨だ。

 6月の西南部会報告は「わかりにくい」とのコメントを受けた。
  統合論の投げかける方法論上の問題の検討に終始し,学問上の成果が見えにくい,と理解して,学問上の論争の1つを取り上げ,その問題への適用を試みた。その論点の選択に迷った。

 昨日,第49回仙台経済学研究会で「特別剰余価値の超過利潤へ統合論が投げ掛ける諸問題」と題して報告してみた( 東北大学経済学部, 23/8/19)が,コメンテーターのT.O先生からのコメントは生産論の展開主体と特別剰余価値規定の意義に関するものであった。

 具体的な論点の展開というより理論点の追加に終わって否か,全体の構成に無理があったのか再検討する必要があるが,この間,ろくに夏休みもなかったので一休みしたい。 


 

2023年8月8日火曜日

旋回

  8月7日 成績入力。ほとんどの担当科目について7月末には毎回の確認問題や3回のまとめテストの点数を集計し,単位評価を終えていた。科目のページにも「素点合計 x点以上,単位評価S」など評価との関係を掲示していた。これに対してたいてい数件は成績の問い合せがあるので,1週間以上おいて正規の成績入力に取り掛かるようにしている。お盆明けには地方の学会報告もあるし,その後は秋の学会報告本文の執筆も控えているからだ。

 先週,研究会に参加するため上京したが,研究会の前後は決まってドトールコーヒーやスターバックスなど会場近くのカフェに籠もっている。
 また週末は自宅近くのカフェに日参した。
 この間,秋の学会報告の構成を手直ししてみた。
 大きく変えてはまた元に戻し,で一進一退状態だ。

 気付いたこともいろいろあるが,それを一々組み込んでいては,全体が見渡しづらい。
 しかし,一進一退の主な原因は,周辺的なことばかり細部を詰めて,肝心な論点について詰めないまま進めていたこと,避けていたことにある。

 なぜ生産論で流通過程を論じなければならないのか,なぜ費用価格から流通費用を控除すべきではないか,ある程度は頭にあるが,まだ弱いように感じて文章化していなかった。これを詰めてゆかないと,報告の構成として座りが弱い。

 敢えて難所に挑む必要がありそうだ。

2023年8月4日金曜日

平日上京

 8月3日(木) オープンキャンパスの人垣掻き分けて12号館4階経済学部共同研究室へ。


14時より立教大学池袋キャンパスにて経済理論学会問題別分科会「現代の労働・貧困問題」主催の「現代日本の階級構造と貧困」テーマの研究会,。

 報告は2件。 


「現代日本における階級構造の変貌とアンダークラスの形成」 橋本健二(早稲田大学)
「労働力窮迫販売の日常化 ── 失業給付の制度圧縮と不安定雇用増大の相乗作用」 後藤道夫(都留文科大学名誉教授)

 橋本先生の『新・日本の階級社会』や後藤先生の『ワーキングプア』はゼミでテキストとして取り上げたり,ゼミ生が卒論のタネ本に選んだりして,一時集中して読み,ノートも取っていたので私費出張。

 橋本報告には,アンダークラスの前後について質問してみた。
1)われわれの教え子,男性事務職+課長以上の女子事務職が属する新中産階級は当然のこととして,課長未満の女性事務職及び男女正規技能職が属する労働者階級は貧困率も低く「貧困とはほとんど無縁」と2018年の経済理論学会共通論題報告では仰っているが(学会誌『季刊 経済理論』56-1,2019,p18),彼らの労働問題はどこにあるか?
2)非正労働者2千万人超に対しアンダークラスは900万人台とされている。差分の主婦パートは独立の階級なのか,それとも稼ぎ手の夫と同じ階級に属するのか?

 これに対し,純粋に経済原論的視点から質問されていたのが,今秋の学会報告でも取り上げるO先生だった。敬服!



2023年7月21日金曜日

問題は広がった

 練っている最中のことを記すのは難しい。

 秋の学会で報告予定の報告「特別剰余価値の超過利潤への統合について」は,最近の経済原論の概説書における両概念の統合傾向を題材にして経済原論三篇構成についての再検討を問題提起しようというものであった。
 統合傾向の背後に,剰余価値論の余剰論への組替え論と生産論の設定である「代表単数とwしての資本」の2つに求め,生産論の視角や同質的な資本設定(代表単数)の是非を問おうとしていた。

 しかし,方法論的なアプローチでは抽象的すぎる,と具体的論点を取り上げようと試みた。

 最近のt学会誌に載っていた,「流通過程の不確定性」を根拠にした流通費用の費用価格からの控除問題である。

 山口原論では,「流通過程の不確定性」は生産論で価値形成労働を抽出する際に1つのメルクマールとして用いられており,価値論レベルの疑念であって,諸資本が相互に競争する際の基準とされる利潤率や費用価格の設定に直接援用することに疑問を感じていたからだ。

 しかし,「流通過程の不確定性」概念は,小幡原論では正に機構論で始めて説かれており,生産論では帰りみっれていない。それどころか,資本の流通過程も生産論では扱われていない。

 すると,先の統合論の問題は,剰余価値論の余剰論への組替えに止まらないことになる。
 生産論で扱われる社会的再生産,資本による社会的再生産の包摂とは生産過程論だけになる(生産論第3章は蓄積論であるモノの,そこでは資本蓄積の展開は論じられず,資本構成,蓄積率の定義が与えられているだけだ)。
 
 問題は剰余価値ないし純生産物(剰余価値+労働力商品の価値)の扱い方ばかりではなく,資本による社会的再生産包摂の理解,説き方まで広がったことになる。
 あるいは,元に戻って,総資本と賃労働による新生産物の取得と分配という階級視点の論述だけで資本制経済における社会的再生産を説いたことになるのか,ということになる。
(以下次回)