2013年7月27日土曜日

慎重かつ健全

若い人に接していると,
市場を所与の前提にして,競争や自己責任をそのまま受け容れている印象を受ける。
もちろん,みな「セーフティ・ネットは必要」とはいうものの,
その内容、現状を「知らない」がために,
競争は仕方ない,で済ましかねない。

経済とは異なるが,
憲法や安全保障でも,若い人は置かれた地政的環境や歴史的経緯を「知らない」がために,
「普通の国」を主張して,疑問に感じなそうだ,と思っていた。

ちょうど教養セミナー「格差を考える」最終回は憲法改正。
格差とは異なるが,グループ報告で選ばれたテーマだ。

参議院選挙でも主な関心の一つが、改憲に両院の3分の2の賛成を求める憲法96条の改正であった。
しかし,前の週に選挙も終わり,憲法96条自体を改正する勢力が3分の2に達しなかったので,
関心も憲法改正よりも集団自衛権を可能とする解釈改憲の方に移っていた。
セミナーで討論するには「時期既に遅し」の感があった。

また,報告者側の問題提起も9条改正の方であった。
理由も「9条を変えない限り外交上一歩引いた態度で臨まざるを得ない」という素朴なものだった。

96条改正が現実的はなくなった状況で
96条改正とはすなわち9条改正という身も蓋もない問題提起で議論が弾むかなぁ,と危惧していたた。

ところが,話し合いを始めると,
9条のどこをどう変えるのか,付随して何が起こるかなど議論が具体的な論点に及んだ。
現在,法的には(最高裁の判断としては)国家固有の自衛権は有する(自衛隊は合憲)という立場だ。
では何を付け加えたり,変えたりするのか。
集団自衛権はどうか。
自衛隊を国防軍と解消する意義は何か
紛争地帯にも出て行くのか。
軍隊には必須の軍法裁判(特別法廷)を創設することになるが良いのか。
また9条以外にも国民の権利,義務等の改正で何が変わるのか。


最初の問題提起は粗かったものの,
しっかり勉強している学生が議論をリードしてくれて,
憲法改正に係わって考慮すべきことがいろいろ出てきた。

結果,ほとんどの学生が9条改正にはかなり慎重であることがわかった。
また,改憲派の学生も「安易な改憲が起こる96条改正には反対」としてた。

付随して問題提起された「国民投票に行くか」にも,国のあり方を決める投票なのでみな行くべき,という意見が大勢だった。

経済面では市場主義,もっといえば新自由主義的傾向が強いとの印象を受けていた最近の学生,
安全保障面では慎重,健全だった。

2013年7月24日水曜日

先は長い

土日遠出。
所用のため,22日は15時過ぎ、近くの高校で投票。
内も外も涼しい。

開票速報を見る限り,昨年暮れの総選挙以来の「民主党一人負け」が続いているようだ。
無党派層の支持が集まらなくなっている(宮城ではみんなの党,自民党に次ぐ第3位)。
全国的にも都市部でことごとく競り負けているのはその現れだ(例外は北海道,福岡くらいか)。
他方で,労働組合の組織内候補は手堅く勝ち残っている。


無党派層に見放された現状を前に,特に労働組合の支援を基盤としていなかった議員,政治家らは野党糾合,新党への道を模索しかねない。
しかし,「風頼み」では同じことの繰り返しであろう。
風が去った途端に,後援会,産業団体等,組織の強固な政党の前にはじき返されるだけである。


今回の自民党圧勝を見ていると,
デフレや原発事故,増税法案成立等リーマンショック後の様々な事象には全く関与していないかの如くである。
有権者としてはアベノミクスが,たとえ円安による一時的景気浮揚とうすうす気付いていても,当分その夢に浸っていたいように見える。
そのような情緒性に、郵政選挙後-政権交代-再交替に至る心服の大きさの原因を感じなくもない。

むしろ,同党の再生には、国民の信頼を勝ち取るために,政策の決め方やその実効性の担保(党内決定事項の遵守)をどう変えていくのか,
一つ一つ丁寧に説明してゆく地道な努力が求められるのではないか。

55年体制のような,単に「異議申し立て」の政党に止まらず,
「政権交代可能な」政党を目指すとするならば,
政治がたぶん二女著的に捉えられる今日では特に,
先は長い,とみるべきであろう。

2013年7月18日木曜日

音色の異なるアラーム

スマホにいつもと異なる音。画面オンにした途端にメッセージが消えたが,しばらくして再び鳴動。

山形市長名で青柳地区に避難勧告。「今後もさらに激しい雨が予想され,河川氾濫及び土砂災害の危険性が高まっています。避難所などへの避難をお願いします」。

青柳地区は大学から北7km。県立中央病院,県立保健医療大の辺り。仙山線も走っている。大事に至らないよう祈る。


大江町は堤防決壊
西川町は国道トンネルの外壁?崩落

2013年7月17日水曜日

梅雨の谷間

関東甲信越は先々週末に梅雨明けし、猛暑が続いているようだ。
南東北は、まだ梅雨が明けていないものの、先週の山形は最高気温30度前後が続いた。

しかし、先週末、集中豪雨に見回れてから、急に気温上昇にブレーキが掛かった。

先週は窓を開けて寝ていても蒸し暑く、エアコンに頼る晩が2,3日はあったのに、今や窓を開けていたら、身震いして目を覚ますようになった。

朝だけではない。
ジム帰りの夕方も薄着している身には、涼しかったり、急に咳込んだりする。
身体は6月からヶ月以上掛けて夏に順応しようとしてきたのに、
外界が急に6月初めに戻っては「梯子を外される」「振り上げた拳の置き場に困る」
ようなものである。
昨秋仕舞ったきりみつからなくて新たに購入した、お気に入りのショートパンツも街では不釣り合いな印象を与えるばかりだ。

もっともこれは今週の仙台でのことで、
山形は違う。豪雨後も蒸し暑い。
教室ではエアコンの温度設定を気を配らなければならないのもいつもと同じだ。
同じ南東北でも笹谷トンネルを文字通り県境に様変わり、はいつものことである。(2013/7/17)

2013年7月16日火曜日

三大学合同ゼミ


第24回三大学合同ゼミ
2013年7月13日(土) 13時30分~18時
東北学院大学 土樋キャンパス

テーマ「教育の崩壊」

論点1;萎縮する教師の例
論点2:その原因
論点3;問題点はどこにあるか

最後の教員講評で述べたこと。
(ヨソの大学の学生に辛辣菜コメントと受けとられるかも知れないが,東北学院大学でも宮城学院女子大学でも非常勤講師を務めた経験があるので,いつも通り率直なコメントを行った)

1)レジュメ
A.見通しが悪い
「教育の崩壊」とは何を指すのか? 「体罰」や「いじめ」はその現れなのか,原因なのか?
Bデータが傍証,根拠になっていない
データは体罰の数に変化無し,いじめ件数は減少傾向,教師の数は微増気味。
差し出したデータが言いたいこととは違うのでは言葉で「メディアで取り上げるようになった」「(教師の)仕事量が増えた」と補っている。ならば,そちらのデータを探して載せるべき。

2)議論について
皆さん当然のように議論してているが,現実の教育行政(公教育)の仕組みが説明されていない。
「指導要領がころころ変わって混乱」等,説明のない自明視した発言がたびたびあったが,どういういうことか?
体罰やイジメ件数などの表面的データ以外に、教育委員会の役割と実際など「仕組みの説明」「勉強」があっても良かったのではないか。

3)なぜ経済学部,経済のゼミで 扱うのか説明が欲しかった
「テーマ」を他人事のように捉えている印象を受けた。周囲のプレッシャーにさらされている教師に同情している風だ。
しかし,学校以外でも同様の事態はしばしば指摘されている。
顧客がクレームを持ち込む,職員に暴力を振るうは公共の場のいたるところで起きている。
電車,駅のホーム,空港,航空機。会社の中ではいわば「萎縮する教師」然としているのに「顧客の立場では」強気に出て,無理難題をふっかける,キレる。
学校内部の問題に押し込めない方が良いのではないか。

7月14日は自宅,ドトール,ジム,ファミレスと行脚ないし堂々巡り。

一段落

12日,金曜日記したものを公開し忘れた。
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報告資料に種々アドバイスした,木曜日の教養セミナー「格差を考える」と
2年生向け「専門基礎演習」は,実際にはあまり反映されなかったが,議論の法はあるい程度活発に行われた。但し,前者はいわば材料不足で議論が一巡して時間を持て余すしたため,代わりに自分が司会役として皆の意見を尋ねることになった。

他方,広義の法は要約ほとんどの科目の講義資料と毎回の確認問題をWebclassにアップロードした。
また2科目残ってい入るが,ほぼ完成しているので,
前期の広義準備としては,月末の期末試験の採点と成績入力以外はほぼ終えた,と言って良い。

やはり自分のテーマに専念できるかな,というところで週末。
あすは三大学合同ゼミ「教育の崩壊~苦境に立つ教師~を考える」に参加するため,自分本位は来週に持ち越しかな。

2013年7月10日水曜日

アドバイス

7月9日 「経済原論」は金融資本・イギリス型。

木曜日の教養セミナー「格差を考える」,
2年生向け「専門基礎演習」,それぞれの報告スライドが届いた。
前者は地域格差,後者は生活保護。

当日まで間があるので,目を通して,アドバイス。

前者は専門外の学生,しかも1年生なので,あまり細かなことは要求できない。
ただ,空洞化の原因は大店立地法,というだけでは主張が平板に聞こえるので,
成立の経緯(旧大店法から等の転換理由)を調べ,報告者の考える将来像,ショッピングモールとの関係について考えておくようにアドバイス。

後者は2年生とはいえ,専門の学生なので,気付いた点を細かく列挙。
論旨がわかりにくい,主な論点が格差是正なのか,不正受給対策なのかというほかに,
章節番号やスライド番号を振るとか,
せっかくのスライドなのだから図表を活用するとか,
データを準備しておくだとか
もっと細かくは具体的条文を例示している意図とか。

2年生には細かい要求かも知れないが,
報告にさしてできるだけ準備をしておく,ということは研究者にならなくても,会社員でも一般に要求されることだ。
と返信しておいた^^。